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小規模企業共済の貸付資格を取得した

2016年8月に個人事業主(翻訳業)として開業届を税務署に出してから、10月から中小企業基板整備機構の小規模企業共済に加入した。
確定拠出年金個人型(iDeCo)もあるが、廃業するまで積立できるし、毎月の掛け金は最大7万円で、全額所得控除に使えるので有利だ。

最初は月1万円で開始し、その後1万2千円まで増やしたが、弟への仕送りをすることになり、現在は月1千円まで減額している。
今年12月に奨学金の返済が完了するので、2019年からは、月1万円に増額しようと思う。

月1万円ならば、つみたてNISAという選択肢もあるが、所得控除が使える小規模企業共済を優先するかもしれない。
60歳まではiDeCoと小規模企業共済にして、61歳からiDeCoの代わりにつみたてNISAにすればよいだろう。

小規模企業共済では、廃業するまで積み立てるわけだが、PC更新や事務所を借りるなど、事業用資金が必要になった場合には、指定された限度額内で借入できる。
www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/about/loan/01.html

加入からもうすぐ2年となるため、「借入資格取得通知書」 と、「借入窓口の登録申出書」 が届いた。
10月から利用可能で、貸付限度額は10万円、貸付利率は年1.50%である。

今年はPCを更新しないし、Trados 2019 へのアップグレードもしないので、事業用資金は不要である。
また、海外の翻訳会社との取引が予想よりも多くなり、辞書などの購入費も足りているので、借りることはないだろう。

ただし、私はデビットカードを使っていて、クレジットカードを持っていないため、例えば、PCが突然クラッシュして使えなくなったら、購入資金に困るかもしれない。

優先順位としては定期預金の解約が先だが、何かの保険の意味で、この一般貸付制度の登録をしようと思った。

そして金融機関の説明を見ると、借入窓口は商工組合中央金庫となっているのだが、他の金融機関を希望する場合は、借入窓口の登録申出書を提出する必要がある。

今日届いたのに、8月10日が投函期限となっている。
その期限を過ぎると、登録されるのは来年4月以降だ。

翻訳料金の受け取りに使っている三菱UFJ銀行の口座を登録してみよう。

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ジャンル : ファイナンス

CNNの杉田水脈衆院議員に関する記事で victim-blame という単語を知る

自民党議員の不適切発言は、以前から数多く知られているが、特に今週は、「新潮45」という雑誌の朝日新聞批判特集に掲載された、杉田水脈議員の極端な意見が注目されている。

その記事は、買い物途中に書店に寄って立ち読みしたが、雑な書き方をしているので、購入する気は起きなかった。
多文化共生社会だとか、ダイバーシティという概念は、杉田議員が望む日本社会を破壊すると信じているようだ。
岩波の「世界」などで今後引用されて、そのときに再度読む必要があれば、近くの図書館に行って、コピーすればよいだろう。

この杉田議員の LGBT 批判の雑誌記事について、CNNでは7月26日に英語記事になっている。
edition.cnn.com/2018/07/25/asia/japanese-politician-criticism-intl/index.html

この記事を読んで、victim-blame (被害者を批判する、被害者たたきをする)という動詞を初めて知った。

元々は、victim-blaming 被害者たたき(被害者にも過失があると批判すること)という名詞があり、これから逆に動詞が作られた。
三人称現在単数形は、victim-blames、現在分詞は、victim-blaming、過去形・過去分詞は、victim-blamed

杉田議員を紹介している部分を引用しておこう(太字・色付けは私が行った)。

Sugita, who belongs to Japanese Prime Minister Shinzo Abe's ruling Liberal Democratic Party (LDP), is no stranger to controversial statements.

She has previously denied the existence of comfort women, victim-blamed the leader of Japan's MeToo movement, and garners more than her fair share of media attention for a junior lawmaker, according to Temple University professor Jeff Kingston.


杉田議員が、どういった被害者たたきをしているのか、それはBBCでも放送されたということで、知っている人も多いだろう。
この記事では、被害者の個人名を出すことなく、the leader of Japan's MeToo movement という表現で代替し、しかも、日本でも MeToo 運動が起きていることも伝えている。

科学論文や特許明細書では、絶対に出会わないと思われる単語であったが、杉田議員のおかげで知ることができた。
仕事とは無関係に、英語もドイツ語も、そして勉強を中断しているノルウェー語でも、雑学レベルでもよいから、コツコツと知識を仕入れていこう。

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テーマ : 英語
ジャンル : 学問・文化・芸術

退職後に個人情報を生命保険会社は更新しないのだろうか

生命保険に加入していると、年に最低1回は、契約内容の確認が行われる。
最近は、オンラインで確認することもできるが、生命保険会社から書類が届いたり、担当者から電話連絡が来ることもある。

今年は5月下旬に、ある生命保険会社の2つの支店から確認の電話があった。
担当者というのは、基本的に1人なので、2つの支店から連絡が来ることはおかしい。

そのうち1人は、担当者と同じ支店Aの者だと名乗っていたが、本来の担当者が不在なのか、育児休暇などで休職中なのか、その人が本当に代理なのか、私は事前に知らされていない。

本来の担当者が不在時であっても、誰でも問い合わせに対応できるようにしてある、という説明があったと記憶しているが、「担当の〇〇の代理の××です」 などと言わずに、話を先に進めようとする。

加えて、この人は、私が話している途中で、質問内容などを勝手に解釈して、話し始めてしまう人だった。
この態度が一番気に入らなかった。
面会を希望していたのだが、忙しいので、オンラインで契約確認をして終わりにした。

すると、数日後、別の支店Bから電話があった。
私が2年前に既に退職した製薬メーカーの法人担当だと名乗り、1年以上コンタクトしていない契約者に順番に連絡しているそうだ。
ただし、私が退職した時点での担当支店は、まったく違う支店Cだ。

退職後も、当時の法人担当者が継続して担当することもあるが、私は退職後4か月目に、支店Cから支店Aに担当を変更していた。
その変更は、オンラインで確認可能であったにもかかわらず、支店Bの社員は、古い情報で連絡してきたのだ。

私の退職後、その会社の契約者情報は、退職者も含めて支店Cから支店Bに引き継がれたようだ。
しかし、情報が更新されていないため、退職2年後に担当ではない支店Bの法人担当者から連絡が来たわけだ。
大規模リストラをした会社なのだから、そこを担当するならば、念のため確認ぐらいするものだろう。

こんなことがあったため、オンラインの問い合わせフォームを使って、支店Aおよび支店Bのどちらも、私の担当にしないでほしいという要望を出した。
住所地を担当する営業所で、仮の担当者を決めてほしいとも依頼したが、2か月経っても何も返事がない。

保険契約を見直すこともないし、保険金の請求もしないので、担当者がいなくても困らないが、9月には所得補償保険の更新があるので、8月中になんとか担当者を決めてほしいものだ。

大手保険会社とはいっても、希望するサービスを受けられないこともある。

テーマ : 生命保険・損害保険
ジャンル : ファイナンス

鉄鋼関連の独英辞典で調べるために国会図書館に行った

10年近く前に登録して忘れかけていた翻訳会社から、鉄鋼関連のドイツ語論文の和訳案件を受注した。
メインの仕事の特許翻訳でも、今後は金属材料関係の特許もあるだろうから、そのときに受注できるように、勉強のつもりで取り組んでいる。

学生の時からドイツ語の化学論文を読み、ドイツメディアで科学分野の記事を読み、そして翻訳でも様々な分野に取り組んできたが、専門用語の適切な和訳がわからないことがある。

運よくオンライン独英辞書で見つかれば、英語での名称を手かがりにして、日本の学会誌も含めて検索すれば、和訳が見つかることもある。
それでもわからない場合は、Wikipedia などでドイツ語や英語で説明を読んで、日本語訳を作ることもある。

今回の鉄鋼関係の論文でも、2016年出版の「科学技術独和英大辞典」で調べても、全くわからない用語が複数あった。

それで、鉄鋼関連の辞書を検索したところ、ドイツの出版社 Stahleisen の独英辞典が見つかった。
Verlag Stahleisen Wörterbuch. Deutsch-Englisch/ Englisch-Deutsch.
www.stahleisenshop.de/buecher/fachbuecher-stahleisen/nachschlagewerke/verlag-stahleisen-woerterbuch-deutsch-englisch-englisch-deutsch/a-20822/

2015年に発売されていたが、この分野の翻訳を受注したことがなかったので、探してもいなかった。
紀伊国屋書店で注文しても、アマゾンで注文しても、ヨーロッパから発送するとのことで、納期に間に合わないことが判明した。

そこで、翻訳会社に相談したところ、その辞書を持っていないとのことで、クライアントに和訳を問い合わせるとのことだった。

もう少し調査してから問い合わせた方がよいと思ったので、国立国会図書館で蔵書検索すると、その Stahleisen 社が発行した古い独英辞典が見つかった。
1987年発行ということで、30年も前の情報だが、何もないよりはましだ。

今日は、朝から15時まで都内で用事があり、終わってすぐに地下鉄で永田町駅に移動し、急いで国立国会図書館に向かった。
手続きしてから約20分後の16時10分頃に貸出可能となった。
土曜日の閉館時間は17時なので、調査時間が足りないと心配したが、30分以内に終えることができた。

不明の用語が残ってしまったものの、あいまいだった用語のいくつかの英訳が判明した。
これでクライアントに質問するとしても、例えば、「〇〇と××の2つの可能性があります」という提示ができることなった。

国会図書館の閉館時間が迫っていたので、これ以上の調査をせずに、帰宅途中で紀伊国屋書店に寄って、金属加工関連の専門書を探した。

秀和システムの 「図解入門 最新 金属の基本がわかる事典」 を購入して、論文で紹介されている技術について確認することにした。
www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/4431.html

読んでみると、この書籍で使っている用語をそのまま採用してもよいと思える場合もあった。

アマゾンで注文した独英辞典は、運がよければ納期前日に届くかもしれないが、あまり期待せずに、和訳を考え出そうと思う。

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ドイツの地域紹介パンフレットの翻訳で方言(口語?)があった

前回も書いたが、今月は翻訳料金を返金するという初めての事態を経験して、少々落ち込んでいた。
その逸脱行為をした翻訳者がいなくなった影響とは思えないが、その海外の翻訳会社からは、返金分を上回る仕事をもらうことができた。

16日の祝日は、教会で子どもたちの行事があったのだが、今回は遠足ではなく室内で行うということで、私は手伝う必要がなくなった。
そんなことを翻訳会社は知らないわけだが、ドイツのある地域を紹介するパンフレットの和訳の依頼が来た。

このパンフレットは、ドイツ南西部のある地域の商工会議所が作成したものだ。
内容の8割ほどは観光案内であるが、その地域の人口や出生数、購買力などのデータも含まれている。

この地域には留学中に3日ほど滞在したことがあり、観光案内で紹介されている山の上の城などが懐かしい。

ドイツということで、キリスト教の教会や修道院も観光スポットとして紹介されているため、同学社の 「キリスト教用語独和小辞典」 を利用した。
この辞典は、キリスト教関係の新聞記事などを読むために購入したわけだが、翻訳の仕事で使うのは初めてだった。

ドイツ語のパンフレットを日本人がそのまま読むことは想定していないので、口語・俗語・方言が出てくることもある。
今回出てきた表現の1つを紹介しよう。

それは、「無料で」を表す für lau である。

小学館の独和大辞典第二版では、3番目の語義で「方言」として採録されている。

三修社の新現代独和辞典では、auf lau も含めて、「俗語」となっていて、まれにしか使われないともある。

学習用独和辞典には載っていないものの、商工会議所が作成したパンフレットなのだから、俗語ではなく、方言の扱いの方がよいのではないだろうか。

英語一辺倒の日本では、ドイツ語翻訳者が足りないため、特許以外も翻訳できるように、コツコツと実績を作っていこう。

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短い独日翻訳を受注してキャンセル分を稼いだ

トラックバックした記事に書いたように、半年前の独日翻訳チェック案件で、翻訳者の逸脱行為に気付かないまま納品してしまったため、クライアントが法的トラブルに巻き込まれた。

2004年に副業で翻訳を始めてから、誤訳が多くて最初から翻訳をやり直したり、クライアントの指示を無視する翻訳者など、これまでも様々なことを経験したものの、クライアントに著作権侵害の法的損害を与える事例は初めてだった。

この案件はキャンセル扱いとなり、翻訳者のルール違反を見逃してしまった私も、チェック料金として受け取った$132を返金することになった。
ただし、この翻訳会社からは今月も受注しているため、月末締めの翻訳料金の合計から$132を差し引くことで合意した。
この返金だけで、この件が収まるのかどうか、現時点では不明である。

このトラブルが発覚した時点で、今月の翻訳料金は、合計で約$108であった。
ということは、これから新規に受注しても、$132になるまで、あと$24分はただ働きということだ。

このようなトラブルの後で、新規受注ができるのか心配していたが、300ワード程度の短い独日翻訳を受注した。
その企業の製品案内や、過去のプレスリリースも参考にしながら、適切な表現を探して和訳を完成させた。

この案件で、約$36の翻訳料金となったため、これで今月の翻訳料金は、$132を返金しても、約$12のプラスとなった。
先月分と合わせて、8月末に日本円に替えて、その一部で住民税を納付しようと思う。

一応、私は信用されているようなので、今回のトラブルにめげずに、これからもチェッカーの仕事を地道に続けよう。


詳細は書けないが、翻訳に関係する人たちへの注意喚起も含めて、私が経験したことを記録しておきたい。フリーランスのときから取引を継続している翻訳会社で、独日翻訳のチェッカーもしているのだが、私がチェックした字幕翻訳案件で、翻訳者がクライアント指示に従わず、著作権侵害に問われる逸脱行為をしたことが確認されたということで、面倒なことになっている。現時点で決まっている私に対する措置は、この案件がキャンセル扱...
翻訳者の逸脱行為にチェック時に気付かず面倒なことになった

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翻訳者がインサイダー情報に触れるとき

会社員として入社する場合も、フリーランスとして契約するときも、仕事を始める前に、秘密保持契約書に署名・捺印することが当たり前になった。
以前勤務していた製薬会社では、年に1回以上、コンプライアンス研修を行っていた。
それでも、セクハラやパワハラだけではなく、経費の不正請求や、品質保証データの改ざんなど、様々な事件が起きた。

フリーランス翻訳者の場合、セミナーなどを除けば、会社組織が提供するようなコンプライアンス研修を受ける機会がほとんどない。
そのため、関連書籍やビジネス雑誌の特集を読むなど、自主的にコンプライアンス意識を高める努力をしなければならないだろう。

今回記しておきたいのは、翻訳案件を受注することによって、インサイダー情報に触れる機会があるということだ。

既に発売されている商品のパンフレットを翻訳するときは、それほど気にしないのだが、案件によっては緊張することもある。

それは、例えば、未来の日付が入ったプレスリリースである。
年に1回くらいだが、企業業績や新規事業発表に関するプレスリリース翻訳を受注することがある。
その内容は社外秘ということなので、指定された日時までは、決して漏れてはならない内容だ。

そのプレスリリースのファイルを、翻訳会社が、パスワード保護せずにメール添付で送ってくること自体、コンプライアンス違反かもしれないが、それは今回は取り上げない。

発表前のプレスリリースを読む機会があるため、私が株式投資をするときは、翻訳で絶対に受注しないであろう業種から銘柄を選んでいる。
現在保有している銘柄は、惣菜のロック・フィールド200株だ。
既に売却した銘柄も、小売りや金融など、翻訳では受注していない業種であった。

外国株投資をする場合でも、例えば、ドイツ企業であれば、ダイムラー、VW、バイエル、BASFなどを除外しなければならない。
そのプレスリリースを翻訳した前後に株式売買をしていれば、インサイダー取引の疑惑が生じてしまう。

そのため、株式の保有自体が面倒なことなので、投資をするならば、インデックス投資信託が一番無難な選択だ。
ドイツ企業の個別株の代わりに、DAX指数連動投資信託を買うということだ。

ということで、インサイダー情報に触れる翻訳者は、株式投資ではなく投資信託で資産形成をした方が安心かもしれないので、NISAをやめて、つみたてNISAに切り替えようかと思う。

80歳まで翻訳をしようと計画しているので、これからもインサイダー情報に触れる機会はあるだろうから、疑われないように資産運用にも気を付けよう。

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翻訳者の逸脱行為にチェック時に気付かず面倒なことになった

詳細は書けないが、翻訳に関係する人たちへの注意喚起も含めて、私が経験したことを記録しておきたい。

フリーランスのときから取引を継続している翻訳会社で、独日翻訳のチェッカーもしているのだが、私がチェックした字幕翻訳案件で、翻訳者がクライアント指示に従わず、著作権侵害に問われる逸脱行為をしたことが確認されたということで、面倒なことになっている。

現時点で決まっている私に対する措置は、この案件がキャンセル扱いとなり、半年前にもらった翻訳料金$132を返金する必要があるということだ。
実際には、今月以降の翻訳料金を請求したときに、$132が減額されて、PayPalに振り込まれるとのことだ。

クライアントがどのような法的トラブルになっているのか、私は知らないし、翻訳会社にどれだけの損害が発生したのかも知らない。
翻訳者の不正行為に気付かなかったということで、私の責任も問われることになるのかどうか、少々心配である。

老後のためにも、海外の翻訳会社と取引関係を作っておこうと思って、月に$300くらいの仕事を受注しようと計画していたのだが、このようなネガティブなことが起きると、次の案件が来るのかどうか、自信がなくなってしまう。

この字幕翻訳案件は、実は、最初は私に依頼してきたものであった。
翻訳対象はオペラの台本で、画面に一度に表示できるのは16文字以内という制限のもとで和訳する案件だった。
オペラは劇場で観たことがないし、NHKのBSなどで少し観たときに、字幕も見ていたと思うが、化学者の私にとっては専門外なので断った。

すると、翻訳者が見つかったとのことで、私はチェックを依頼された。
クライアントから提示された参考資料の他、ネット検索でもあらすじを確認して、チェックを開始した。

誤訳もあったが、困ったのは、16文字以内というルールを翻訳者が守っていなかったことだ。
オリジナル台本の内容の半分も伝わらないことになったが、この制限を守るように和訳を修正して納品した。

このとき、もう1つ、翻訳のオリジナリティに関する注意事項があったが、当然のことながら翻訳者は守っていると信じていて、事前の調査を怠ってしまった。

このオペラは、これまでも何度か、日本も含めて公演されたことがあり、DVDも販売されているようなので、台本の和訳や日本語字幕が存在する可能性があった。
そのためクライアントからは、他のいかなる和訳も流用せずに、完全にオリジナルの和訳を納品するように求められていた。

様々なオペラの台本の和訳を掲載したサイトが存在していて、そこから翻訳者がコピペしてしまったようだ。
コンプライアンス関係の重要な注意事項を翻訳者が必ず守るはずだと、私は信じてチェックしていたが、それは間違いだった。

そのサイトは、オペラをDVDや動画配信サービスなどで鑑賞するときに、日本語字幕がない場合に理解しやすいようにと、翻訳者の好意で和訳が無料提供されている。
つまり、家庭内での個人的な鑑賞時に、内容を把握するために参考にする資料という位置付けであり、どこかの劇場で有料で上演する場合に使ってはならない。

よく見ると、そのオペラは第3幕まであるが、そのサイトには、よく上演される第1幕と第2幕の和訳のみが掲載されていた。
ということは、第3幕の和訳のみが翻訳者が考えたオリジナルということになる。
それを踏まえて記憶をたどってみると、和訳を流用できなかった第3幕で、誤訳が多発していたことを思い出した。

私の代わりに受注した翻訳者は、もともと翻訳に向いていなかったのではないだろうか。
向いていないというよりも、クライアントの要望を無視して、コンプライアンス意識も低く、お金をもらうためならば手を抜くような人だったのか。

誤訳や勘違いなど、人間だからミスはしてしまうが、意図的な逸脱行為は許されないことを知ってほしい。
この翻訳会社での登録は抹消されるかもしれないが、どこかのトライアルに合格して、またトラブルを繰り返すのだろうか。

やはり仕事をもらうには、信用第一、ということを再認識した経験であった。

テーマ : SOHO・在宅ワーク
ジャンル : ビジネス

16世紀のドイツ語を読むために「初期新高ドイツ語小辞典」を購入した

有機化学の研究者だったとき、特に大学ではドイツ語文献を読むことが多く、古いものでは1870年代のものもあった。
綴りが現代と異なる単語や、現在は使わない薬品などもあったが、文法で困ることはなく、内容を把握することができていた。
その後、翻訳で仕事をするようになっても、20世紀以降のドイツ語だけを読んできた。

プロテスタント教会に通うようになって、洗礼を受ける準備を始めたとき、16世紀に書かれた「ハイデルベルク信仰問答」を使って勉強することになった。

実際には和訳を使用するのだが、教会の会員の中には、私が16世紀のドイツ語を自在に読めると信じている人もいる。
ドイツ人でさえ、現代ドイツ語に書き直したものを読んでいるのに、どうして日本人が、16世紀のドイツ語を読まねばらないのだろうか。

そうは言っても、会員から質問があれば、できるだけ調べて回答できるようにしておきたい。
実際に、和訳が正しいのかどうかという質問が、これまでにもあったからだ。

ということで、最近発売された、「初期新高ドイツ語小辞典」(工藤康弘 著、大学書林)を購入した。
www.daigakusyorin.co.jp/book/b360523.html

初期新高ドイツ語は、1350年から1650年とのことなので、ルター聖書もハイデルベルク信仰問答も含まれる年代だ。
小学館の独和大辞典では、古語として掲載されている場合もあるが、それでも載っていない場合があるため、今回の初期新高ドイツ語小辞典を利用することになる。

例えば、ハイデルベルク信仰問答の問1の答では、現代ドイツ語版と16世紀ドイツ語版の両方がある。
www.heidelberger-katechismus.net/8001-0-227-50.html

その中から、形容詞【eigen (人2/人3)所属した】 が使われている部分について引用しておこう。

旧(綴りは現代ドイツ語に準拠):
Dass ich mit Leib und Seele,
beides, im Leben und im Sterben,
nicht mein, sondern meines getreuen
Heilands Jesu Christi2 eigen bin,

わたしがわたし自身のものではなく、
 体も魂も、生きるにも死ぬにも、
 わたしの真実な救い主
 イエス・キリストのものであることです。
(吉田隆 訳、ハイデルベルク信仰問答第2版、新教出版社)

新:
Dass ich mit Leib und Seele
im Leben und im Sterben nicht mir,
sondern meinem getreuen Heiland
Jesus Christus3 gehöre.


現代ドイツ語では、自動詞 【gehören (人3の)所有物である,(人3の)ものである】 になっている。

16世紀ドイツ語の翻訳が依頼されることはないと思うが、時間のあるときに、他の個所も読んでみよう。

テーマ : 聖書・キリスト教
ジャンル : 学問・文化・芸術

Union Bank で利息 0.24ドルを受け取り

海外の翻訳会社と取引を始めたのは、2017年3月からで、当時はフリーランス翻訳者であった。
翻訳料金はアメリカドルで支払われ、PayPalで受け取っている。

PayPalでの残高が500ドル前後となったとき、日本円換算で5万円を超えることを確認してから、日本の銀行口座に出金している。
そして翻訳関係の書籍の購入費にしたり、事業主貸にして住民税の支払いの他に、教会の献金などにも使うことがある。

月に300ドル程度の副業扱いであるが、2か月ごとに約5~6万円の収入になるので、弟への仕送りをしていても、なんとか生活できる。

また、2017年10月から2018年4月までの翻訳料金が、合計で約3200ドルになったため、Union Bankに口座を開設して、アメリカドルのまま出金することにした。

アメリカ国内の銀行口座への出金は、手数料無料であったが、今年5月10日からは2.5%の手数料がかかることになった。
そのため、5月6日までにPayPalの残高をすべてUnion Bankに出金して、Regular Savingsでの運用を始めた。

年利は現時点で0.01%で、3か月ごとに計算されて入金する。
ということで、本日朝にオンラインバンキングにログインして確認すると、6月29日に0.24ドルの利息が入金していた。

この利息は、確定申告のときに、利子所得として申告しなければならない。
少額ではあるが、様々な控除を申告するため、すべての収入を申告しなければならない。
ということで、三菱UFJ銀行のTTBを使って、日本円に換算して帳簿に記入した。
6月29日のTTBでは、1ドル=109.54円のため、26円の利子所得となった。

3200ドルもあれば、日本円にしてNISAで運用した方が、株の配当金などでもっと収入は増えたかもしれないが、65歳になるまでそのままにして、アメリカの金利変動などを実感する材料にしたい。

PayPalの現在の残高は、約780ドルあるが、これは日本円にして、住民税などの支払いに使う予定だ。
Union Bankへの出金手数料は、必要経費にできると思うが、金額が減るのは嫌なので、今のレートならば日本円にしよう。
1ドルが100円より円高になれば、Union Bankに移動して、そのまま円安になるまで待とうと思う。

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テーマ : 税金
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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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