同じ綴りの単語が複数の意味を持つという、多義語の存在は一般的であり、翻訳では文脈から最も適切な訳語を選ばねばならない。
トラックバックしたように、以前にも話題となったが、「dolphin」 には 「イルカ」 の他にも、魚の 「シイラ」 という意味があり、これが誤解を生んで、一部の人たちの間で騒ぎとなることがある。
誤解を避けるため、魚のシイラの場合は、「dolphin fish」 と書くことが望ましいが、釣りの話などでは 「dolphin」 だけで 「シイラ」 を意味するはずなので、その記事では何が話題となっているのかという理解力が求められる。
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7月は翻訳とトライアルが続いているので、気になるニュースを追跡する時間がなかった。作業中の案件が半分くらい終わって余裕ができたので、誤訳ニュースと思われる記事をメモしておこう。捕鯨関係のサイトや掲示板などで話題となっている、7月18日付けの産経新聞の記事である。(すべてリンク切れ)http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090718/sty0907182346004-n1.htm
「dolphin」といっても「イルカ」ではなく魚の「シイラ」
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そして今回は、CNN.co.jpが英語記事の次の部分にある 「dolphin」 を 「イルカ」 と誤訳してしまい、一部で騒ぎとなったようだ。
"Last night we had raw dolphin and a little spicy mustard," he said.
「昨夜は生のイルカにマスタードをつけて食べた」
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テーマ : 英語
ジャンル : 学問・文化・芸術