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私は中日翻訳者ではないのに

数年に一度くらい、登録していない翻訳会社からメールが届くことがある。
登録していたことを忘れていた国内の会社のこともあったが、未登録の翻訳会社からメールが来たときは無視するようにしている。

医薬メーカー研究員のときに副業翻訳を始めて、一時期、翻訳者の登録サイトに掲載したことがある。
しかし、今回のメールも、当時使っていたメールアドレスあてではないので、変だと感じている。
それに、どこで私のメールアドレスを知ったのか書いていないので、実在する翻訳会社であっても無視している。

今月も未登録の海外翻訳会社からメールが来たのだが、なぜか中日翻訳者の募集であった。

以前は独日翻訳者を募集するメールだったので、どこかで私の情報がもれていると感じたが、今回は言語ペアが違うのでどうなんだろう。
タイプミスをして、偶然私のアドレスになったのだろうか。
翻訳者のCVを集めるのが目的なのだろうか。

SNS 投稿を探せば、似たような事例が見つかるかもしれない。
まあ、これについて考えても私の収入は増えないので、ここに記録するだけにしておこう。


トラックバックした記事に書いたように、登録していないヨーロッパの翻訳会社からドイツ語和訳の問い合わせが何度かあった。年金も心配だから、定年後にドイツ語和訳の仕事を続けるためにも、今のうちに契約した方がよいのかもしれない。ただ、登録した覚えはないし、どこで私の個人用メールアドレスを知ったのかも書いていないので、どの連絡も無視している。返事をしなかったのだから、もう連絡は来ないだろうと思っていたら、3...
未登録の翻訳会社は諦めていないようだ


テーマ : SOHO・在宅ワーク
ジャンル : ビジネス

聖書翻訳の難しさ 「生と死を分ける翻訳 - 聖書から機械翻訳まで」

私が所属するプロテスタント教会では、日本語の聖書を使っている。
最新の聖書協会共同訳もあるが、いきなり変えることもできないので、まだ新共同訳を使っている。

この新共同訳については様々な指摘があり、長年の議論を経て、新しい聖書協会共同訳ができた。
したがって、最新の知見を反映した聖書を使うのがふさわしいのだが、切り替えの話し合いは始まっていない。

新年度から教会役員の研修として、聖書協会共同訳の翻訳事業について、ある講演の資料を使って学ぶことにしている。
新しい聖書を購入するための予算の都合もあるが、10年以内には切り替えの検討を取り上げるべきではないかと思う。

ドイツ語翻訳者としても、特にルターの聖書について、その翻訳の苦労や、その後の改訂のことにも興味がある。

トラックバックした記事でも簡単に触れたが、ルターの翻訳を変えてしまうことに批判もあったし、古風な表現を好む人も多く、特に主イエスの言葉は文語的にしてしほしいという意見もある。

そして最近、聖書翻訳についても取り上げている書籍が出版されたので購入した。

「生と死を分ける翻訳 - 聖書から機械翻訳まで」 アンナ・アスラニアン著、小川浩一 訳、草思社。
出版社での紹介のリンクは次の通り。
www.soshisha.com/book_search/detail/1_2697.html

聖書翻訳に関するのは第十三章で、章のタイトルは、「単語を変えるのはアリか?」。

神の言葉として書かれた聖書なのだが、ヘブル語とギリシャ語の原典を読める人は少ないので、現代人にとってわかりやすい翻訳にするときに意訳になったり、別の意味の単語に置き換えてしまうことがある。

ヒエロニムスが訳したラテン語のウルガタ訳聖書は、カトリックの公認聖書なのだが、様々な批判がある。
これはルターの翻訳での批判にも似ていて、原語に忠実に訳したのではなく、自由に意味を訳している箇所に向けられている。
これは新共同訳への批判も同じで、それで聖書協会共同訳にすぐに切り替えるべきだと主張する神学者もいるのだ。

ただし、ナイダについての引用のように、「単語信仰」が障壁となっているという指摘は意識しておきたい。
「重要そうに見える単語は常に同じように訳さなければならないという考え」のことだ。

同じ単語が複数箇所で何度も使われていても、文脈によって訳が変わることがある。
例えば、新共同訳で「誘惑」と「試練」になっているギリシャ語は同じ単語である。
悪いものから来るのが「誘惑」で「罪」であり、神から与えられるのが「試練」だ。
マタイによる福音書第6章の説教では、「わたしたちを誘惑に遭わせず」のところで必ず取り上げられる。

訳語を変えてしまうという提案として、雪が降らない地域で宣教するには、「雪のように白い」の「雪」を「白鷺」や「マッシュルーム」にすることが紹介されていて興味深い。

また、時代遅れの古い言葉も、次世代の若者への伝道を考えるときに考慮すべきではないだろうか。
ナイダの指摘、「文章が古めかしく見えれば見えるほど、人は数千年前に起こった実際の出来事に近いと思い込む。」は忘れないようにしよう。

読んでみると他の話題も、翻訳の世界では共通したことのように思える。
文学でも古典の斬新な新訳が出版されると、学会の重鎮と思われる人が苦言を呈することがある。
スタンダールの「赤と黒」の話は聞いたことがあるだろう。
「ルターの翻訳は芸術なので変えてはならない」という学者と同じだ。

まあ、日曜日の教会では、神の言葉として素直な心で、正しく受け止めることに専念しよう。


今日10月31日は、ハロウィンということで、都会の繁華街は騒ぎとなっているようだが、宗教改革記念日である。ドイツ留学中、私が住んでいたヘッセン州では、残念ながら祝日ではなかったが、チューリンゲン州などでは祝日になっている。私はプロテスタントであるが、ルター派ではないので、この日を特別に祝うということはない。ただし、ルターの発した95ヶ条の提題などは、「聖書のみ・十字架のみ」の信仰を語るうえで、プロ...
宗教改革記念日にルター聖書を読む

テーマ : 聖書・キリスト教
ジャンル : 学問・文化・芸術

連休は教会の掃除とドイツ語和訳

昨日2月23日は天皇誕生日の祝日で、一般には三連休ということになっている。
祝日が多いことを喜ぶ人もいる一方で、私は派遣社員のときは、それほどうれしいことではなかった。
勤務日数が減るので、時給制の派遣社員では給与も減ってしまうから。
通販倉庫で働く弟のように、年中無休で稼働している勤務先ならば無関係だろうが。

この日本での三連休の前に春節が終わったためか、いきなり4件のドイツ語和訳案件が来た。
うち2件はレビューで、残り2件は和訳だが、ワート数が少なめなので、連休中に作業可能と思われた。

その打診前にすでに、23日祝日は教会の掃除をする約束をしていた。
簡単な掃除にするので短時間で終わることから、他の買い物をしても、翻訳する時間は十分に確保できると判断した。
無理なスケジュールではないので、25日日曜日の教会での活動にも、週明けの仕事にも影響しない。

お墓の件で 10万円必要なことも、海外翻訳会社からの仕事を受注した理由になるかもしれない。
1月は約 $40 と少なかったので、今月はできるだけ受注しようと思った。

今月の売上は既に約 $730 になっているので、今回の4件で $800 には達するだろう。
実際には、このドル建て料金が入金する前に支払うので、3月に満期となる定期預金をあてる。
代わりに7月頃に換金して、キャンペーン金利の定期預金を作成しようと思う。

ちょうど「通訳・翻訳ジャーナル」2024年春号には、「海外取引にチャレンジしよう」という特集がある。
tsuhon.jp/professional/career/24spr/

ドイツ語の翻訳案件はヨーロッパの翻訳会社の方が多く持っているので、低料金化が進む国内で頑張るよりは有利なはずだ。

為替レートの影響を受けたり、確定申告すると予想より納税額が多くなったり、クリスマス休暇が明けた1月2日からメールが来たり、デメリットと思えることもあるが、募集が出たら検討してみてはどうだろうか。

それで、教会の掃除なのだが、ベテラン教会員と2人で簡単に済ませた。
教会では予算の都合で、外部の清掃業者が入るのは約3週間ごとと少ない。
トイレだけは毎週担当者を決めて清掃しているが、人手が足りないので礼拝堂を含めて清掃はできていない。

私は伝道担当の役員ということで、教会に初めて来られる方に好印象を持ってもらうためにも、時間のあるとにき教会前のゴミ拾いをしたり、礼拝堂の床をワイパーで乾拭きしている。

この前の日曜日18日は夕礼拝の司式だったが、聖歌隊練習があるので11時過ぎに教会に到着して事務室で待機した。
昼食で外出したが、14時半には戻って外のゴミ拾い、そして礼拝堂と階段を乾拭きした。

礼拝堂の床は、一見するときれいに見えるが、ワイパーで拭き取ると、土埃と綿ゴミ、髪の毛などが落ちていることがはっきりわかる。
23日は2人で拭いたので、20分もかからずに終わり、会議室や集会室など、今までできていなかった場所も拭いた。

掃除をするために集まったわけだが、実際にはケーキを食べながら雑談する方が長かった。

外の掃除では、まずは玄関前の泥落とし用のステンレス格子を外して、下の写真のように入り込んでいた落ち葉を取り除いた。
ステンレス格子は重いし、倒れたりすると手足を挟んでしまい危ないので、力のある私が作業するか、または清掃業者のときだけでよいことにしよう。

外のゴミは、やはりタバコの吸い殻が一番多い。
下の写真のように、特に側溝のふたの近くに捨てられている。
隣の広場に続く通路には、いつものようにストローやペットボトル、お菓子などの包み紙が落ちていた。

日本の伝統的な精神文化では、用済みのものは「けがれ」と感じて、一刻も早く自分の体から離して、きれいになりたいと思うのだろう。
このように日本では、ポイ捨てをするような自分の心を汚れている、罪があるとは感じないのだ。
だから富士山の周りも不法投棄があり、世界自然遺産には永遠に登録できないことだろう。

明日25日は集会の後に行う伝道委員会で、10分程度の清掃に参加できる人を募る予定だ。
若い人が増えるまでは、私を中心にしてなんとか維持しようと思う。


教会前ゴミ20240223

サッカーの国際試合で、日本人サポーターがスタジアムのゴミ拾いをしているというニュースを目にすることがある。そのとき、「日本人はマナーが良い」と書かれることも多い。ただし、この場合、「すべての日本人」ではなく、「ゴミ拾いをした日本人はマナーが良い」ということに注意したい。確かに日本人の中には、尊敬すべきほどマナーが良い人もいて、他者への思いやりがあり、公共心の見本のような人もいる。しかし、残念なこと...
教会の玄関前にカッターの刃が落ちていた

テーマ : SOHO・在宅ワーク
ジャンル : ビジネス

実験の経験がないと実施例の翻訳は困難になるだろうか

ヨーロッパの翻訳会社と契約するとき、専門分野での学位の証明を求められることがある。
私のように化学で博士号を取得したならば、化学分野の特許や論文の翻訳について依頼があるのが普通だ。
ドイツ語を理解するとはいっても、化学者にカントの著作の案件は頼まないものだ(問い合わせくらいはあるかもしれないが)。

日本ではどちらかというと学位よりも実務経験を尊重するようで、「文系出身だが勉強して医薬翻訳ができるようになった」という話を聞くことも多い。

最近は、細胞培養や有機合成の実験の手引きのような書籍も増えたし、実験操作を動画で説明するコンテンツもあるので、自分で触ったことがなくても学習する手段はある。

それでも、大学レベルの実験の経験がないと、特許実施例や論文の実験の部を翻訳することは困難ではないかと思う。
英語では簡単に書いてあっても、その実験操作が実際に何を行っているのか、どのような意味があるのか、実体験がないと理解できないこともあるだろう。

次に示す例は、実験の経験がなくても誤訳するはずがないと言われそうだが、メモとして残しておきたい。

ラジカル反応を用いた有機合成実験で、反応を停止する工程の表現を一部改変して示そう。

The reaction was quenched in air. 反応を空気中でクエンチした。

反応の停止には動詞 quench を使うことが多い。
これをある翻訳者は、入力済みの機械翻訳結果に引きずられたのか、反応を空気中で急冷した。とした。
MTPEでは、機械翻訳結果に疑問を持たないような翻訳者が作業すると、誤訳がそのまま残ってしまう。

空気中の酸素によってラジカル反応が阻害されて、その反応が停止することを知識として持っていれば、実際に有機合成を経験していなくても、誤訳しないかもしれない。

また、その前にあるセグメントでは、反応開始の準備として、脱気してから窒素に置換しているので、無酸素条件で行う反応だと理解していれば、「窒素雰囲気から空気中に変わるということは、酸素が関係している」と推測可能だ。

ただし、このラジカル反応では、開始剤の分解のためにも加熱するので、反応終了後に室温まで冷やすのだから「急冷した」で正しいと思ったのかもしれない。
最初はそう思ったとしても、それでも、有機合成の知識や経験があれば誤訳に気付く確率は高いはずだ。

ちなみに、Google 翻訳でも DeepL でも、和訳の第1候補は「クエンチした」である。
DeepLでは、その他の候補の3番目に「急冷した」が出てくる。

機械翻訳の変な出力を冷やかすような投稿もまだ続いているが、間違いを訂正できない翻訳者がいるという、現実の問題に取り組むことにも目を向けてほしいものだ。


今日は大学時代からの知人が、私に会うために教会の礼拝に初めて出席した。今日会うことにした目的はいろいろとあるのだが、個人的なものとして、翻訳業界への転職についての相談があった。その知人のお母さんには、私が役員として担当する伝道委員会から毎月手紙を送っており、そのやりとりの中で、私が翻訳をしていることを伝えていたので、翻訳業界について質問したかったとのことだ。朝礼拝の後、教会では会議室も含めて使用中...
知人から翻訳業界への転職について相談されたので


テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

知人から翻訳業界への転職について相談されたので

今日は大学時代からの知人が、私に会うために教会の礼拝に初めて出席した。
今日会うことにした目的はいろいろとあるのだが、個人的なものとして、翻訳業界への転職についての相談があった。

その知人のお母さんには、私が役員として担当する伝道委員会から毎月手紙を送っており、そのやりとりの中で、私が翻訳をしていることを伝えていたので、翻訳業界について質問したかったとのことだ。

朝礼拝の後、教会では会議室も含めて使用中なので、近くのインド料理店に行って昼食をとりながら様々な話をした。
おすすめランチのホウレンソウのカレーを食べたのだが、ライスではなくナンを注文した。
「チコちゃんに叱られる」を観て、ナンのことが頭を離れなかったので、インド料理店を選んだ。

彼は現在、機械系メーカーの社員で、動力系の装置の設計開発の経験が長い。
もし定年前に転職するならば、専門知識が活かせる翻訳業界も選択肢の一つだという。

その専門分野の翻訳は、私も担当した経験があるので、主に特許と専門誌の記事や論文の和訳について説明した。
その技術分野の最近の動向だけではなく、機械翻訳も含めて翻訳業界の状況も簡単に伝えた。

また、いきなり退職して翻訳を始めるのではなく、翻訳の書籍に加えて通信教育やスクールで学んだり、副業で始めて手ごたえをつかんでからでもかまわないと助言した。

そして、最近出版された「通訳者・翻訳者になる本2025」と、ミドル・シニアからの転職についての記事が掲載された2018年の「通訳・翻訳ジャーナル」を貸すことにした。

また、「通訳・翻訳ジャーナル」を所蔵している東京都の図書館一覧を参考までに渡した。
ちょうど自宅近くの図書館に、2年から3年分が保存されているので、時間のあるときに寄ってみたいとのこと。

そのほかに、ネット上には詐欺まがいの悪質な情報もあるので注意してほしいことも伝えた。

無理せず定年になってからでもよいので、理系人材が活躍する場として、翻訳業界が残っていることを願いたい。

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ジャンル : ビジネス

ロックされたセグメントに誤訳があったので

先週から作業しているドイツ語和訳案件では MemoQ を使っている。
既存の和訳が入っているセグメントは、翻訳メモリと用語集と合わせて、新規翻訳セグメントの参考にしている。

墓参りに行くので納期を延長してもらった。
それでもできるだけ移動前に進めておこうと思い、昨日までに新規部分は全部埋めた。

あとは QA を行って、必要な修正や見直しをすれば納品できそうだが、少々困ったことになっている。
それは、ロックされたセグメントに入っている既存の和訳の一部に誤訳があるからだ。

この誤訳は、翻訳メモリにも登録されているので、私が担当した新規和訳が正しくても、和訳が統一されていないというエラーになるだろう。
そして、後から問い合わせが来て面倒なことになるだろう。

ということで、ある誤訳例の部分のスクリーンショットをコーディネーターに送り、クライアントに問い合わせてもらうことにした。
納期までに返事が来なければ、納品後に修正の対応をしようと思う。

それで、指摘したのはどういった誤訳なのかというと、対義語のペアになる2つの動詞が、同じ和訳になっている誤訳だ。
そのままでは紹介できないので、似た動詞に変えて示しておこう。

正しい和訳の動詞 ausgeben 出力する
誤訳になった動詞 eingeben [誤] 出力する ⇒ [正] 入力する

ドイツ語造語法を知っていれば、対称的な意味を付与する接頭辞のペア ausein は、外へ中へ の対応であることを理解しているはずだ。
だから、eingeben のときに「出力する」とは考えないはずだ。

もしかすると、MemoQ の自動入力機能が誤訳を生んだのかもしれない。
マッチ率が高いと、類似の和訳がそのまま自動入力されてしまうことがあるから。

つまり、ausgeben を使ったセグメントが先に和訳されて翻訳メモリに登録されると、動詞のみ eingeben になった別の原文でも、登録済みの ausgeben での和訳が入力されてしまうのだ。

そして気付かずにそのまま確定してしまうと、eingeben なのに ausgeben の意味で誤訳した和訳が登録されてしまう。
この誤訳に誰も気付かずに残り続けると、その後で受注した翻訳者が困ってしまうことになる。
今回はどうなるだろうか


翻訳の仕事では、CATツールの使用を指定されることがある。特許や取扱説明書などで類似の表現が多い場合には、過去の翻訳が参考になるので、CATツールの翻訳メモリが役立つ。専門用語に加えて、クライアントが好む表現もあるので、用語集に加えて翻訳メモリがあると便利なこともある。しかし、月に最低でも1回は、誤訳が登録されている翻訳メモリに出会う。勘違いによる誤訳もあれば、単なるタイプミスや漢字変換ミスもある。翻訳...
「X腺」という誤記が登録されている翻訳メモリは嫌だ


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ジャンル : 学問・文化・芸術

DeepLの英日機械翻訳でParisien (パリジャン) が「パリジェンヌ」になった

プロテスタント教会の役員として、日曜日以外も自宅でいろいろと準備などをしている。
今度の日曜日は私が担当する伝道委員会があるので、今日も資料を作成している。
11月の役員会に提出する議案の調整や、クリスマスの準備の確認、受付での対応に関する連絡事項など多岐にわたる。

また今週は、COVID-19感染者の対応をどうするかという打ち合わせをメールで行っているので、さらに大変だ。
メールではなくて、チャットを使ってみてはと思うのだが、なかなか変わらない。

そんな準備中に、ある教会員から英訳の依頼が再び来た。
Google翻訳もあるが、正しい英語なのか本人は判断できないので、私に依頼するのだ。

教会内なので、もちろん無償で奉仕することになる。
前回は教会の紹介を英語でしたいということだったので、これは伝道にもなるので無償でもかまわない。

それで今回は、その方が気に入っているパン屋のパリジャン(Parisien)を紹介する短いものだ。
まあ、教会には英語がわかる人が何人もいるという宣伝にもなるので、手伝ってもよいだろう。

家族経営のパン屋という紹介をするので、a family-run bakery, Parisien を使うことにした。

英訳をメールで送った後、試しに DeepL に A family-run bakery, Parisien. を入れて、英日翻訳を出力させてみた。
すると、第1候補が家族経営のパン屋、パリジェンヌになってしまった。

その他の候補を見ると、2番目も3番目もパリジェンヌ

4番目の候補でようやく、家族経営のベーカリー、パリジャンと出力された。

Google翻訳では「パリジャン」だけなのに、困ったものだ。

それで、DeepL の入力フィールドで、Parisien のみにすると、和訳の第1候補は「パリジャン」になった。
しかし、その他の候補を見ると、2番目がなぜか「パリジェンヌ」だ。

次に、最後にピリオドを付けた Parisien. を入れると、第1候補が「パリジェンヌ」になってしまった。

機械翻訳が学習に使った対訳に誤訳が含まれていたのか、それとも学習するときに対応がごちゃ混ぜになったのか。

この例でもわかるように、両方の言葉を知っていて、機械翻訳の特徴も理解している者のみが使うツール、ということのようだ。

テーマ : 外国語
ジャンル : 学問・文化・芸術

温度の単位の誤記「C°」を修正した

機械翻訳は誤訳するから使えないという人もいるが、人間翻訳者が誤訳・誤記を残してしまうこともある。
その誤訳・誤記が CATツールの翻訳メモリや用語集に登録されてしまうと、面倒なことになる。

その後に翻訳を受注した翻訳者が、間違いに気づいて修正して納品しても、QAツールでは、〇〇の翻訳が統一されていないだとか、翻訳メモリに異なる翻訳が登録されているなどのエラーが出てしまう。

False Positive ということで Ignore にチェックして納品しても、その説明を求められて時間をとられることも多く、私も毎月のように経験している。

最近の修正例をまた1つメモしておこう。
これはまだ、修正の説明を求められていない。

ある装置の取扱説明書で、技術的な仕様の表に温度の項目があった。
セルシウス度なので、ドイツ語原文での単位は、当然ながらである。
しかし、翻訳メモリの和訳では、C°になっていて、翻訳者もそのまま使っていた。

マッチ率が 100% と表示されていても、単位表記の間違いなので、に修正して納品した。

このチェック案件とは、クライアントのレビューが終わった後の原稿を、印刷前に確認するものだ。
C°という見たこともない表記が世に出る前に、修正できてよかった。
私以外のチェッカーでも気付いただろうが、化学者として貢献できた小さな事例として覚えておきたい。

それにしても、原文のを和訳でC°に入れ替えたのはなぜだろう。
単なるタイプミスなのか。
「セルシウス度」の読みの順にタイプしてしまったのか。
この和訳を登録した本人ではないので、謎のままだろう。

私も間違えることはあるので、見直し時に気付いて訂正する力を付けようと思う。

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ChatGPT翻訳術(山田優、アルク)

今日は新型コロナウイルスワクチンの抗体量の変化を調べる研究のため、都内の病院に行って採血した。
問診では健康状態に変化がないことを報告し、COVID-19陽性者との接触もなかったことも伝えた。
もし新しい株に感染していれば、血液中の感染抗体の検査で判明するので、そのときに無症状感染者だったとなるが。

少量だが血を抜かれたので、駅前のスターバックスに寄って、オーツミルクのブロンドラテとアップルパイを注文して補給。

タンブラー持参の 20円引き、電気料金のポイントから交換したフードに使える eGIFT 300円分に加えて、au PAY の 10%引きクーポンを使い、669円となり、ほぼ 400円引き。

途中で降りて紀伊國屋書店で、予約してあった書籍を受け取り。
 ChatGPT翻訳術 新AI時代の超英語スキルブック 山田優 アルク
 海を渡った「ナパーム弾の少女」 
戦争と難民の世紀を乗り越えて 岩波ブックレット

合計 2,838円のうち、まず 38 Kinokuniyaポイントを使い、かながわPay のポイントで残り 2,800円を支払った。
あと 11,412ポイントあるので、今月の書籍費はタダになると思ってよいだろう。

グリーングルメでサラダやコロッケなどを購入して 1,836円。
今回は 436円をクラブ・オン/ミレニアムポイントで忘れずに支払い、残り 1,400円はクレジットで。

ChatGPT翻訳術

他の買い物は省略して、書籍の話に入ろう。
仕事に関係しそうなので予約したのは、ChatGPT翻訳術だ。
雑誌「英語教育」などでも何回か類似のテーマで、山田優教授の記事が掲載されていたので、主要な部分は共通している。

機械翻訳に関する書籍はこれまでも発刊されているが、1年前とは大きく変わった最新の動向を理解するために、読んでおいて損はないと思う。

ざっと目を通してみて興味を持った箇所を、単に列挙しておこう。

ChatGPT を使った新しい時代の翻訳ノウハウを紹介しているが、使いこなすためには、機械翻訳・AI翻訳の特徴を理解し、そしてメタ言語能力を磨くことが必須である。

従来の機械翻訳でも問題となった「正確性エラー」の原因について、いろいろと例示してあるので、プリエディット・ポストエディットの必要性を理解できるだろう。

翻訳の仕事をしている人に加えて、これから翻訳者を目指す人は、AI翻訳について学ぶ前に、最初に、Chapter 5 AIと英語学習の未来予測 を読んでもよいだろう。

一般向けの雑誌でも、「Section 01 AI時代に英語を学ぶ必要があるのか」と同じ問いをよく目にする。

進化した ChatGPT翻訳であっても、100%の正確性を保証できないので、どこかの段階で必ず人間が正確性をチェックする必要性がある。
そのチェックのためには、重要なスキルを身につけるのに英語学習は必要である。

「section 03 AIは翻訳の仕事を変えるのか」にも注目したい。

翻訳が単純にそのまま新技術で置き換えられることはなく、AI をツールとして業務の効率化に利用するようになる。
ただし、中級レベルの翻訳者が影響を受ける可能性はある。
基礎力を備えた大学生などが AI翻訳を使えば、中級レベルの翻訳に到達できるだろう。
そして翻訳市場全体の拡大につながれば、より高品質な翻訳を求める需要も増えて、トップレベルの翻訳者の価値は変わらないだろう。

すぐに今の仕事で使うわけではないが、最新の動向は常に把握しておきたい。
また、怪しい翻訳講座に入会するのではなく、まずは 2,090円で AI翻訳の知識を得ることから始めてはどうだろうか。


予約していた「英語教育別冊2023年8月」が、発売日の今日7月21日に入荷したとメールが来たので、仕事が終わってから食料品の買い物の前に受け取りに行った。タイトルは「英語教師のためのアナログ×デジタル活用ガイド」。大修館書店のサイトのリンクは次の通り。www.taishukan.co.jp/book/b627521.html私は理科の教員免許を持っているが、英語は持っていない。それでも語学の学習については興味があるので、気になる記事があると購...
機械翻訳としてのChatGPTの活用(山田優、英語教育別冊2023年8月)

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専門用語は念のために調べよう

以前にも書いたように、私は有機化学の研究で博士号を取得しているものの、化学分野のすべてを知っているわけではない。
研究室では毎日英語とドイツ語の文献を読み、ポスドクとしてドイツに2年間留学したが、すべての学術用語を覚えているわけではないので、念のため辞書や専門書で確認することも多い。

念のために調べようというひと手間が、翻訳の仕事では大切だと思う。
さらに、「この和訳では変だな」、「こんな用語は見たことがないな」という疑問を持つことも大切ではないだろうか。

機械翻訳のポストエディットでも、人間翻訳のチェックでも、その分野ではありえない誤訳が含まれていることがある。
機械翻訳では、そもそも文脈の判断をしていないから、そして人間翻訳では、能力不足だけではなく勘違いもあるから。

私が働く特許翻訳では、人材不足ということもあり、機械翻訳よりも悪い翻訳を納品する翻訳者がいることは事実である。

何度もフィードバックしているのに改善しない翻訳者はいて、最近納品したドイツ語和訳でも、測定値の回帰分析の表現で誤訳したままだった。

誤訳ばかりのその文章を示せないので、代表として1つだけ示そう。
ドイツ語の quadratischer Fehler が、方形エラーと和訳されていた。

私もこの用語は覚えていなかったが、方形エラーという用語を回帰分析の説明で見たことはなかった。
念のため調べてみると、二乗誤差が正しい和訳だ。

形容詞 quadratisch の意味は主に2つある。
正方形の と、2乗の; 2次の である。

辞書で最初に書いてある正方形のを優先したのかどうかは不明だが、方形エラーと和訳しても、推敲段階で、「なんだか変だな、回帰分析では聞いたことがない用語だな」と疑問を持ってほしかった。

そうすれば、辞書で2番目に書いてある2乗のに気付いて、そして統計用語を調べてみて、二乗誤差にたどり着いたはずだ。

専門用語についてフィードバックをしても、同様のミスはなくならないと思われるので、無駄ではないだろうか。
というのも、「なんだか変だな」という気付きがないのだから、何度フィードバックしても変わらないだろう。

今回の回帰分析の文章を Google と DeepL に和訳させたところ、正しい和訳が出力された。
機械翻訳のレベルが向上してきたので、フィードバックしても改善しない人間翻訳者に依頼することは無駄ではないかと感じている。

そのため、機械翻訳を使って業務を効率化できる翻訳者と、機械翻訳の出力を手本にして勉強する人に、よりはっきり分かれるようになるのではないか。


ある翻訳のセミナーで受講生の1人が、「辞書の最初に載っている意味を選んでいますが、だめですか?」と質問したことがある。このような人が複数いるためなのか、翻訳チェックの仕事をしていると、違和感のある和訳に出会うことがある。独日翻訳チェックで最近出会ったのは、「アラームの咆哮」。セキュリティ装置や目覚まし時計などのアラームの音源が、猛獣やゴジラということなのだろうか。答えを先に言うと、これは用例調査の...
「アラームの咆哮」とは何だろう


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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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