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DeepLの英日機械翻訳でParisien (パリジャン) が「パリジェンヌ」になった

プロテスタント教会の役員として、日曜日以外も自宅でいろいろと準備などをしている。
今度の日曜日は私が担当する伝道委員会があるので、今日も資料を作成している。
11月の役員会に提出する議案の調整や、クリスマスの準備の確認、受付での対応に関する連絡事項など多岐にわたる。

また今週は、COVID-19感染者の対応をどうするかという打ち合わせをメールで行っているので、さらに大変だ。
メールではなくて、チャットを使ってみてはと思うのだが、なかなか変わらない。

そんな準備中に、ある教会員から英訳の依頼が再び来た。
Google翻訳もあるが、正しい英語なのか本人は判断できないので、私に依頼するのだ。

教会内なので、もちろん無償で奉仕することになる。
前回は教会の紹介を英語でしたいということだったので、これは伝道にもなるので無償でもかまわない。

それで今回は、その方が気に入っているパン屋のパリジャン(Parisien)を紹介する短いものだ。
まあ、教会には英語がわかる人が何人もいるという宣伝にもなるので、手伝ってもよいだろう。

家族経営のパン屋という紹介をするので、a family-run bakery, Parisien を使うことにした。

英訳をメールで送った後、試しに DeepL に A family-run bakery, Parisien. を入れて、英日翻訳を出力させてみた。
すると、第1候補が家族経営のパン屋、パリジェンヌになってしまった。

その他の候補を見ると、2番目も3番目もパリジェンヌ

4番目の候補でようやく、家族経営のベーカリー、パリジャンと出力された。

Google翻訳では「パリジャン」だけなのに、困ったものだ。

それで、DeepL の入力フィールドで、Parisien のみにすると、和訳の第1候補は「パリジャン」になった。
しかし、その他の候補を見ると、2番目がなぜか「パリジェンヌ」だ。

次に、最後にピリオドを付けた Parisien. を入れると、第1候補が「パリジェンヌ」になってしまった。

機械翻訳が学習に使った対訳に誤訳が含まれていたのか、それとも学習するときに対応がごちゃ混ぜになったのか。

この例でもわかるように、両方の言葉を知っていて、機械翻訳の特徴も理解している者のみが使うツール、ということのようだ。

テーマ : 外国語
ジャンル : 学問・文化・芸術

温度の単位の誤記「C°」を修正した

機械翻訳は誤訳するから使えないという人もいるが、人間翻訳者が誤訳・誤記を残してしまうこともある。
その誤訳・誤記が CATツールの翻訳メモリや用語集に登録されてしまうと、面倒なことになる。

その後に翻訳を受注した翻訳者が、間違いに気づいて修正して納品しても、QAツールでは、〇〇の翻訳が統一されていないだとか、翻訳メモリに異なる翻訳が登録されているなどのエラーが出てしまう。

False Positive ということで Ignore にチェックして納品しても、その説明を求められて時間をとられることも多く、私も毎月のように経験している。

最近の修正例をまた1つメモしておこう。
これはまだ、修正の説明を求められていない。

ある装置の取扱説明書で、技術的な仕様の表に温度の項目があった。
セルシウス度なので、ドイツ語原文での単位は、当然ながらである。
しかし、翻訳メモリの和訳では、C°になっていて、翻訳者もそのまま使っていた。

マッチ率が 100% と表示されていても、単位表記の間違いなので、に修正して納品した。

このチェック案件とは、クライアントのレビューが終わった後の原稿を、印刷前に確認するものだ。
C°という見たこともない表記が世に出る前に、修正できてよかった。
私以外のチェッカーでも気付いただろうが、化学者として貢献できた小さな事例として覚えておきたい。

それにしても、原文のを和訳でC°に入れ替えたのはなぜだろう。
単なるタイプミスなのか。
「セルシウス度」の読みの順にタイプしてしまったのか。
この和訳を登録した本人ではないので、謎のままだろう。

私も間違えることはあるので、見直し時に気付いて訂正する力を付けようと思う。

テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

ChatGPT翻訳術(山田優、アルク)

今日は新型コロナウイルスワクチンの抗体量の変化を調べる研究のため、都内の病院に行って採血した。
問診では健康状態に変化がないことを報告し、COVID-19陽性者との接触もなかったことも伝えた。
もし新しい株に感染していれば、血液中の感染抗体の検査で判明するので、そのときに無症状感染者だったとなるが。

少量だが血を抜かれたので、駅前のスターバックスに寄って、オーツミルクのブロンドラテとアップルパイを注文して補給。

タンブラー持参の 20円引き、電気料金のポイントから交換したフードに使える eGIFT 300円分に加えて、au PAY の 10%引きクーポンを使い、669円となり、ほぼ 400円引き。

途中で降りて紀伊國屋書店で、予約してあった書籍を受け取り。
 ChatGPT翻訳術 新AI時代の超英語スキルブック 山田優 アルク
 海を渡った「ナパーム弾の少女」 
戦争と難民の世紀を乗り越えて 岩波ブックレット

合計 2,838円のうち、まず 38 Kinokuniyaポイントを使い、かながわPay のポイントで残り 2,800円を支払った。
あと 11,412ポイントあるので、今月の書籍費はタダになると思ってよいだろう。

グリーングルメでサラダやコロッケなどを購入して 1,836円。
今回は 436円をクラブ・オン/ミレニアムポイントで忘れずに支払い、残り 1,400円はクレジットで。

ChatGPT翻訳術

他の買い物は省略して、書籍の話に入ろう。
仕事に関係しそうなので予約したのは、ChatGPT翻訳術だ。
雑誌「英語教育」などでも何回か類似のテーマで、山田優教授の記事が掲載されていたので、主要な部分は共通している。

機械翻訳に関する書籍はこれまでも発刊されているが、1年前とは大きく変わった最新の動向を理解するために、読んでおいて損はないと思う。

ざっと目を通してみて興味を持った箇所を、単に列挙しておこう。

ChatGPT を使った新しい時代の翻訳ノウハウを紹介しているが、使いこなすためには、機械翻訳・AI翻訳の特徴を理解し、そしてメタ言語能力を磨くことが必須である。

従来の機械翻訳でも問題となった「正確性エラー」の原因について、いろいろと例示してあるので、プリエディット・ポストエディットの必要性を理解できるだろう。

翻訳の仕事をしている人に加えて、これから翻訳者を目指す人は、AI翻訳について学ぶ前に、最初に、Chapter 5 AIと英語学習の未来予測 を読んでもよいだろう。

一般向けの雑誌でも、「Section 01 AI時代に英語を学ぶ必要があるのか」と同じ問いをよく目にする。

進化した ChatGPT翻訳であっても、100%の正確性を保証できないので、どこかの段階で必ず人間が正確性をチェックする必要性がある。
そのチェックのためには、重要なスキルを身につけるのに英語学習は必要である。

「section 03 AIは翻訳の仕事を変えるのか」にも注目したい。

翻訳が単純にそのまま新技術で置き換えられることはなく、AI をツールとして業務の効率化に利用するようになる。
ただし、中級レベルの翻訳者が影響を受ける可能性はある。
基礎力を備えた大学生などが AI翻訳を使えば、中級レベルの翻訳に到達できるだろう。
そして翻訳市場全体の拡大につながれば、より高品質な翻訳を求める需要も増えて、トップレベルの翻訳者の価値は変わらないだろう。

すぐに今の仕事で使うわけではないが、最新の動向は常に把握しておきたい。
また、怪しい翻訳講座に入会するのではなく、まずは 2,090円で AI翻訳の知識を得ることから始めてはどうだろうか。


予約していた「英語教育別冊2023年8月」が、発売日の今日7月21日に入荷したとメールが来たので、仕事が終わってから食料品の買い物の前に受け取りに行った。タイトルは「英語教師のためのアナログ×デジタル活用ガイド」。大修館書店のサイトのリンクは次の通り。www.taishukan.co.jp/book/b627521.html私は理科の教員免許を持っているが、英語は持っていない。それでも語学の学習については興味があるので、気になる記事があると購...
機械翻訳としてのChatGPTの活用(山田優、英語教育別冊2023年8月)

テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

専門用語は念のために調べよう

以前にも書いたように、私は有機化学の研究で博士号を取得しているものの、化学分野のすべてを知っているわけではない。
研究室では毎日英語とドイツ語の文献を読み、ポスドクとしてドイツに2年間留学したが、すべての学術用語を覚えているわけではないので、念のため辞書や専門書で確認することも多い。

念のために調べようというひと手間が、翻訳の仕事では大切だと思う。
さらに、「この和訳では変だな」、「こんな用語は見たことがないな」という疑問を持つことも大切ではないだろうか。

機械翻訳のポストエディットでも、人間翻訳のチェックでも、その分野ではありえない誤訳が含まれていることがある。
機械翻訳では、そもそも文脈の判断をしていないから、そして人間翻訳では、能力不足だけではなく勘違いもあるから。

私が働く特許翻訳では、人材不足ということもあり、機械翻訳よりも悪い翻訳を納品する翻訳者がいることは事実である。

何度もフィードバックしているのに改善しない翻訳者はいて、最近納品したドイツ語和訳でも、測定値の回帰分析の表現で誤訳したままだった。

誤訳ばかりのその文章を示せないので、代表として1つだけ示そう。
ドイツ語の quadratischer Fehler が、方形エラーと和訳されていた。

私もこの用語は覚えていなかったが、方形エラーという用語を回帰分析の説明で見たことはなかった。
念のため調べてみると、二乗誤差が正しい和訳だ。

形容詞 quadratisch の意味は主に2つある。
正方形の と、2乗の; 2次の である。

辞書で最初に書いてある正方形のを優先したのかどうかは不明だが、方形エラーと和訳しても、推敲段階で、「なんだか変だな、回帰分析では聞いたことがない用語だな」と疑問を持ってほしかった。

そうすれば、辞書で2番目に書いてある2乗のに気付いて、そして統計用語を調べてみて、二乗誤差にたどり着いたはずだ。

専門用語についてフィードバックをしても、同様のミスはなくならないと思われるので、無駄ではないだろうか。
というのも、「なんだか変だな」という気付きがないのだから、何度フィードバックしても変わらないだろう。

今回の回帰分析の文章を Google と DeepL に和訳させたところ、正しい和訳が出力された。
機械翻訳のレベルが向上してきたので、フィードバックしても改善しない人間翻訳者に依頼することは無駄ではないかと感じている。

そのため、機械翻訳を使って業務を効率化できる翻訳者と、機械翻訳の出力を手本にして勉強する人に、よりはっきり分かれるようになるのではないか。


ある翻訳のセミナーで受講生の1人が、「辞書の最初に載っている意味を選んでいますが、だめですか?」と質問したことがある。このような人が複数いるためなのか、翻訳チェックの仕事をしていると、違和感のある和訳に出会うことがある。独日翻訳チェックで最近出会ったのは、「アラームの咆哮」。セキュリティ装置や目覚まし時計などのアラームの音源が、猛獣やゴジラということなのだろうか。答えを先に言うと、これは用例調査の...
「アラームの咆哮」とは何だろう


テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

「X腺」という誤記が登録されている翻訳メモリは嫌だ

翻訳の仕事では、CATツールの使用を指定されることがある。
特許や取扱説明書などで類似の表現が多い場合には、過去の翻訳が参考になるので、CATツールの翻訳メモリが役立つ。
専門用語に加えて、クライアントが好む表現もあるので、用語集に加えて翻訳メモリがあると便利なこともある。

しかし、月に最低でも1回は、誤訳が登録されている翻訳メモリに出会う。
勘違いによる誤訳もあれば、単なるタイプミスや漢字変換ミスもある。

翻訳メモリに厳密に従えという指示であっても、工場とすべきなのにと登録されていたので修正したことがある。
和訳を修正できても、翻訳メモリ自体を編集する権限がなかったので、これは CATツールのコメント機能を使用して注記を入れた。

誤訳を見つけたならば修正して、コメントを付けて納品すればそれで終了だと、単純に思うかもしれない。
ただ、以前もあったのだが、なぜ誤訳だと判断したのか追加の説明を求められて、余分な時間がかかったことがある。
最終的に私の指摘が正しいと認められて、翻訳メモリも修正されたが、この誤訳修正と説明のために追加料金をもらったことはない。

最近もまた、単なる漢字変換ミスかもしれないが、医療機器の案件で誤訳の登録を見つけた。
そのセグメント全体を示すことはできないので、間違って登録された単語のみ示そう。

レントゲンのX線Xとなっていた。

医療関係だと、リンパ腺などで「腺」を使うことが多いので、入力した「せん」または「sen」を変換すると、使用頻度が多い「腺」が第一候補になり、そのまま選択してしまうのかもしれない。

翻訳者が自分で推敲するとき、にくづきのを見ても、「X」の後にあると、いとへんのに脳内で自動的に変換してしまうだろう。
そして漢字変換ミスに気付かずに納品してしまい、その後も修正されることなく、翻訳メモリに残り続けてしまう。

こんな翻訳メモリを提供されるなんて嫌だ。

AIを翻訳に活用するならば、このような人間の思い込みによる見落としをチェックする作業をさせた方が受け入れてもらえるのではないか。

ちなみに、にくづきのX腺で検索してみると、医療関係のサイトでも、この漢字変換ミスが放置されていると判明した。
例えば、日本胃癌学会の胃癌治療ガイドラインにもあった。
www.jgca.jp/guideline/fourth/category2-h.html

図9の下は、  「*必要時に施行:胸部X,……」。
図10の下は、「*必要時に施行:胸部X,……」。

自分の翻訳でも気をつけよう。


翻訳で使う CATツールには、QAツールの機能が付属していることもある。Trados では、クライアントから QAツールの設定ファイルが提供されることもある。また、XBench などの QA用のソフトを使うように指定されることもある。これに加えて、日本語がターゲットの場合、タイプミスや漢字変換ミスを検知する QAツールの設定が必要ではないか。このために AI支援のツールが必要ではないかと感じている。既に存在しているのかもしれない...
翻訳CATツールのQAツールでは変換ミスを検知するAI支援が必要ではないか


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翻訳CATツールのQAツールでは変換ミスを検知するAI支援が必要ではないか

(最終チェック・修正日 2023年10月06日)

翻訳で使う CATツールには、QAツールの機能が付属していることもある。
Trados では、クライアントから QAツールの設定ファイルが提供されることもある。
また、XBench などの QA用のソフトを使うように指定されることもある。

これに加えて、日本語がターゲットの場合、タイプミスや漢字変換ミスを検知する QAツールの設定が必要ではないか。
このために AI支援のツールが必要ではないかと感じている。
既に存在しているのかもしれないので、導入可能かどうか、これから調べてみよう。

というのも、チェッカーの仕事を受注していて、タイプミスと漢字変換ミスの修正が多いと嫌になるからだ。

本来は、専門用語のチェックであったり、内容を的確に表現できているかであったり、より高度なレベルの仕事であってほしいと願っている。
しかし、現実では、作業時間の足りない翻訳者が見落としたミスの手直しが主な作業になってしまうこともある。

翻訳者の約10%から20%程度の料金のチェッカーには、単純なミスの手直しをさせないように、翻訳者の推敲の段階で、タイプミスや漢字変換ミスを検知する QAチェッカーが必要ではないだろうか。

例えば、「一酸化炭素」胃酸化炭素とタイプミスした場合、大規模コーパスで学習済みの AI チェッカーが、「胃酸化炭素という名称の物質は存在しないので、もしかして一酸化炭素ではないですか?とコメントを付けるような機能だ。

AI チェッカーの指摘が絶対正しいとは言えないが、確率的にこの言葉の組み合わせの可能性が高いのかどうかは判定可能ではないだろうか。

でも、QA チェッカーを使わずに納品する翻訳者もいるはずだ。

それならば、日本語入力の段階でも監視していて、胃酸化炭素という誤記のまま確定してしまったときに、もしかして一酸化炭素ではないですか?というメッセージが表示されれば、無視して納品ということは減るのではないか。

以下に最近経験した変換ミスの例を示して、チェッカーが疲れる仕事だということも理解してほしい。
4) と 5) は、日本語入力システムの問題かもしれない。

           
 1) 国別使用     国別仕様
 2) 深依存      負荷依存
 3) 結露現金     結露厳禁
 4) す伊平方向    水平方向
 5) と歩路地     トポロジ
 6) 両親の仮借    良心の呵責
 7) ブログラム    プログラム
 8) X腺        X線
 9) クライド     クラウド


今後も不思議な変換ミスに出くわしたら追記する予定。
【上記リストの 6) から追記】

テーマ : AI(人工知能)
ジャンル : コンピュータ

機械翻訳としてのChatGPTの活用(山田優、英語教育別冊2023年8月)

予約していた「英語教育別冊2023年8月」が、発売日の今日7月21日に入荷したとメールが来たので、仕事が終わってから食料品の買い物の前に受け取りに行った。

タイトルは「英語教師のためのアナログ×デジタル活用ガイド」
大修館書店のサイトのリンクは次の通り。
www.taishukan.co.jp/book/b627521.html

私は理科の教員免許を持っているが、英語は持っていない。
それでも語学の学習については興味があるので、気になる記事があると購入している。

今回の別冊は、第2部「自動翻訳・対話型AIで変わる英語学習・指導」を読むために購入したと言ってもよい。

まず読んだのは、山田優・立教大学教授が寄稿した「機械翻訳としてのChatGPTの活用 - 英語学習のためのプロンプトが鍵に」
トラックバックした投稿で紹介した英語教育2022年10月号の記事と関連している。

機械翻訳(MT)の精度が大幅に向上した現在では、MT訳を Good Model として捉えて、「MTから学ぶ」という英語学習への活用を提案している。
ただし、ここで紹介している事例は、英語学習者としての学生が使うと想定しており、プロの翻訳者が仕事に使えるかどうかではない。

今回は特に、MT を英文ライティングに活用したときの問題点を ChatGPT の柔軟性で補おうというもののようだ。
3つの問題点について紹介しているが、ここではそのうちの1つを取り上げよう。

その問題点とは、「Good Model として MT を使用するには、英語のレベルが学生よりも高すぎる」。
示された MT英訳例を見ると、一昔前とは異なり、修正が不要であり、学習者はこのまま英語表現を学ぶことができる。
ただ、その英訳例のレベルは CEFR B1 レベルとのことで、高校生にはレベルが高すぎる場合がほとんどだ。

その場合、例えば、「CEFR A1レベルの英語にしてください。」を加えて指示すると、学習者のレベルに応じた英語が出力される。

誰にでも合う方法というわけではないが、英語学習のツールの1つとして考えてもよいのではないだろうか。


英語教育別冊202308

昨日14日発売の「英語教育」10月号を購入したのは、特集記事を読みたかったからだ。特に、第2特集の「ジーニアス英和辞典」第6版と、第3特集のうち機械翻訳に関する記事だ。第3特集のタイトルは、「ICT技術を活かした学習・指導のDX」だ。今では学校教育でも ICT (Information and Communication Technology、情報通信技術) を活用するようになってきた。私が学校で英語を勉強していた頃は、辞書も参考書も紙媒体だけ...
「機械翻訳の英語教育への応用」(英語教育2022年10月号)


テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

専門用語の根拠資料として「基礎高分子科学」を購入

今日もいろいろと忙しかった。
教会の伝道委員会担当の役員(長老)として、礼拝で奉仕する伝道委員のためのマニュアルを作成した。
また、明日の伝道委員会のレジュメと、委員会から郵送している手紙も作成した。
先週見学に来た高校生や、6月の一般向け礼拝に関して、牧師や他の役員へのメールも送信した。

やるべきことが多いのはわかっていたが、午前中は買い物などに出かけた。
特に、紀伊國屋書店でポイント2倍なので、専門書または辞書を購入しようと思った。

まず、駅に向かう途中の花壇で、咲き始めたアジサイを撮影して、教会からの手紙に添える写真とした。
マスクをしない人が増えてきたので、すいている編成の電車に乗って移動。

紀伊國屋書店では、新書などを選んでから、語学コーナーへ。
ジーニアス英和辞典にしようかと思ったが、今回はやめた。
ドイツ語関連の新刊はなかったので、化学分野のコーナーに移動した。

ここで、東京化学同人の基礎高分子科学 第2版を購入することに決めた。
トラックバックした記事に書いた、訳語を選択した根拠の文献とするためである。
わずか3行の説明文のために 4,950円も使った。
ネット検索の情報ではなく、高分子学会が編集した書籍を根拠としたかったのだ。

内容紹介のリンクは次の通り。
www.tkd-pbl.com/book/b496748.html

購入後に自宅でアクセスして、正誤表があることに気付いた。
確認してみると、購入したのは運よく3刷なので、正誤表に掲載された内容は、すべて修正済みであり安心した。
専門家が執筆して、学会で内容を確認していても、人間は間違えるということだ。


基礎高分子科学

翻訳の資料ということで、最初にこの書籍だけで会計した。
90ポイント追加されて 126ポイントとなった。
残りの書籍は合計 3,905円となったので、105ポイント使って端数を消して、auPAY で 3,800円を支払った。

忙しくなることはわかっていたが、この後、すぐに帰宅せずに、京急百貨店に寄った。
催事場で大信州展をしているから。
まず、3か所の QRコードを読み取って 100円クーポンを取得した。
信州そばでもよかったが、国産小麦全粒粉 50%パンなどを購入した。

地下に移動して RF1 でサラダ麺と 30品目サラダを購入。
先週取得した 1,000円分の商品券を使用した。
神戸コロッケでも購入。

自宅最寄り駅まで戻り、商業施設の書店で定期購読の雑誌を受け取った。
スターバックスに寄って、東電ガスのポイントを交換した 300円ギフト券を使用した。
商業施設のポイントが2倍の日なので少し増えた。

最後に寄ったのは、まいばすけっとで、イオンのクーポンを使って WAON ポイントを増やした。

午後2時に帰宅して、遅い昼食をとりながら、MemoQ のライセンスを1年更新して 142ユーロをカードで払い、最新バージョンをインストールした。
そして冒頭に書いたように、教会のために働いた。

しかし、ある Twitter で、トライアルに合格しても仕事がない、という愚痴のような情報が流れてきて、気になってしまった。
本人の状況を完全に把握していないので、何とも言えないのだが、客観視できていないだけのようにも思える。

私が担当したフリーランス翻訳者の中にも、語学の知識も経験も十分にあるとの自信をCVに書いているのに、実際に仕事を依頼してみると、納期を守らない、専門用語を調査しない、タイプミスを放置している、クライアント指定のフォーマットを無視する、フィードバックを送っても返信しないなど、翻訳ビジネスとしての態度が身についていない人が何人もいた。

改善の可能性を期待してフィードバックを送りながら、最大3回依頼することもある。
しかし、何も改善されないのならば、こちらも修正の手間が増えるだけなので、機械翻訳の方がましだと思うようになってしまう。

今回購入した「基礎高分子科学」を紹介しようと思ったが、やめることにした。
以前も「コンパクト 化合物命名法入門」などを紹介したのに、その内容を反映しない和訳が納品されたからだ。

この人は今後どうするのだろうか。
私にも他人を心配している時間的余裕はないので、目の前の案件をコツコツ処理していこう。

英日と独日の特許翻訳をしていて、一番時間を取られる作業は、専門用語の確認ではないだろうか。トラックバックした記事の additive manufacturing (英語) を再度取り上げよう。以前は「積層造形」と和訳していたが、最近は化学工学会の記事を参考にして「付加製造」にしている。JIS でも付加製造なので、あえて積層造形を使うという選択はしない方針だ。辞書では、過去に使われていた訳語を残していることが多く、積層造形と...
特許翻訳でも専門用語の確認が重要だ

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

特許翻訳でも専門用語の確認が重要だ

英日と独日の特許翻訳をしていて、一番時間を取られる作業は、専門用語の確認ではないだろうか。

トラックバックした記事の additive manufacturing (英語) を再度取り上げよう。
以前は積層造形と和訳していたが、最近は化学工学会の記事を参考にして付加製造にしている。
JIS でも付加製造なので、あえて積層造形を使うという選択はしない方針だ。

辞書では、過去に使われていた訳語を残していることが多く、積層造形と付加製造のどちらを選ぶのか迷うこともある。
訳語のところに「廃止」や「旧」などの表記をしている場合もあるが、たいていは調査が必要になる。
ということで、訳語選択の根拠となる文献資料を探す時間が一番かかるのだ。

英日特許翻訳のチェックをしていて、今年も類似のケースに出会った。
その用語を明示できないので、あいまいな表現になるが、我慢して読んでほしい。

高分子分野の専門用語で、私は有機化学専攻ではあるが、分野が異なるので初めて見た用語だった。
したがって、翻訳者が選択した訳語Aが正しいのか判断できなかった。

いつも使っている JAICI Science Dictionary Pro で検索すると、3種類登録されていた。
翻訳者が選んだ訳語Aの他に、全く異なる訳語B、そして類似の訳語B’。

高分子学会のサイトで用語の定義について調べてみると、訳語Bが記載されていた。
この時点で、訳語Bに修正することにしようと思った。

ただ、この情報は 2009年の文献なので、10年以上経過した現在の用語は、翻訳者が選択した訳語Aかもしれない。

念のため、特許情報プラットフォームで、訳語Aを入れてみると、表示された特許は2件のみ。
しかも外国語特許の和訳であった。
ネット検索してみると、学術論文はヒットしなかった。

訳語Bで調べると多数の特許が表示され、今年出願された日本語での特許もあるので、訳語Bを選択することにした。

修正して納品すれば済むのだが、依頼した翻訳者がどのように専門用語を確定しているのか心配になったので問い合わせした。

「〇〇の訳語を調査すると複数の候補がありました。訳語Aを選択していますが、これを優先する根拠となる文献は存在するのでしょうか。」

翻訳者からの回答は、残念ながら文献の有無をはっきり示すことなく、何を言いたいのかわからない長々とした説明のみ。

これまでも用語の不統一などが目立っていて、フィードバックしても改善されない。
レビュー担当者に丸投げということなのだろうか。
外国語の知識があっても、これでは、一緒に翻訳に取り組んでいるという意識が生まれない。

現状では翻訳者の人数が足りないので、機械翻訳を利用したいと考えるのも当然かもしれない。


(最終チェック・修正日 2021年08月13日)特許やメーカーの資料など、科学技術系の翻訳では、最新の専門用語を確認する必要がある。各学会で用語の改訂をすることもあるので、学会監修の用語集や辞典を購入することもある。英語表記は変わらないのに、日本語表記が改訂されることもある。ネット検索で見つかっても、今は使わない古い用語かもしれないので、念のための確認作業は必須だ。部品の製造法として注目されている技術の1...
付加製造/ additive manufacturing / additive Fertigung (専門用語 日英独)


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「油圧放射線」とは何だろう

この連休は、世間一般と違って、特に出かける予定はない。
所属する教会に行くことが、一番の遠出である。

昨日3日は夜に教会に行って、毎月第1水曜日の聖書研究会・祈祷会に参加した。
7日には夕礼拝の司式を担当するので、明日5日に祈りの言葉を考えて、6日には讃美歌などの練習もする予定だ。

日常の買い物や家事をしてのんびり過ごす予定だったが、海外の翻訳会社から独日翻訳のチェックを頼まれた。
納期も厳しくないので受注することにした。
今月の交通費分は稼げるだろう。

今回もまた、違和感のある和訳に出会った。
それは油圧放射線

元のドイツ語は Hydraulikstrahl という複合語なので、Hydraulik + Strahl に分けて考えることになる。
それで翻訳者は、「油圧放射線」と、逐語訳したようだ。

前後を読むと、「加圧状態にある油圧系統の配管の穴や裂け目からオイルが漏れている」という状況がわかる。
オイルは加圧されているので、噴水のように勢いよく噴き出していることだろう。

ということで、文意からオイル噴出と修正した。

名詞 Strahl は多義語であるから、当然ながら、文意を理解して訳語を選択しなければならない。

例えば、小学館独和大辞典第2版の記載を一部引用しよう。

Strahl 男 単数2格 Strahls, Strahles 複数 Strahlen
 1 a) 光, 光線
 2 (液体の)噴射, 噴出
 3 ((ふつう複数で)) 〘理〙光線; 熱線, 放射線, 電磁波

2番目の意味を知らなくて「放射線」を選んだとしても、油圧系統の故障の説明には合わないことに気付いてほしい。
そして独和や独英を調べて、正しい訳語にしてほしいものだ。

また、2番目の意味のときは、複数形はまれであり、逆に3番目の意味のときは、ほぼ複数形である。

ちなみに、2番目の意味では液体だけではなく気体・ガスの場合もある。
気象用語の Strahlstrom ジェット気流 を知っていても損はないだろう。

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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