グーグル翻訳で英語論文の下書きができるそうだ
私が有機化学の学術論文を書いたのは、修士課程2年生のときだった。
学生が朝から晩まで実験ばかりすることを当然視する人も多いが、私の指導教授は、自主的に論文を書くような積極的な学生を望んでいた。
英語論文の書き方の書籍の他に、指導教授の過去の論文や、同じ研究分野の論文を参考にした。
ただし、この論文では、共同研究者に依頼したX線構造解析の結果を載せるため、その部分を指導教授が担当し、私はイントロと実験結果について書いた合作だ。
博士課程では、最終的に添削してもらったものの、英語の論文を3報出し、博士論文は英語で書いた。
私が英語で書いたためなのか、私の後に博士号取得を希望する学生は、英語で書くことが義務化されてしまった。
英語が苦手な学生にはかわいそうで、私の博士論文のイントロ部分をそのまま使わせてほしいと言った学生もいた。
英会話はできなくても、論文だけでも英語で出せるようにしてほしい。
サイエンスの世界では英語ができないと、情報収集もできないし、学会で成果をアピールすることもできないから。
旧帝大なのだが、後期日程試験があった頃、なぜか英語を試験科目から除外したことがあった。
そのためなのか、英語論文が理解できない学生が研究室に来るようになった。
そのような学生でも、今ならば、グーグル翻訳を活用して、論文を読んだり、書くことも可能かもしれない。
本日発売のAERA3月5日号の特集は、「英語の実力はAIで3割増」である。
記事の中でここで紹介するのは、「必要なのは『手直し力』 グーグル翻訳の強み・弱みを知り『協働』する」だ。
この記事では、英語論文を書くという目的ならば、現在のグーグル翻訳を活用すれば十分に対応できるという実例を示している。
グーグル翻訳の精度が向上したという噂を聞いて、高分子化学の研究者が、修士課程の学生に試しに英語論文を書いてもらったそうだ。
最終的には手直しが必要ではあるが、特に実験系は誰でも再現できるように平易な英語で書く必要があり、その目的には合っているそうだ。
また、これまでは最初から英語で考えて英語論文を書いていた研究者も、まずは日本語で論理構成をして、完璧な文章を作ってからグーグル翻訳を利用したそうだ。
一見すると二度手間のようだが、以前の倍のスピードで書くことができたという。
また、グーグル翻訳を使うときの注意点として、まずは日本語で論理的な文章を書くこと、つまり英語に翻訳しやすい日本語を書くことが大切なようだ。
この点では、学生に対して日本語の指導も大切になるかもしれない。
大学院時代の後輩が、英語の論文が書けないと悩んでいたのだが、日本語で書いてもらっても、何を言いたいのか論点がはっきりしない文章だった。
また、長い一文を書いている途中で、2つ目の主語が出現して、何を言っているのか不明の日本語も書いていたこともある。
セミナーでの発表を聞いていても、実験結果から何を言いたいのかもわからないかった。
AIの進化で自動翻訳が発展しても、仕事の能率を向上させるために活用できる人のみが、生き残るのかもしれない。
また、英語の勉強に使っていた時間を他の勉強に使えるので、専門領域に集中できるかもしれないし、別の言語を学ぶ余裕もできるかもしれない。
特に英語の翻訳者の中には、AIに翻訳の仕事が奪われると心配している人もいるようだが、働き方や必要となるスキルが変わるだけなので、翻訳者が不要ということはないはずだ。
学生が朝から晩まで実験ばかりすることを当然視する人も多いが、私の指導教授は、自主的に論文を書くような積極的な学生を望んでいた。
英語論文の書き方の書籍の他に、指導教授の過去の論文や、同じ研究分野の論文を参考にした。
ただし、この論文では、共同研究者に依頼したX線構造解析の結果を載せるため、その部分を指導教授が担当し、私はイントロと実験結果について書いた合作だ。
博士課程では、最終的に添削してもらったものの、英語の論文を3報出し、博士論文は英語で書いた。
私が英語で書いたためなのか、私の後に博士号取得を希望する学生は、英語で書くことが義務化されてしまった。
英語が苦手な学生にはかわいそうで、私の博士論文のイントロ部分をそのまま使わせてほしいと言った学生もいた。
英会話はできなくても、論文だけでも英語で出せるようにしてほしい。
サイエンスの世界では英語ができないと、情報収集もできないし、学会で成果をアピールすることもできないから。
旧帝大なのだが、後期日程試験があった頃、なぜか英語を試験科目から除外したことがあった。
そのためなのか、英語論文が理解できない学生が研究室に来るようになった。
そのような学生でも、今ならば、グーグル翻訳を活用して、論文を読んだり、書くことも可能かもしれない。
本日発売のAERA3月5日号の特集は、「英語の実力はAIで3割増」である。
記事の中でここで紹介するのは、「必要なのは『手直し力』 グーグル翻訳の強み・弱みを知り『協働』する」だ。
この記事では、英語論文を書くという目的ならば、現在のグーグル翻訳を活用すれば十分に対応できるという実例を示している。
グーグル翻訳の精度が向上したという噂を聞いて、高分子化学の研究者が、修士課程の学生に試しに英語論文を書いてもらったそうだ。
最終的には手直しが必要ではあるが、特に実験系は誰でも再現できるように平易な英語で書く必要があり、その目的には合っているそうだ。
また、これまでは最初から英語で考えて英語論文を書いていた研究者も、まずは日本語で論理構成をして、完璧な文章を作ってからグーグル翻訳を利用したそうだ。
一見すると二度手間のようだが、以前の倍のスピードで書くことができたという。
また、グーグル翻訳を使うときの注意点として、まずは日本語で論理的な文章を書くこと、つまり英語に翻訳しやすい日本語を書くことが大切なようだ。
この点では、学生に対して日本語の指導も大切になるかもしれない。
大学院時代の後輩が、英語の論文が書けないと悩んでいたのだが、日本語で書いてもらっても、何を言いたいのか論点がはっきりしない文章だった。
また、長い一文を書いている途中で、2つ目の主語が出現して、何を言っているのか不明の日本語も書いていたこともある。
セミナーでの発表を聞いていても、実験結果から何を言いたいのかもわからないかった。
AIの進化で自動翻訳が発展しても、仕事の能率を向上させるために活用できる人のみが、生き残るのかもしれない。
また、英語の勉強に使っていた時間を他の勉強に使えるので、専門領域に集中できるかもしれないし、別の言語を学ぶ余裕もできるかもしれない。
特に英語の翻訳者の中には、AIに翻訳の仕事が奪われると心配している人もいるようだが、働き方や必要となるスキルが変わるだけなので、翻訳者が不要ということはないはずだ。