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ドイツ語:可能の表現 in der Lage sein, zu 不定句

今日から始めたドイツ語和訳チェック案件は、納期が来週なので7月の売上となる。
マッチ率による割引があるので計算が面倒だが、概算で$170はもらえそうだ。
これで8月末の PayPal 残高が約$500になるので、日本円にして引き出す予定にしておこう。

今回の案件は油圧装置の説明書であるが、一般のドイツ語学習者も知っていて損はない表現が出てくる。

in der Lage sein, zu不定句 …が可能な状況にある,…をすることができる

これは可能を表す表現で、助動詞 können の書き換え問題として、ドイツ語検定2級の過去問に出てくるそうだ。

また、前述の内容を受けて、dazu in der Lage sein という表現もある。

頻出とまでは言えないかもしれないが、新聞記事や特許でも見たことはあるので、覚えた方が得をする基本表現だと思う。

可能の表現では他に、事物が主語の場合は、sich4 不定詞 lassen もある。
この表現は論文でよく見る。

今回の翻訳者は、残念ながら「…の位置にある」と誤訳してしまった。
説明書に出てきた表現は dazu in der Lage sein の方で、zu 不定句ではなかったので、勘違いしたのかもしれない。

もし誤訳してしまっても、文脈に合わないと感じたら、念のため辞書を確認したいものだ。

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「どうして英語とドイツ語は違うのか」と再び文句を言われた

過去記事にも書いた話題なのだが、もう一度取り上げようと思う。

私は大学で化学を専攻し、教養課程の外国語は英語とドイツ語を選択した。
確かに英語の方が学習歴が長いので、ドイツ語は第二外国語ということになるが、「ドイツ語がわかる化学者」と呼ばれたい。

専門書や論文を読むには英語だけで90%以上カバーできるものの、研究者は情報収集能力を高めるために、英語以外に最低1か国語、できれば2か国語を習得すべきだと主張してきた。

しかし研究室では、「英語が完璧でもないのに、どうしてドイツ語を勉強する暇があるのか」だとか、「ドイツ語は英語に似ているから辞書で単語の意味を調べるだけでわかる」と、ほとんど理解されなかった。

今は機械翻訳が出回っているので、受験が終われば、英語すら勉強しない学生が大量発生し、ドイツ語など誰も勉強しなくなるのではないかと危惧している。

そんな状況ではあるが、ドイツ語を勉強してみたいという人から相談されれば、いろいろとアドバイスしている。

そのうちの1人は教会のパイプオルガン奏楽者で、外資系企業に勤めている方だ。
会社では主に英語を使うのだが、同僚にはドイツ人もいるし、ドイツ・オーストリア旅行のためにもドイツ語を話せるようになりたいそうだ。

週に1回、ドイツ語講座に通っているが、なかなか覚えられないという。
私は以前から、毎日15分だけでもよいので、ドイツ語に触れ続けてほしいとアドバイスしていたが、忙しいそうだ。

また、毎日使っている英語が邪魔をするのか、規則の多いドイツ語の文法には慣れないという。
それで今日の礼拝後も駅に行く途中で質問を受け、「どうして英語ではこうなのに、ドイツ語は違うのか」と、また文句を言われてしまった。

ドイツ語の文法が面倒なのは、私の責任ではありません。
日本語だって、どうしてそうなるのかと言われてもうまく説明できないのだから、ドイツ語もそういうものだとそのまま受け入れてほしいものだ。

それで、今日の具体的な質問とは、「2年間」という期間の表現である。
例えば、「私は横浜に2年住んでいる」は、次のようになる。
英語:   I live in Yokohama for two years.
ドイツ語: Ich wohne zwei Jahre in Yokohama.

英語では前置詞 for を使うのに、どうしてドイツ語では für を使わないのか、という質問だった。
4格名詞 zwei Jahre の副詞的用法で、これで「2年間」という期間を表していると説明した。

また、für zwei Jahre は、例えば、「2年の予定で家を借りる」などの予定期間に使うと説明した。
Ich miete ein Haus für zwei Jahre.

これで納得してほしいのだが、もしかすると今度は、「for と für は似ているのにどうして違うのか」と言われそうだ。

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混同しやすいドイツ語単語: Datei(ファイル)とDaten(データ)

先月から海外翻訳会社と取引を始めて、ドイツ語和訳チェッカーをしている。
翻訳の方が収入は増えるが、それほど時間的な余裕はないので、無理しない範囲で手伝いたい。

既に数件を処理して、複数の案件で同じ誤訳に出会った。
基本的な単語だが、つづりが似ているためか、翻訳者は間違えたのかもしれない。

それは、DateiファイルDatenデータ、Datum の複数形)である。

最後の一文字だけ違うので、勘違いしやすいようだ。

例えば、正しくはファイルをダウンロードする」なのに、データをダウンロードする」と誤訳していたということ。

また、Datei の複数形は Dateien で、文字数は違うが -n で終わっているので、Daten と間違いやすいのかもしれない。

困ったことに、小学館独和大辞典第2版Datei を見ると、次のように書いてあった。

Datei 女 - / -en [電算] ファイルデータ

他の独和辞典のようにデータファイルであればまだよかったのだが、これでは迷う人もいるのではないだろうか。

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ドイツ語: Butterbrotdose (バターパンの缶) は「ランチボックス」

今月はすでに、30ワード程度のドイツ語和訳1件を納品し、ドイツ語和訳のチェックを2件受注している。
会社では4月末にドイツ語和訳案件を納品して以来、1か月以上も英日翻訳しかしていないので、ドイツ語に触れ続けるために重要だと思う。

今日は夕食後に、そのチェック案件の1件目を始めた。
雑誌記事なので、すぐに読みたいものなのかと思ったが、納期は週明けということで、珍しくのんびりした案件だ。

私も完璧ではないのだが、今回も誤訳やタイプミスが目立っており、ドイツ語翻訳者が足りないという現状を再認識している。

ドイツ語専門のはずなのに、人名や地名がドイツ語の発音に全く似ていないカタカナ表記になっている。
カタカナ表記で完全に表現できるものではないが、それらしく聞こえるように、母音の長短などを反映してほしいものだ。

気になって調べた単語を1つ紹介すると、Butterbrotdoseランチボックスだ。

翻訳者はバターパンの缶と和訳していた。
私も最初は、「こんな缶詰があったかな? ドイツ留学中に見たことないな」くらいの反応だったが、違和感があったので調べた。

Butterbrot は、「バターやマーガリンを塗ったパン、バターパン、ブッターブロート」である。
DUDEN のオンライン辞書には写真も出ているので、次のリンクから確認してほしい。
www.duden.de/rechtschreibung/Butterbrot

それで Dose「缶」なので、Butterbrotdose「バターパンの缶」となりそうだ。

ただし、Butterbrot は、バターを塗ったままだけでなく、チーズやハム、野菜をのせてオープンサンドイッチとして食べることが多い。
いくつかの独和辞典では、バターパン以外にも、「簡単な食事、サンドイッチ、オープンサンドイッチ」を載せている。

次に独英辞典を見ると、sandwich box もあるが、たいていは lunchbox だ。
そのため、ランチボックスに修正した。

記事中に出てくる人が持っていた Butterbrotdose の写真も挿絵もないが、「弁当箱」よりは「ランチボックス」の方が無難だろう。

詳しくは言えないが、その場面とは、アジアのある国に商談で行ったときに見た工場労働者の帰宅場面である。
アジアの国で工場労働者ならば、「弁当箱」の方が雰囲気に合うという意見もあるだろう。

ただ、話者はドイツ人であり、ドイツ人がそれを見たときに Butterbrotdose と認識したので、その認識を表現する「ランチボックス」の方がよいと思う。

私はドイツ語翻訳をしているが、化学者として科学用語が得意なのであって、ランチボックスなどの日常語を知らない場合もある。
知らない場合、誤訳をそのまま残してしまうかもしれないが、「バターパンの缶」には違和感を持って、調べようと思った。
そういった感覚も大切で、疑問点を解決しようとすることは、機械翻訳にはない人間の強味だと思う。

この翻訳者だけではないが、調査や推敲が不十分なままで納品する人に時々出会う。
収入を増やすためには、時間をかけずに納品して、すぐに次の案件を受注できるようにするということなのだろうか。

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続 ドイツ語の多義語に注意: Stärke 強度、濃度、厚さ etc.

今月から取引を開始した外国の翻訳会社では、ドイツ語和訳のチェックを受注している。
私の能力は完璧ではないが、ドイツ語翻訳者は足りないので、少しでも貢献できるように努力している。

今月受注したチェック案件でも、多義語に注意しなければならないことを再認識することになった。
そのうち Stärke という名詞を例示しよう。

たいていの独和辞典では、1番目の語義に強さ、強度と載っている。
これは物理的な強度だけではなく、精神的な強さ、肉体的な強さも含んでいて幅広い。

その他にも、程度、密度濃度太さ、厚さ勢力強味、長所などがある。

今回の案件は、レーザー加工機械の説明書である。
その中に、例えば、Materialstärke があり、翻訳者は材料強度と和訳していた。

材料を切断したり切削するには、材料の特徴として強度も関係するだろう。
そのため、私も最初は、そのままでよいと判断して確定のボタンを押していた。

しかし、あるセグメントにMaterialstärke をノギスで計測するという表現が出てきた。
ノギスで計測するのは長さや厚さである。

独英辞典では技術用語の専門辞書も含めて、material thickness ばかり出てくる。
ということは、材料の厚さが正しいということだ。

以前の類似の製品を検索すると、製品マニュアルは見つからなかったが、利用している大学のレポートが見つかった。
「ノギス」は出てこないが、「基材の厚さ」などに合わせてツールライブラリを選択するとある。

ということで、ここでは材料の厚さが正しいと判断して修正した。

「ノギスで計測する」が出てこなければ、「材料強度」のままで納品してしまったかもしれない。
科学技術用語が得意な化学者であっても、工作機械のドイツ語をすべて知っているわけではない。

やはり翻訳は1人で完結するものではないこと、独和辞典だけでは足りないということ、そして私もミスをしないように気をつけようと再認識した週末であった。

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ドイツ語で COVID-19 は中性名詞

ドイツメディアでニュースを読むときにも、辞書に載っていない新語に出会う。
語義を調べるだけではなく、名詞であれば文法上の性が気になることもある。

新型コロナウイルスの流行を伝えるニュースでも、様々な新語が生み出されている。

Gesellschaft für deutsche Sprache では、コロナシリーズという言語面の連載記事を提供している。
本日5月12日の第11回は、coronafrei などの形容詞についてだ。
gfds.de/coronafrei-vulnerabel-und-kontaktbeschraenkt-die-aktuellen-covid-19-adjektive/

他に気になって調べたのは、略号の固有名詞 COVID-19 の性である。
DUDEN のオンライン辞書で検索したところ、中性名詞だった。
www.duden.de/rechtschreibung/Covid_19

デジタルドイツ語辞書 DWDS のサイトでも中性名詞。
www.dwds.de/wb/COVID-19

文法事項の説明を確認すると、das Covid-19 とあり、単数2格(属格、Genitiv)は des Covid-19 で、語尾に -s は付けない。
また、単数形のみで、複数形はない。

中性名詞なのだが、たいてい無冠詞とのことなので、知らなくても大丈夫なようだ。

どうして中性名詞になるのか、その理由については調査中なので、見つけたら追記しておこう。

一説では、新語は中性名詞にすることが多いという。
日経スタイルの記事のリンクは次のとおり。
style.nikkei.com/article/DGXNASDB27001_X20C13A6000000

ただし、Berliner Morgenpost の記事では、
die COVID-19 と、女性名詞になっており、すでに「性の揺れ」が生じているようだ。

www.morgenpost.de/kolumne/deutschstunde/article229043741/Der-Primat-der-deutschen-Bindestriche.html

Die Krankheit, die es auslöst, ist die Covid-19 (Coronavirus-disease 2019). Das „d“ steht für engl. disease („Krankheit“).

これは、英語の disease に当たるドイツ語の Krankheit が女性名詞であるため、それに合わせたのだと思われる。

ちなみに、フランス語では女性名詞とのことだ。
アカデミーフランセーズの説明は次のリンクから。
www.academie-francaise.fr/le-covid-19-ou-la-covid-19

英語で説明している記事は次のリンクから。
www.rfi.fr/en/science-and-technology/20200511-la-covid-is-feminine-suggests-prestigious-french-academy


英語の disease に当たるフランス語の maladie が女性名詞だから。
そのため Berliner Morgenpost でも、同様の類推で女性名詞として扱ったのかもしれない。


複数言語を学んでいる人にとって苦労する名詞が増えてしまった。
ただし、英語でもドイツ語でも、そしてフランス語でも、無冠詞で使うことがほとんどだから、あまり問題にはならないだろうが。

時間があれば、少しかじっているノルウェー語やアイスランド語も調べてみよう。

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COVID-19対策は朝令暮改で構わない

今回は科学者として、批判覚悟で私見を述べたい。
COVID-19対策は朝令暮改で構わないということだ。

対策や指示がコロコロ変わると、対応する方は混乱するし、どの情報を信じてよいのかわからなくなるかもしれない。
それでも、新事実が判明した時点で、一番可能性がある仮説に基づく対策に切り替えるという、対応力が求められる。

もし批判するならば、「以前はこう言っていたではないか」という矛盾点についてではなく、「新事実がわかったのに、まだ以前の知見に基づいた対策を続けるのか」という動きの鈍さについて、苦言を呈してほしいものだ。

自宅で待機・療養中に容体が急変する事例が増えるにつれて、「37.5度以上の発熱がおおむね4日以上」というPCR検査を受ける基準が間違っているという意見が増えているようだ。

そのような批判に対して、政府が任命した専門家の中には、「医師が必要と判断すればPCR検査を受けられるようになっている」、「絶対4日待てとは言っていない」などと、無責任だと言われそうな発言をする人もいる。

これは専門家側の発信の問題と同時に、受け手である一般の人々の側の理解の問題もある。
専門家は、自分が持っているデータの解釈について、一般の人々も同じレベルで理解すると勘違いして説明している。

一般の人々の側も、科学的知見は不変だと勘違いしているのか、前提となる状況が変わっているのに、「前と言っていることが違うじゃないか」などと不信感をあらわにする。

データに基づいた科学的議論をと言っても、科学は仮説を検証する作業なので、当初の仮説が現実のデータと合わないとわかったら、別の仮説を提示するのが当然のことだ。

そのため、初期の仮説をすでに捨てて、新しい知見に基づいた方針を発表しているのに、その違いをはっきり言わないため、あるいは、言わなくてもわかるだろうという姿勢のため、結局のところ、一般の人々に真意が伝わらない。

COVID-19 の症例報告が少ない時点では、従来の風邪症状と区別するには、仮説として、発熱日数の基準を設けることも考えられただろう。

ただし、発熱から2日くらいで一度平熱に戻った後、再び高熱となって悪化する症例がわかった時点で、最初の仮説を捨てて、発熱者はすべてPCR検査するという新たな方針に切り替えてもよかった。

その新しい方針に変えたならば、以前の指示はすべて破棄して、関係者の意識も完全に変えなければならなかった。
しかし、伝達方法が間違っていたのか、以前の指示が残ったままで、中途半端な対応が続いている。

政府が任命した専門家の話を直接聞いても、医学の専門教育を受けていない私たちには理解できないことも多い。
したがって、一般への説明が得意な研究者に広報も委ねるか、サイエンスコミュニケーターと呼ばれる人が間に入って説明した方がよい。

専門家が、「人との接触を8割削減」と言っていたのに、博士号を持っていない安倍首相は、深刻さを理解できなかったのか、それとも経済対策が気になったのか、あるいは、こうあってほしいという願望が邪魔したのか、「最低7割、極力8割」という自己流解釈をしてしまった。

大型連休を前にして「7割」を言わなくなったが、すでに「7割でもかまわない」と誤解した人々の行動を変えることは困難だ。

ドイツでは(また出羽守と言われそうだが)、物理で博士号を持つメルケル首相が、最新の科学的知見に基づいた対策をわかりやすく説明し、そしてキリスト者としての信仰から、人々の連帯を強めようとメッセージを出している。

ドイツでは、中国からの帰国者に気を付ければいいと思っていた段階から、最悪の事態を想定して準備していた。
大流行を抑え込むことはできなかったものの、検査体制と病床数が確保されていたこともあって、死亡率を低く抑えている。

準備していたからすぐに行動できたとも言えるが、状況が急変したときに外出禁止措置など大胆な対策を迷うことなく発動できる、その臨機応変な対応力が評価されている。

日本ではなぜか、最初に行った対策や仮説の維持にこだわり、状況が一変しているのにもかかわらず、その状況変化すらなかなか認めようとしないことが多い。
そして一貫性の方を重んじるのか、影響を受ける分野の反対を気にするのか、新たな対策を打ち出すことをためらってしまうようだ。

迷っている間に、状況は刻々と悪化を続けて、決断できなかったために被害がさらに拡大してしまう。
朝令暮改という批判を恐れずに、新しい事実がわかった時点で、全く逆の対策になったとしても、すぐに対応すべきだ。
やりすぎだと言われようが、死者が増えるなど縁起でもないと言われようが、最悪の事態に対処するためと言い張ればよい。

説明を聞く人々も、専門家が以前とは全く違うことを言い出したとしても、その矛盾点を批判するのではなく、状況が変わって仮説も新しくなったと理解して、情報を完全上書きして更新してほしい。

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ドイツ語で「~をフォローする」  人3格 folgen は独和辞典に載るだろうか

新語が作られたり、既存の言葉に新たな用法が加わると、ある程度様子を見てから辞書に載ることになる。

そのため、例えば、ニュースに出てくる新語は、辞書にまだ載っていないことが多く、翻訳ではなくても、興味から読む場合でも、調査に時間がかかることがある。

英語だと、雑誌に「今月の時事英語」などの記事が掲載されることが多いので、常にチェックするようにしている。
ただ、ドイツ語では情報源が少なくなってしまうので、仕方なく英訳を探してから英語の情報源にあたることもある。

今回取り上げるのは、ソーシャルネットワークではおなじみのフォローするという動詞だ。

英語では follow(他動詞)で、英辞郎には14番目の語義として次のように説明されている。

14.〔ツイッターなどで投稿を〕フォローする◆他の人のツイート(つぶやき)を読むために登録すること

ドイツ語では、人3格 folgen(他動詞)で、ツイッターでフォローしているならば auf Twitter と、前置詞 auf を使う。

独和辞典にはまだ載っていないが、DUDEN には掲載されていた。

1e) in einem sozialen Netzwerk Nachrichten eines bestimmten Nutzers regelmäßig empfangen
ソーシャルネットワークで特定のユーザーの通知を定期的に受け取る
例:sie folgt ihm auf Twitter 彼女は彼を Twitter でフォローしている

フォローする相手は、人3格ということだが、最近は bot もあるので、物3格も可能だ。
例えば、オリオン座の赤色巨星ベテルギウスの Twitter アカウント @betelbot がある。

Süddeutsche Zeitung の記事から引用しよう。
www.sueddeutsche.de/wissen/beteigeuze-stern-betelgeuse-1.4887442

Zu den Errungenschaften der Moderne gehört, dass man auf sozialen Netzwerken nicht nur Menschen3 folgen kann, sondern auch Sternen3.
ソーシャルネットワークで人間だけではなく、星までもフォローできるのが、現代社会の偉業の1つである。

DUDEN に掲載されたのだから、これから改訂される独和辞典には載せてほしいものだ。

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ドイツ語名詞の単数形・複数形: 古細菌 Archaeon / Archaeen

調べている途中のことだが、忘れないようにメモしておこう。

現在受け入れられている主流の生物の分類では、3つのドメインがある。
真核生物、細菌、そして古細菌だ。
ドイツ語では、真核生物-Eukaryota、細菌-Bakterien、古細菌-Archaeen

古細菌の Archaeen は複数形で、単数形は Archaeon となり、中性名詞。
一応、格変化を示しておこう。
単数複数
1格 das Archaeon die Archaeen
2格 des Archaeons der Archaeen
3格 dem Archaeon den Archaeen
4格 das Archaeon die Archaeen

カリフォルニア沖の海底から見つかった新種の古細菌の記事を読んだ。
エタンを代謝する新しい古細菌
 Ethanoperedens thermophilum の発見を報じた Max-Planck 研究所のプレスリリースは次のリンクから。
www.mpg.de/14666477/0409-mbio-064278-neue-erdgas-fresser-an-heissen-quellen-entdeckt

また、その発見に関する論文は次のリンクから。
mbio.asm.org/content/mbio/11/2/e00600-20.full.pdf

それで、何を調べようとしているかというと、プレスリリースに出てくる Archaee についてだ。
これは誤記なのか、それとも新たに使われるようになった単数形なのかどうかを、これからドイツ語ネイティブに質問しようと思っている。

プレスリリース中に次のように書かれている。

Die neu entdeckte Archaee bekam den Namen Ethanoperedens thermophilum, ..
新たに発見された古細菌には、Ethanoperedens thermophilum という名称が付けられ、…

動詞 bakam (bekommen の過去形)は、主語が単数形の場合の人称変化だ。
発見された古細菌は1種類なので、その意味からも、主語 die .. Archaee は単数形と考えられる。
単数形ということは、die Archaee は、女性名詞ということになってしまう。

die Archaee が複数形であれば、動詞の人称変化は bekamen になるはずだ。

他の箇所に出てくる Archaeen は、確かに複数形である。
関係代名詞も複数1格の die で、動詞も複数形での人称変化 abbauen になっている。

Archaeen, die das Erdgas abbauen, ..
天然ガスを異化する古細菌、…

このプレスリリースでは、単数形を die Archaee としているのだろうか。
-e で終わる女性名詞の複数形を作るとき、単数形の語尾に -n を付けることが多い。
そのため、その逆に、複数形の Archaeen から最後の -n を削除すれば、単数形 Archaee になるということか。

動詞の人称変化を間違えることは少ないと思うので、古細菌の単数形を Archaee とした可能性は高いだろう

ラテン語やギリシャ語といった古典語に由来する名詞では、このようにして名詞の性が揺れる、つまり、元々は中性名詞だったのに、女性名詞としても使われるようになるのかもしれない。

細菌も、複数形は Bakterien で、単数形には中性名詞の Bakterium と女性名詞の Bakterie の2種類ある。

-um、-ium で終わる中性名詞では、-um を取って -en を加えるという、面倒なルールだ。
だから、女性名詞の Bakterie / Bakterien の方が覚えやすい。
ただし、女性名詞の Bakterie は、普通は複数で使用すると小学館・独和大辞典第2版には書いてある。

細菌 Bakterie / Bakterien から類推して、古細菌 Archaee / Archaeen になったのかもしれない。

また、別のサイトでは、単数形 Archaeon と複数形 Archaeen の両方を使っている記事があった。
www.wissenschaft.de/umwelt-natur/unser-ur-urahn-war-ein-archaeon/

この記事では、もう1つの複数形 Archaea も使われている。

もう少し用例を集めてから、連休中にでも考えよう。

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ドイツ語: 同綴異義語に気をつけよう 2 Messer(刃、カッター、ブレード/測定器)

新型コロナウイルスCOVID-19の流行で、翻訳業界も仕事が続くのかどうか、心配している人もいる。
言語ペアや分野によって異なるのかもしれないが、私の場合は、会社でもフリーでも、4月中の仕事は十分にある。

フリーランスの翻訳では、国内1社から日英翻訳チェックを1件受注済みだ。
海外1社からのドイツ語和訳チェック1件と、短いドイツ語和訳2件で、すでに約$293の売上になっている。

そのうち、短いドイツ語和訳1件で、Trados の翻訳メモリに誤訳が登録されていたので、フィードバックしておいた。
これで追加料金がもらえるわけではないが、次回の依頼を確実にするために、信頼してもらうのが目的だ。

内容を具体的には示せないが、医療機器の添付文書についてだ。

その機器の仕様の説明のところに、Messer 3 m とあった。
これは、機器の図面を見れば明らかなように、ブレード 3 mである。

参考として添付されていたヨーロッパ各言語での説明書には英語もあり、「blade 3 m」になっていた。
「刃 3 m」も考えたが、「ブレード 3 m」にした。

しかし、類似表現が登録されていた翻訳メモリでは、「測定器 3 m」になっていて、これが自動入力された。

私が和訳担当のファイルは、正しい「ブレード 3 m」にしたが、翻訳メモリはそのままなので、修正を検討するようにフィードバックした。

もしかすると、改訂前の添付文書は、誤訳のままだったのかもしれない。

同綴異義語の Messer について、小学館独和大辞典第2版から引用しておこう。
意味によって名詞の性も違う例だ。

Messer 1 男 -s / - 2 (messen する装置: 例えば) 計器,測定器,メーター
Messer 2 中 -s / - 1 (刃を用いて切る道具) ナイフ 2 [医] 外科用メス 3 [工] (機械の) 刃


「科学ドイツ語」のコーナーでも紹介したが、ドイツ語にも同綴異義語がある。辞書を見ると、綴りが同じなのに、それぞれ別の見出し語として掲載してあり、語源が違うことも多い。多義語の場合は、1つの見出し語の語義説明で、1 .. | 2 .. | 3 .. などと列挙されている。多義語と同綴異義語との区別がはっきりしない場合もあるが、1つの単語に意味が1つだけというのは、ほとんどないと思った方がよい。そのため、翻訳に限らず、...
ドイツ語: 同綴異義語に気をつけよう Gericht(料理/裁判)

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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