今日7月14日は、雑誌「英語教育」(大修館書店)8月号の発売日だ。
昨年度末で定期購読をやめたので、読みたい記事があるときだけ購入している。
それで8月号を購入するきっかけとなった特集記事は2つある。
第1特集 私の英語学習ルーティン/第3特集 英語教員の「第2外国語」
特に第3特集は、黒田龍之助責任編集とあるので気になった。
私は特別な生徒ではなかったが、英語以外の外国語に興味を持つ同様の生徒は一定数いるはずだ。
大学で学ぶ外国語のことを質問する生徒もいるだろう。
英語教員も様々な外国語を知っていた方がアドバイスもできるし、英語の見方がよりフラットになるという利点もあるだろう。
英語教員が英語以外の外国語を選ぶ方法として、英語の授業で使える外国語を勧めている。
英語はゲルマン系ということでドイツ語でもいいし、語彙の面ではフランス語やスペイン語も候補になる。
語源の面ではラテン語や古典ギリシャ語を紹介できればカッコイイ。
様々な文字も生徒の興味を引くはずだ。
少しかじる程度でも様々な知識が増えるのは楽しいものだが、これまで出会った人の中には、「大学受験に関係ない」、「英語がまだ完璧でもないのにどうして別の外国語を学ぶのか」、「英語以外の論文は読まない」などと、私とは正反対の考えの人もいた。
英語以外の広大な世界が目の前にあるのに、なんともったいないことか。
私は小学生のときから切手収集をしていて、中学生になってからは海外短波放送を聴いていたこともあり、いろいろな外国語の文字や音には興味があった。
両親が関西出身で、私は東北地方で生まれたので、毎日複数の方言を聞いていたことも影響していただろう。
小学3年から始めた書道では中国製の道具を使っていたし、高校2年のときには漢詩の韻を確認したくなって中国語を学び始めた。
共通一次試験の前にはリラックスするために、中央人民広播電台の番組開始アナウンスを聞き取って漢字に直す練習もしていた。
高校3年のときには、大学で化学を専攻しようと思ったので、化学ならドイツ語という単純な理由で始めた。
ドイツ語を始めたもうひとつの理由は、受験英語に疲れたため、試験と無関係の勉強をしたかったからだ。
中国語とドイツ語を勉強したおかげなのか、語学センスが向上したようで、英語と古典、特に漢文の成績が上がった。
旧帝大二次試験では、数学で解答できたのは6問中1問の (1) のみとボロボロだったのに、理科2科目と英語だけで合格したようなものだ。
そして大学では第2外国語でドイツ語を選択し、その後も興味をもったスペイン語もかじった。
ドイツ留学の面接のときには英語以外の語学を学んでいることについて質問があった。
「研究者とは英語で話せばよいが、家族を含めて受け入れるためには、その国の言葉を知っていた方がよい」という主旨の返答をした。
仕事で使うのは英語とドイツ語だけだが、環境関連で興味を持ったノルウェー語とアイスランド語もかじった。
プロテスタントなので、ラテン語、古典ギリシャ語、古典ヘブライ語の本も買った(少しめくってみただけ)。
東北地方出身ということもあり、アイヌ語の本も買った。
こんな生徒もいるはずなので、体育の授業で様々なスポーツに触れるように、半年ごとに違う外国語を学んでみて、自分に合う言葉を探してもよいのではないか。
英語教員が生徒と一緒になって新人の気持ちで第2外国語に取り組んでもよいのではないか。
そのようにして語学好きを増やせば、英語ばかりを特別視する人も減るだろうし、英語以外の翻訳者も増えるのではないかと思う。
テーマ : 語学の勉強
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