新素材LIMEXの分析値問題は解決したのだろうか
私は翻訳の仕事で、発表前の社内文書を目にすることもある。
決算や事業計画に関する社長メッセージの世界同時発表だったり、特許出願に関連する書類ということもある。
そのため、株式投資をするときは、絶対に担当しないであろう会社を選んでいる。
自動車、機械、医療機器、医薬、化学、バイオは絶対だめだ。
ボッシュやシーメンスが気になっても、プレシジョン・システム・サイエンスが注目されていても買えない。
売買時点でその会社の翻訳をしていなくても、内部情報を持っていなくても、疑われることは嫌だ。
それで、日本株で投資しているのは、ロック・フィールドとコンコルディアFGだけだ。
代わりに投資信託として、ドイツDAX30のインデックスファンドなどを定期積立購入している。
保有株の1つであるロック・フィールドでは、脱プラスチックを進めるために、7月以降に順次、バイオマスプラスチック製レジ袋とFSC認証紙袋を導入する。
6月15日のプレスリリースは次のリンクから。
www.rockfield.co.jp/newsrelese/175.html
WWF会員としては、特にFSC認証に興味があるので、1回だけ30円を払って入れてもらうかもしれない。
数年前のキャンペーンでRF1の布製エコバッグをもらっていたので、それ以降はエコバッグを使うことにしよう。
プレスリリースで気になったのは、簡易包装に使う袋の素材で、次のように書いてある。
【簡易包装に使用する袋も石灰石から生まれた環境に優しい新素材LIMEX(ライメックス)製に順次切り替えます。】
この新素材LIMEXは、何度かテレビ番組で紹介されていた。
紙のように印刷できるということで名刺に使ったり、水に濡れても大丈夫ということで屋外掲示物への応用もあった。
このLIMEXを製造販売している会社は、株式会社TBMで、会社ウェブサイトのリンクは次の通り。
tb-m.com/limex/
石灰石(炭酸カルシウム)と熱可塑性樹脂との混合物で、最近は植物由来のバイオマスプラスチックを混合している。
エコな製品として注目されているわけだが、「オルタナ」という雑誌に批判記事が出ていた。
炭酸カルシウム量が50重量%以上というのは嘘だという記事だ。
www.alterna.co.jp/30206
その指摘に対するTBMが発表した分析データは、次のリンクで公開されていて、炭酸カルシウム量は53重量%だ。
tb-m.com/wp-content/uploads/2020/05/20200504_tbm_release.pdf
TGAのデータで300℃から400℃付近の減量は、有機物であるポリマーの分解によるものだ。
その後、さらに昇温すると、炭酸カルシウムの分解による減量は、600℃付近から始まっていて、740℃付近で完全に酸化カルシウムになっている。
オルタナの記事にはTGAのチャートがないので比較できないが、第三者機関が測定とあるので正しいのだろう。
ということは、ロット間のばらつきが大きいということなのか、それとも納品後しばらく経過すると変化するのか。
できれば、工場出荷直後の同一ロットを使って、同じ試験所の同じ測定装置を使い、さらに最低3サンプルで試験してほしいものだ。
この分析値を巡る問題は、本当に解決しているのだろうか。
5月初めにTBMが回答してから、1か月も経過しているのに、オルタナ側の対応が何も報じられていない。
TBMの発表を信じるとしても、もう少しデータを集めてから、LIMEX製の袋を導入を決めてもよかったのではないか。
また、分析値は正しいとしても、このLIMEX製の袋を、自治体のプラスチックの回収に出せないのではないか。
LIMEXのリサイクルならば可能だが、他のプラスチックと混ぜてはいけないのではないか。
そのため、自宅ではゴミ袋として再利用して、燃やすごみに出すことになるのではないか。
LIMEX製品の回収ボックスについて、神奈川県内の設置状況は次のリンクで確認できる。
upcycle-consortium.com/
それで、そごう横浜店や高島屋横浜店で買い物する前に、横浜中央郵便局に寄って入れることになるだろうか。
RF1などでLIMEX製の袋を導入するならば、デパ地下の入口にも置いてほしいものだ。
ロック・フィールドから次回の株主通信が届いたら、株主アンケートに質問を書いて送ってみよう。
決算や事業計画に関する社長メッセージの世界同時発表だったり、特許出願に関連する書類ということもある。
そのため、株式投資をするときは、絶対に担当しないであろう会社を選んでいる。
自動車、機械、医療機器、医薬、化学、バイオは絶対だめだ。
ボッシュやシーメンスが気になっても、プレシジョン・システム・サイエンスが注目されていても買えない。
売買時点でその会社の翻訳をしていなくても、内部情報を持っていなくても、疑われることは嫌だ。
それで、日本株で投資しているのは、ロック・フィールドとコンコルディアFGだけだ。
代わりに投資信託として、ドイツDAX30のインデックスファンドなどを定期積立購入している。
保有株の1つであるロック・フィールドでは、脱プラスチックを進めるために、7月以降に順次、バイオマスプラスチック製レジ袋とFSC認証紙袋を導入する。
6月15日のプレスリリースは次のリンクから。
www.rockfield.co.jp/newsrelese/175.html
WWF会員としては、特にFSC認証に興味があるので、1回だけ30円を払って入れてもらうかもしれない。
数年前のキャンペーンでRF1の布製エコバッグをもらっていたので、それ以降はエコバッグを使うことにしよう。
プレスリリースで気になったのは、簡易包装に使う袋の素材で、次のように書いてある。
【簡易包装に使用する袋も石灰石から生まれた環境に優しい新素材LIMEX(ライメックス)製に順次切り替えます。】
この新素材LIMEXは、何度かテレビ番組で紹介されていた。
紙のように印刷できるということで名刺に使ったり、水に濡れても大丈夫ということで屋外掲示物への応用もあった。
このLIMEXを製造販売している会社は、株式会社TBMで、会社ウェブサイトのリンクは次の通り。
tb-m.com/limex/
石灰石(炭酸カルシウム)と熱可塑性樹脂との混合物で、最近は植物由来のバイオマスプラスチックを混合している。
エコな製品として注目されているわけだが、「オルタナ」という雑誌に批判記事が出ていた。
炭酸カルシウム量が50重量%以上というのは嘘だという記事だ。
www.alterna.co.jp/30206
その指摘に対するTBMが発表した分析データは、次のリンクで公開されていて、炭酸カルシウム量は53重量%だ。
tb-m.com/wp-content/uploads/2020/05/20200504_tbm_release.pdf
TGAのデータで300℃から400℃付近の減量は、有機物であるポリマーの分解によるものだ。
その後、さらに昇温すると、炭酸カルシウムの分解による減量は、600℃付近から始まっていて、740℃付近で完全に酸化カルシウムになっている。
オルタナの記事にはTGAのチャートがないので比較できないが、第三者機関が測定とあるので正しいのだろう。
ということは、ロット間のばらつきが大きいということなのか、それとも納品後しばらく経過すると変化するのか。
できれば、工場出荷直後の同一ロットを使って、同じ試験所の同じ測定装置を使い、さらに最低3サンプルで試験してほしいものだ。
この分析値を巡る問題は、本当に解決しているのだろうか。
5月初めにTBMが回答してから、1か月も経過しているのに、オルタナ側の対応が何も報じられていない。
TBMの発表を信じるとしても、もう少しデータを集めてから、LIMEX製の袋を導入を決めてもよかったのではないか。
また、分析値は正しいとしても、このLIMEX製の袋を、自治体のプラスチックの回収に出せないのではないか。
LIMEXのリサイクルならば可能だが、他のプラスチックと混ぜてはいけないのではないか。
そのため、自宅ではゴミ袋として再利用して、燃やすごみに出すことになるのではないか。
LIMEX製品の回収ボックスについて、神奈川県内の設置状況は次のリンクで確認できる。
upcycle-consortium.com/
それで、そごう横浜店や高島屋横浜店で買い物する前に、横浜中央郵便局に寄って入れることになるだろうか。
RF1などでLIMEX製の袋を導入するならば、デパ地下の入口にも置いてほしいものだ。
ロック・フィールドから次回の株主通信が届いたら、株主アンケートに質問を書いて送ってみよう。