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【聖書でドイツ語】 中性名詞 Herz(心、心臓)の特殊な格変化

中性名詞 Herz(心、心臓)は、特殊な格変化をする。
左側に示した一般的な弱変化の他に、「心臓」の意味の場合、医学では右側に示した強変化となる。

     弱変化    「心臓」(医学)
1格 das Herz    das Herz
2格 des Herzens   des Herzes
3格 
dem Herzen   dem Herz
4格 
das Herz    das Herz

今回は2格の弱変化 Herzens の例を引用する。

マタイによる福音書第5章8節(心)
Luther (2017):
8 Selig sind, die reinen Herzens sind; denn sie werden Gott schauen.

新共同訳、聖書協会共同訳:
8 心の清い人々は、幸いである、その人たちは神を見る。

知恵の書第2章2節(心臓)
Luther (2017):
2 .. Denn der Atem in unsrer Nase ist nur Rauch und unser Denken nur ein Funke, der aus dem Pochen unsres Herzens entsthet.

新共同訳:
2 .. 鼻から出る息は煙にすぎず、 人の考えは心臓の鼓動から出る火花にすぎない。

聖書協会共同訳:
2 .. 我々の鼻の息は煙にすぎず 思考は我々の心臓の鼓動から出る 火花にすぎない。

今回も2格名詞の用法を取り上げよう。2格名詞句には sein と結びついて、「…は~だ」という表現がある。日常的に使われるものでも、成句的な表現であったり、文語のことが多い。例えば、次のような例がある。Ich bin anderer Meinung2. 私は違う意見だ。Sie war guter Laune2. 彼女は上機嫌だった。新約聖書からローマの信徒への手紙第12章14~16節を引用しよう。「キリスト教的生活の規範」の一部で、取り上げた表現は...
【聖書でドイツ語】 2格名詞句+sein (…は~だ)


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ジャンル : 学問・文化・芸術

【聖書でドイツ語】 否定表現 weder … noch … / nicht … noch … (…でも…でもない)

noch の接続詞としての用法の1つに、weder … noch …nicht … noch … などの形での否定表現がある。

独和大辞典第二版(小学館)の説明は次の通り。

noch II 接 ((ふつう weder … noch, nicht … noch … などの形で否定詞として)) (…でもなく)…でもなく:
1 ((並列;語句と語句を結ぶ)) weder klug noch schön sein 利口でもハンサムでもない
 (注:所有している2刷と8刷では、weder klng ~ と誤植である。ここでは klug に修正して記載した。
    最新刷での修正について、小学館に問い合わせ済み。)

2 ((副詞的;主語を同じくする文と文を結ぶ)) Weder habe ich davon gewußt, noch habe ich es geahnt. 
そのことについては聞き及んでいなかったし,予感もしなかった.

ここでは 1 の並列の接続詞の用例について、本日1月25日のローズンゲンから引用しよう。
イザヤ書第40章28節から。

Luther 2017:
28 Weißt du nicht? Hast du nicht gehört? Der HERR, der ewige Gott, der die Enden der Erde geschaffen hat, wird nicht müde noch matt, sein Verstand ist unausforschlich.
疲れることもなく、弱ることもない

新共同訳:
28 あなたは知らないのか、聞いたことはないのか。
 主は、とこしえにいます神
 地の果てに及ぶすべてのものの造り主。
 倦(う)むことなく、疲れることなく
 その英知は究めがたい。


聖書協会共同訳:
28 あなたは知らないのか 
 聞いたことはないのか。
 主は永遠の神
 地の果てまで創造された方。
 疲れることなく、弱ることなく
 その英知は究め難い。

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ジャンル : 学問・文化・芸術

【聖書でドイツ語】 「部分の2格」をとる geben の古い用法

ドイツ語特許の和訳で使う辞書の1つは、小学館の独和大辞典第二版である。

古語や雅語も載っているので、19世紀の文献だけではなく、ルターの聖書やハイデルベルク信仰問答などの古い文献を読むときにも、ある程度使える辞書である。

さらに、例文として聖書の一節が引用されているのも、キリスト教徒としてうれしい辞書だ。

そして今日、基本的な動詞 geben(与える)の説明の冒頭に、箴言第22章9節が引用されていることを初めて知った。
初版にも同じ説明があったので、30年以上も使っていて初めて気づいたのだ。

動詞 geben は、基本的に「人3格に物4格を与える」という意味で、目的語を2つとる。
ただし、古い用法では、物4格ではなく、物2格(部分の2格)をとることもあったそうだ。

独和大辞典の説明を引用しておこう。
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古くは Er gibt seines Brots den Armen.(彼は自分のパンを貧しい人たちに与える.聖書:箴22, 9)のように(いわゆる部分の)2格を目的語にとることがまれではなかった.
今日でも jm. von dem Obst geben(…に果物を与える)のように部分の2格に相当する von et.3 が目的語になることもさほど珍しくはない.
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では、箴言第22章9節について、ルターの聖書を年代順に並べて比較してみよう。
1545年版が2格で、現代ドイツ語に改訂された1912年版以降は von 3格になっている。

Luther 1545:
9 Ein gut Auge wird gesegnet; denn er gibt seines Brots2 den Armen.

Luther 1912:
9 Ein gütiges Auge wird gesegnet; denn er gibt von seinem Brot3 den Armen.

Luther 1984:
9 Wer ein gütiges Auge hat, wird gesegnet; denn er gibt von seinem Brot3 den Armen.

Luther 2017:
9 Wer ein gütiges Auge hat, wird gesegnet; denn er gibt von seinem Brot3 den Armen.

新共同訳:
9 寛大な人は祝福を受ける 自分のパンをさいて弱い人に与えるから。

聖書協会共同訳:
9 善意に溢れるまなざしの人は祝福される。 自分のパンを弱い人に与えるから。

geben を調べたのは偶然ではあったが、この箴言の言葉に出会ったのも意味があるだろう。
ちょうど今日は、WWFから寄付の感謝状と、年会費の案内が来たから。
私はそれほど金持ちではないが、できるだけ寄付をしようと思う。
また、お金ではなくても、様々な奉仕で他者のために働こうと思う。

テーマ : 語学の勉強
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【聖書でドイツ語】 der eingeborener Sohn 神の独り子(イエス・キリスト)

今週はアドヴェント第3週で、来週はクリスマスだ。
世間はいろいろと騒がしいが、この世の闇を照らす光として来られたイエス・キリストの御降誕を静かに祝いたい。

イエス・キリストの呼び名として、「神の独り子」というものもある。

ドイツ語では、der eingeborene Sohn Gottes(最後の Gottes は省略されることが多い)。

形容詞 eingeboren は、原典のギリシャ語からの翻訳借用である。
ドイツ語の Wikipedia を参照してほしい。
de.wikipedia.org/wiki/Eingeborener_Sohn

クリスマスに読みたい聖句として、例えば、ヨハネによる福音書第3章16節を引用しておこう。

Luther 2017: 
16 Denn also hat Gott die Welt geliebt, dass er seinen eingeborenen Sohn gab, auf dass alle, die an ihn glauben, nicht verloren werden, sondern das ewige Leben haben.

聖書協会共同訳2018:
16 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。御子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。

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【聖書でドイツ語】 味方につく sich zu jm. halten

ドイツ語聖書を読んでいると、これまでも経験しているが、現代ドイツ語では使わないような古い表現に出会う。
古語とまでは言わないが、文語という感じだ。
日本語聖書でも、詩編などを文語訳で味わうということがまだ続けられているので、古い表現にも慣れておきたいものだ。

今日のローズンゲンにも、独和辞典では古語・文語と書かれている表現があった。

sich4〕zu jm. halten …の側<味方>につく

詩編第119編63節
Luther 2017: 63 Ich halte mich4 zu allen3, die dich fürchten und deine Befehle halten.

文語訳: 63 われは汝をおそるる者 またなんぢの訓諭をまもるものの侶なり

新共同訳:
63 あなたを畏れる人、あなたの命令を守る人 わたしはこのような人の友となります

聖書協会共同訳:
63 私は、あなたを畏れるすべての人 あなたの諭しをを守るひとたちの友です

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【聖書でドイツ語】 正しき者の行く末は輝き出る光のようだ(箴言第4章18節)

聖書の中で私が気に入っているのは、箴言第4章である。
他にも好きな聖句はあるし、誕生日のローズンゲンも忘れられないが、一番と言われれば箴言第4章10~18節を挙げたい。

本日の日々の聖句・ローズンゲンが、その箴言第4章18節である。
和訳は新共同訳と、新しい聖書協会共同訳とで異なっているので、両方引用しておこう。

箴言第4章18節
Luther 2017: 18 Der Gerechten Pfad glänzt wie das Licht am Morgen, das immer heller leuchtet bis zum vollen Tag.

新共同訳: 18 神に従う人の道は輝き出る光
      進むほどに光は増し、真昼の輝きとなる。

聖書協会共同訳:
18 正しき者の行く末は輝き出る光のようだ。
        進むほどに光を増し、真昼の輝きとなる。


形容詞 Gerechten は、形容詞 gerecht を名詞化した Gerechte を更に形容詞化したもの。

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【聖書でドイツ語】  平和がきょうだいたちにあるように(エフェソ第6章23節)

日々の聖句・ローズンゲンのサイトから、誕生日の聖句をメールで送ってもらった。
私が生まれたことと直接の関係があるとは思えないが、特別な日に神から与えられた言葉として記憶しておきたい。

なお、ローズンゲンに使われているルターの聖書は、私が生まれた当時使われていたものなので、最近のものとは表現が異なる。

旧約聖書からは、歴代誌上第23章25節の一部で、ダビデの最後の言葉。

Luther: 25 Der HERR, der Gott Israels, hat seinem Volk Ruhe gegeben.
聖書協会共同訳:25 イスラエルの神、主はその民に安らぎを与え(る。)

このダビデの最後の言葉は、神殿の奉仕を行っていたレビ族に対するものだった。
そして私は生まれたその日に、将来は教会で奉仕する者として、神に選ばれたのかもしれない。

新約聖書からは、エフェソの信徒への手紙第6章23節の一部。

Luther: 23 Friede sei den Brüdern!
聖書協会共同訳:23 平和が、きょうだいたちにありますように。

聖書での平和は、イエス・キリストによりもらたされる平和である。
そして異邦人の私も招かれていることは、エフェソの信徒への手紙全体を読むと理解できるだろう。

ここでは第2章19節を引用しておこう。
19 ですから、あなたがたは、もはやよそ者でも寄留者でもなく、聖なる者たちと同じ民であり、神の家族の一員です

このローズンゲンが与えられた意味について、時間があるときに、牧師に聞いてみよう。


日々の聖句(Die Losungen)は、日本語版も入手できるが、ドイツ語の勉強も兼ねて、あえてオリジナルのドイツ語版を読んでから、日本語聖書を読むようにしている。その Die Losungen(ローズンゲン)のサイトでは、個人向けサービスの1つとして、誕生日や受洗日などの、その当日のローズンゲンを教えてくれる。www.losungen.de/service/ihre-persoenliche-losung/家族や知人に贈るために有料でカードに印刷してくれるが、電子メー..
【聖書でドイツ語】 わたしはあなたをいやす主である (出エジプト記第15章26節)

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【聖書でドイツ語】 2格目的語をとる動詞(sich 2格 rühmen)

現代ドイツ語では2格目的語をとる動詞は少ないと言われる。
例えば、次のような動詞がある。

1) js. / et.2 bedürfen …を必要とする
2) et.2 entbehren …を欠く
3) js. / et.2 gedenken …のことを思い出す,(故人を)しのぶ | …に言及する

2格目的語の他に4格の再帰代名詞を伴う動詞には次のような例がある。

4) sich4 js. / et.2 annehmen …を引き受ける,…の面倒をみる
5) sich4 et.2 bedienen …を用いる,…を使用する

もう1つ、本日のローズンゲンから取り上げよう。

6) sich4 et.2 rühmen …を自慢する,誇る

ローマの信徒への手紙第5章11節(一部)

Luther 2017: 11 .. Wir rühmen uns4 Gottes2 durch unsern Herrn Jesus Christus, durch den wir jetzt die Versöhnung empfangen haben.

聖書協会共同訳:11 …私たちの主イエス・キリストによって、私たちは神を誇りとしています。このキリストを通して、今や和解させていただいたからです。


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【聖書でドイツ語】 同一の語をつなぐ und - 意味の漸増や強意

並列の接続詞 und は、同一の語をつなぐことで、その語が持つ意味の漸増や強意を表す。
(ドイツ語文法シリーズ6 接続詞 (村上重子著、大学書林)19~20ページ)

以下のような例文が掲載されている。

1) Wir marschierten durch den Wald und Wald. 我々は森また森を行軍して行った。

2) Er
aß und. 彼は食べに食べた。

3) Sie hat das Gedicht durch und durch auswendig gelernt. 彼女はその詩を完全に暗記した。

今回は本日のローズンゲンの詩編89編2節に出てくる für und für を例示する。

für 副詞 1 ((時間的)) 引きつづき,さらに先へと: für und für ((雅)) 引きつづき,いつまでも,ずっと

詩編89編2節
Luther 2017: 2 Ich will singen von der Gnade des HERRN ewiglich und seine Treue verkünden mit meinem Munde für und für.

聖書協会共同訳:2 主の慈しみをとこしえに歌い 私の口はあなたのまことを 代々に告げ知らせよう

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【聖書でドイツ語】否定の意味を表さないnicht

疑問文で使われる nicht が、否定の意味を表さないことがある。
相手の肯定・同意を期待して使われている。

「ドイツ語文法シリーズ5 副詞」(井口靖著、大学書林)84-85ページから抜粋しよう。

Können Sie mir nicht helfen? 手伝ってくれないのですか。

相手が手伝ってくれると想定していたのに、現実世界ではそれに反する可能性がある場合に用いる。
このとき、相手が手伝ってくれないのではないかという恐れを抱いていることが表現され、結果的に肯定の返事を迫ることになる。

本日1月20日のローズンゲンから、マタイによる福音書第10章29節を例として引用しよう。

マタイによる福音書第10章29節
Luther 2017:
29 Verkauft man nicht zwei Sperlinge für einen Groschen? Dennoch fällt keiner von ihnen auf die Erde ohne euren Vater.

聖書協会共同訳:
29 二羽の雀は一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない。



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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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