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翻訳案件でインサイダー情報に触れるから機械メーカーの株は買えない

老後のために資産形成をしようと勧められている。
株式投資もその1つだが、翻訳の仕事で企業のインサイダー情報に触れる場合もあるので、投資対象は限られる。

私は英日・独日翻訳者として、主に化学、バイオ、医薬、機械、自動車の分野を受注している。
そのため、製造業の株を買うことはない。
代わりに、絶対に受注しないであろう業種の株や投資信託に投資している。

インサイダー情報に触れる場合というのは、出願前の特許だったり、新製品や決算などのプレスリリース、ビジネスレターということがある。

今月受注したのは、ドイツメーカーが日本メーカーに送ったビジネスレターだ。
会社名も内容も推測できないように、漠然とした表現で紹介しよう。

日本メーカーが開発中の省エネを実現する機器について、ドイツメーカーが導入を決めていた。
しかし、開発が遅れているために、納入時期も1年以上遅れることになり、違約金が発生することになった。

日本メーカーは、当初約束した省エネ効率が完全に達成できてから納入すると言っているが、それではもっと遅れるかもしれない。
違約金が発生して直接困るのは日本メーカーだが、導入予定のドイツメーカーも予定が狂って困っている。

省エネを実現するということで、例えば、二酸化炭素排出量が削減できると既に宣言していた場合、投資家や環境保護団体などから計画の延期を非難されてしまう。

ということで新しい提案をしている。
開発を継続しながらも、納入期限までに達成できた性能でとりあえず納入し、省エネ効率の低下1%ごとの違約金を設定するものだ。

開発は継続するので、納入期間の後半になれば、目標効率を達成した機器を納入できるかもしれない。
そうすれば違約金の総額は減ることになり、ある程度の省エネも達成できるので、両者にとって合意可能と思われる。

計画の遅延については、決算書などの適時開示情報に掲載されていると思われるが、今回の新提案のやり取りのように未決定事項は含まれない。

このインサイダー情報が株価に大きく影響するのかどうかはわからないが、この情報を秘密裏に利用しようと考えることなく、誤訳せずに真意が伝わる和訳を作ることに専念しよう。


会社員として入社する場合も、フリーランスとして契約するときも、仕事を始める前に、秘密保持契約書に署名・捺印することが当たり前になった。以前勤務していた製薬会社では、年に1回以上、コンプライアンス研修を行っていた。それでも、セクハラやパワハラだけではなく、経費の不正請求や、品質保証データの改ざんなど、様々な事件が起きた。フリーランス翻訳者の場合、セミナーなどを除けば、会社組織が提供するようなコンプラ...
翻訳者がインサイダー情報に触れるとき

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ジャンル : ビジネス

母の被害は預金者保護法で救済されるだろうか

母が銀行キャッシュカード3枚をだまし取られて、合計で210万円の被害に遭った。
地元テレビニュースにも出てしまった。

県外2箇所のATMで引き出されたため、異常な取引として検知された。
不審な取引に気づいた地銀行員が警察官と一緒に、自宅にいた母を訪問した。
母は何のことか最初は理解できなかったが、特殊詐欺事件だという判断がされて口座を凍結した。

福祉団体に対応を依頼しており、警察で被害届を作成し、銀行に提出するところまで進んだ。
これから銀行では、預金者保護法に基づいて、補償金額を決めることになる。

運よく残っていた別の銀行口座には、十分な金額の普通預金があったので、当面の生活費は足りている。
ただ、その銀行口座の存在を忘れていたようで、どうしてこんなに残高があるのか、理由がわからないという。
しかも、その銀行に記帳に行く途中で道に迷い、パトロール中の警察官に発見されて、一緒に銀行に行くことになった。

認知能力が急激に低下したので、これから介護付き高齢者住宅を探すことになる。

ダウン症の姉は、その福祉団体のリサイクルショップで働いていて、レジ係もしている。
ただ、身の回りのことを全てできるわけではないし、I型糖尿病で食事管理と血糖管理も必要なので、グループホームに移る予定だ。

どうして2人一緒に高齢者住宅に移れないのかというと、通常は介護が必要な高齢夫婦を想定しており、高齢の母と障碍者の長女という組み合わせは想定されていない。
高齢者の介護を専門とする人が、ダウン症の姉に対応できるかどうかも不明だ。

それで、高齢者住宅の入居費用が問題となる。
難を逃れた普通預金があるし、賃貸アパートの家賃収入がいくらかあるので、入居一時金を払っても、あと数年は大丈夫だと思われる。
銀行によっては、自宅についてリバースモーゲージを利用して、入居一時金にすることもできるようだ。

また、これは単なる期待になってしまうが、預金者保護法に基づく補償があれば、母の気持ちも少しは楽になるだろう。
母の落ち度が判定されるわけだが、少なくとも半分は補償してほしいものだ。

ATMは便利かもしれないが、認知能力の低下が疑われる高齢者に対してキャッシュカードを発行していることは、銀行側のセキュリティ対策が甘いという解釈もできるはずだ。

それでもATMを使ってほしいならば、顔認証システムで本人がATMを操作していることを確認すべきではないか。
それでも完璧なセキュリティは困難だと思うが、他県のATMで引き出されるという現状よりはましだろう。

面倒であっても、銀行窓口ならば本人確認が必要だし、多額の引き出しや振込の場合は、契約書や請求書などの証拠書類の提示を必須にすればよい。
また、事前に指定した家族に電話で確認するという規定を設ければ、成年後見人制度を使わなくても、ある程度は管理できそうだ。

また、普通預金には20万円程度だけ残して、定期預金や個人向け国債に換えておくことも考えたい。
総合口座の貸越を設定しなければ、被害は普通預金の金額に収まるはずだ。
ただ、認知能力の低下により、定期預金もできないという判断になると、もう成年後見人しかないのかもしれないが。

母の次は姉の老後をどうするか考えることになる。
厚生年金の受給手続きもあれば、医療保険や個人年金保険などの契約もあるし。

医薬メーカー子会社の研究員だったときよりも年収が100万円以上減っているし、弟への仕送りという予想外のこともあったが、いろいろとやり繰りして対応していこう。


(最終チェック・修正日 2020年08月26日)これまでいろいろと気を付けていたが、とうとう実家の母が銀行キャッシュカードをだまし取られて、ATMから現金を引き出されてしまった。以前は、いろいろな勧誘があっても、「息子に相談します」と言って追い返していたのに、やはり年齢による判断力の低下のためなのか、自宅を訪ねてきた金融機関関係者を名乗る人物に、銀行キャッシュカードを渡してしまった。地元の新聞では、5月に...
実家の母が銀行キャッシュカードをだまし取られた

テーマ : 親の老後と介護
ジャンル : 結婚・家庭生活

【聖書でドイツ語】 2格目的語をとる動詞(2格 gedenken)

現代ドイツ語では2格目的語をとる動詞は少ない。
ただ、聖書などで使われる雅語があるので、覚えておいて損はない。
今回取り上げる動詞は gedenken

js. / et.2 gedenken 自動詞 (h) 1 ((雅)) (…のことを)思い出す,想起する,〔心に〕思う,忘れない

イザヤ書第43章24~25節抜粋

Luther 2017: 24 ... mir hast du Arbeit gemacht mit deinen Sünden und hast mir Mühe gemacht mit deinen Missetaten. 25 Ich, ich tilge deine Übertretungen um meinetwillen und gedenke deiner Sünden2 nicht.

新共同訳:24 あなたの罪のためにわたしを苦しめ あなたの悪のために、わたしに重荷を負わせた。25 わたし、このわたしは、わたし自身のために あなたの背きの罪をぬぐい あなたの罪を思い出さないことにする

聖書協会共同訳:
24 あなたの罪で私に労苦させ あなたの過ちで私を疲れさせた。25 私、この私は、私自身のために あなたの背きの罪を消し去り あなたの罪を思い起こすことはない


現代ドイツ語では2格目的語をとる動詞は少ないと言われる。例えば、次のような動詞がある。1) js. / et.2 bedürfen …を必要とする2) et.2 entbehren …を欠く3) js. / et.2 gedenken …のことを思い出す,(故人を)しのぶ | …に言及する2格目的語の他に4格の再帰代名詞を伴う動詞には次のような例がある。4) sich4 js. / et.2 annehmen …を引き受ける,…の面倒をみる5) sich4 et.2 bedienen …を用いる,…を使用
【聖書でドイツ語】 2格目的語をとる動詞(sich 2格 rühmen)


テーマ : ドイツ語
ジャンル : 学問・文化・芸術

翻訳が遅れてレビューの納期が1日延長されたが

海外翻訳会社A社からのドイツ語和訳チェックは、受注段階では納期延長はできないという話だった。
そのため、先週土曜日の22日に、翻訳が終わったファイルから順次レビューを始めることにした。

ところが、レビュー開始前にクライアントが用語集を更新することになり、作業を中断した。
しかも、翻訳の完了が1日遅れそうということで、レビューの納期も1日延ばすことになった。

納期が延びて余裕ができたと思われそうだが、国内B社から26日納期の英日チェックを受注済みだったので困った。
25日朝に海外A社のレビューを納品して、夜に国内B社のレビューをする予定だったからだ。

しかも、翻訳者が提出していたクエリに対する返信の内容は、チェッカーの私が和訳に反映させることになった。
文句を言っても仕事は進まないので、余計なことは考えずに海外A社のレビューを本日中に終わらせて、なんとか納品した。

明日は朝早くから国内B社の仕事を始めて、2時間程度で終わらせて、昼休みに納品する予定である。

海外A社との仕事を始めて3か月となった。
翻訳者の都合で遅れてスケジュールが変わったのは、これで3回目だ。
体調不良という場合は仕方ないが、ワード数が多い案件で作業が遅れている。
作業スピードの想定が甘いのかもしれない。

今回は約1万ワードだから、1日2000ワードとすると翻訳には5日かかる。
頑張って1日2500ワードにして4日で終わらせても、推敲があるので5日かかると考えた方がよい。

クライアントの納期設定に無理があったのかもしれないが、もし無理ならば最初にはっきり伝えた方がよい。
1件でも多く受注したいという気持ちはわかるが、翻訳が遅れると、私のようなチェッカーも含めて、関係者全員のスケジュールに影響してしまう。

翻訳を始めてから難易度が高いことに気づくこともあるので、ぎりぎりのスケジュールにはしない方がよいと思う。

納期が動かせないということで失注することもよくあるが、他の翻訳者が見つからないということで、コーディネーターが納期延長の交渉をしてくれるほど、信頼される翻訳者になりたいものだ。


今週は精神的にも大変だった。実家の母が銀行キャッシュカード3枚をだまし取られて、ATMから合計180万円を引き出されてしまった。この詐欺事件の連絡があった夜は、当然ながら寝つきは悪く、睡眠は途切れ途切れで、合計4時間しか寝られなかった。新聞やテレビで詐欺の話を毎日しているし、電話したときにも変な電話に注意するように話していたが、認知能力の低下により、自分の身に何が起きているのか理解していないので、...
実家の母を心配しながら今週末も和訳チェックの仕事をする

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実家の母を心配しながら今週末も和訳チェックの仕事をする

(最終チェック・修正日 2020年08月26日)

今週は精神的にも大変だった。
実家の母が銀行キャッシュカード3枚をだまし取られて、ATMから合計180万円を引き出されてしまった。

【追記(8月26日):
警察が確認した被害額は210万円であった。
この金額で被害届を作成し、調書にも記載された。】

この詐欺事件の連絡があった夜は、当然ながら寝つきは悪く、睡眠は途切れ途切れで、合計4時間しか寝られなかった。

新聞やテレビで詐欺の話を毎日しているし、電話したときにも変な電話に注意するように話していたが、認知能力の低下により、自分の身に何が起きているのか理解していないので、銀行から口座凍結の連絡が来るまで、詐欺被害に遭ったとは思っていなかった。

警察の事情聴取でも話が二転三転し、渡したキャッシュカードの枚数も思い出せず、詐欺犯からの電話の内容も全く覚えていなかった。

今年2月に電話したとき、確定申告書の記入方法がわからなくなってきたというので、認知能力の低下を心配していた。
高齢者住宅への入居なども検討したが、病気もなく、歩行もしっかりしているので、本人の希望を無視して無理やり入居させるわけにはいかなった。

しかし、今回の詐欺被害をきっかけに、福祉団体に依頼して、要介護認定または要支援認定の手続きを進めることにした。
可能ならば冬になる前に高齢者住宅に入居してもらいたい。
北国では10月下旬にはストーブを使い始めるので、火事が心配だからだ。

詐欺犯に渡った180万円があれば、高齢者住宅にはすぐにでも入居できたが、これはもうどうしようもない。
銀行のリバースモーゲージを利用して工面するか、私が会社員のうちにローンを組むしかないだろう。
そのために少しでも収入を増やしたいので、土日も個人事業主として翻訳をしなければならない。

これまでも福祉団体とは、実家をグループホームにするだとか、シェアハウスにして障碍者の姉と一緒に暮らしてくれる人を探すなど考えてきたが、どれも具体的なプランにまでは至っていない。

去年、土地を買いたいと言ってきた人がいたので、そのときに売却して、高齢者住宅に母と姉を入居させる計画も立てた。
しかし、近所のある人が、「自宅を売って転居したことを後悔している人がたくさんいる」などと母を説得したり、町内会も、「会合を開く場所がなくなると困る」などと反対したので、この計画も白紙になってしまった。

「長男のお前がフリーランス翻訳者になって実家に戻って世話をしろ」などと非難したい、古い価値観の人もいるだろう。
ただ、母としては、子どもの人生設計を狂わせてしまったという罪悪感を持っているので、私が実家に戻れば、その罪悪感を増大させてしまう。

認知症になれば、そのような罪悪感も消えるかもしれないが、人生の最期に罪悪感を持ったまま過ごすというのは、私にとっても苦しいことだ。
ただでさえ母は、4回流産した後に、障碍を持つ子ども(ダウン症の姉)を生んだことが罪だと思って苦しんできたのだから。

だから日常生活の相談や介護は専門の福祉団体に依頼し、私は入居費用やアパートも含めた資産管理をするという、担当範囲の適切な切り分けをしたい。

土地を売るとしても、実家とアパートの解体費用で300万円はかかるようなので、この不況下ではなかなか買い手は見つからない。

ということで、空き家利用の自治体補助金、銀行のリバースモーゲージなどを活用して、実家を福祉団体や町内会などが自由に利用できる施設にリノベーションしようと思っている。

もし私の名義で住宅ローンを組む必要があるならば、少しでも収入が多い方がよい。
ということで、母のことを心配しながらも、今週末も英日ポストエディット、日英チェック、そして日独チェックを受注して作業している。
翻訳ではないから合計で約2万5千円で少ないが、それでもコツコツと増やしていきたい。

日英チェック案件は、ある国内メーカーの社内報の英訳のようだ。
社内報に限らず日本語原稿ではよくあることなのだが、何を言いたいのかはっきりしないことがある。
それで翻訳者のコメントが、It is a bit vague.であった。

原文の日本語をここには書けないので、私の説明も「あいまい」になってしまい、読者は困惑するかもしれないが、事情を察してほしい。

チェッカーの意見としては、「〇〇を意味すると思われます。念のためクライアントに確認してください。」と書くしかなかった。
グローバル企業で、アメリカにも子会社を持っていて日米共同研究もしているのに、書いた本人にしかわからない、そして英語にしにくい日本語を書くのはやめてほしいものだ。

日英チェックが終わり、夕食後には日独チェックを始める予定だ。
ある製品の取扱説明書で、約1万ワードある。

私の都合で、本日22日にチェック開始を希望して、コーディネーターが翻訳者と交渉した。
翻訳会社のポータルサイトでスケジュールを確認すると、日本時間の22日22時に開始となっている。

MemoQ の画面で文書の同期をすると、夕食前の18時50分時点で30%しか進んでいない。
あと約3時間で100%になるのだろうか。
あるいは、日本時間の22時ならばチェッカーの私は既に寝ていると、ヨーロッパ在住の翻訳者は考えているのか。

それなら、今日は早く寝て、明日日曜日は朝6時からチェックを始めようと思う。

【追記:22日21時54分に確認したところ、32%分が翻訳済みで処理されて、レビューの工程に移行していた。
コーディネーターのメールを再確認すると、22日22時までに一部のファイルを納品するとあった。
少しチェックしてみて、残りは日曜日にしよう。】

明日日曜日は教会だ。
親の介護の経験をした人もいるので、母のことを話して相談してみよう。

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「ピンチの乗り越え方」(通訳翻訳ジャーナル2020年秋号)

定期購読している通訳翻訳ジャーナル2020年秋号が今日の午後に届いた。

特集はコロナ禍でどうなるのか? 不況を経験した人に学ぶ ピンチの乗り越え方だ。


現在のコロナ禍での状況だけではなく、過去のリーマンショックなどの不況時の体験談から貴重な情報が得られる。
新規開拓をすべきなのか、それとも回復するまで勉強して実力を蓄えるのか。
また、お金の不安に対するQ&Aも役に立つことだろう。

私の場合、勤務先が主に特許翻訳(英日・独日)を扱っているので、今年になってからも仕事の合計量は減っていない。
取引先を個別に見れば、5月以降にゼロになっている国内の特許事務所もあるが、海外からは切れ目なく仕事が来ている。

特許という分野の特徴なのだろうが、COVID-19 が来年も続くとなると、業界動向は予測できない。
ただ、COVID-19 関連の特許出願も次々に出ているので、バイオ・医療関係を得意にしている翻訳者は忙しくなるだろう。

ということで、今月作成した英日特許翻訳のトライアル課題は、コロナウイルス検出キットの特許、そして、COVID-19 の治療薬に関する特許をもとにした。

今号の特別企画では、COVID-19 関連の専門用語が取り上げられているので参考にしてほしい。

それで、リーマンショックの2008年はどうだったのか、過去記事のうちの1つをトラックバックしたので参照してほしい。

2008年当時は医薬メーカー子会社の研究員で、副業として英日・独日翻訳をしていた。
年間の翻訳料金の合計は約93万円だった。


本業での税込み年収は約550万円なので、この不景気の時代には十分だという意見もあるだろうが、私は退職金がない契約なので、副業の翻訳で50万円稼いで、年収600万円台を目標にしている。ちょうど一年前、翻訳依頼が立て続けに入っており、年間の翻訳料金の目標を2倍の100万円とした。その時点で既に約56万円を受け取っていて、最低目標を超えていたことと、見積もり段階での予定金額を加えると約70万円になるので...
2008年の翻訳料金(税込・支払調書基準)は約93万円で目標の100万円に届かず


リーマンショックで減ったなどということは、このときは書いていない。
副業ということで、翻訳専業の人たちよりも元々案件数が少ないので、影響が見えなかったのだろう。

2004年に独日翻訳者として最初に登録した翻訳会社からは、リーマンショックが起きる前の2008年6月から受注していない。
その翻訳会社が子会社を吸収合併した後、2009年7月に取引を再開している。

1年間も空いたのは、リーマンショックの影響の可能性もあるが、独日翻訳の案件数が元々少ないことと、私が副業ということで作業時間が足りずに断ったことが大きいと思う。

また、リーマンショック直後の2008年10月に、原子力発電関係の翻訳会社から新規受注している。

このとき、ブログで、ドイツ原発周辺での小児がん発生(特に白血病)に関する報告書を紹介したので、興味を持ったクライアントが、その翻訳会社を介して和訳を依頼してきたのだ。

今ならSNSということかもしれないが、ブログも含めて積極的に自分の専門性をアピールしておいて損はない。
現在の取引先のいくつかも、ブログ記事がきっかけとなったから。

では、ワード単価はどうだったのだろうか。

ドイツ語和訳で言えば、元々12~15円/ワードの幅があり、これはリーマンショック後も変わらなかった。
ただし、東日本大震災後、15円ということはほとんどなくなり、12~13円になった。
その後、12円が主流になっているので、単純計算で20%の売上減になったわけだ。

最近は独日なのにワード単価10円も見たことがある。
消費税10%を加算したとしても、受注したくない料金設定だ。

不況かどうかは関係なく、値下げ圧力が常にあるということだろう。
そしてクライアントから、震災の影響だとか、もっともらしい理由を突き付けられて、渋々値下げを受け入れなければならない状況に追いやられているということだ。

副業翻訳では、会社員としての給料もボーナスもあるのであまり気にしないが、専業で20%以上の減収はきつい。
ということで、翻訳専業になってから海外の翻訳会社と契約して、国内では少ないドイツ語和訳案件を受注するようにした。

まとまっていないので参考にならないと思うが、不況かどうかに関係なく、常に自分の専門性を活かすことを考えて力を蓄え、ブログなどの発信も継続して、チャンスが訪れたら逃さないという機動力も必要だと思う。

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実家の母が銀行キャッシュカードをだまし取られた

(最終チェック・修正日 2020年08月26日)

これまでいろいろと気を付けていたが、とうとう実家の母が銀行キャッシュカードをだまし取られて、ATMから現金を引き出されてしまった。

以前は、いろいろな勧誘があっても、「息子に相談します」と言って追い返していたのに、やはり年齢による判断力の低下のためなのか、自宅を訪ねてきた金融機関関係者を名乗る人物に、銀行キャッシュカードを渡してしまった。

地元の新聞では、5月にすでに、「銀行キャッシュカードの更新作業をしています」という詐欺が続いていることを報じていた。
特別定額給付金の手続きの後、私も電話で詐欺に気を付けるように言っていたが、防げなかった。
実家で一緒に住んでいる姉が仕事で不在の日中に来たので、防げなかった。

新聞やテレビで詐欺の手口を知っていても、相手はだますプロなのだから、気付かぬうちに相手のペースになって、キャッシュカードを渡してしまったのだろう。

もし私が実家に戻っていて、自宅で翻訳の仕事をしていれば、このような被害は防げたかもしれない。
首都圏で翻訳関係のイベントがあっても、前日に宿泊するか、朝一番の新幹線に乗ればよいので、これから検討しよう。

ただ、今は翻訳会社の社員なので、実家に戻るならば勤務時間を決めらないので、フリーランス契約にすべきかもしれない。

詳細はまだ不明だが、母は通帳記帳をしていなかったので、銀行から口座凍結の連絡が来るまで気付かなかった。
口座の凍結は、警察が依頼したそうだ。
それで今日の夕方、もう時間外だが、銀行に行って凍結解除の手続きをしているという。

判明している被害額は、地銀の20万円。
つまり、母と姉の特別定額給付金が消えたということだ。

その地銀では、高齢者の詐欺被害が増えたため、今年7月1日から、80歳以上の顧客について、ATMでの引き出し限度額を一律20万円に設定した。

顧客から希望があれば、窓口で限度額の変更が可能だが、母は何もしていなかったので、被害が20万円で済んだ。
それでも、以前電話で、限度額を10万円にするように提案していたが、面倒だったのか実施していなかったのが残念だ。

ただ、ゆうちょ銀行とJAバンクの口座についてはまだ確認していないので、被害額は増えるかもしれない。

追記(8月21日)
福祉団体の方から連絡があり、被害総額は180万円であった。
地銀からは2回合計30万円、JAバンクからは、既に他界した父が残していた150万円が引き出されていた。

福祉団体と相談して、まずは要介護認定の手続きをして、年内に高齢者住宅を探す方針にした。
家族が言っても聞かないが、姉が世話になっている福祉団体の言うことには従うだろう。】

追記2(8月26日)
警察によれば、被害総額は210万円であった。
供述調書の確認のために警察署に呼ばれているので、福祉団体の職員が同行することになった。
親族ではない人が同席するのは異例だが、「首都圏の人間は田舎に来るな」と言っているのだから、これは仕方のないことだ。】

銀行では、後見制度を利用する場合の特別な口座を用意している。
ただ、家庭裁判所の指示書を毎回もらう必要があるので面倒だし、私が親族後見人になれるかどうかもわからない。

弟への仕送りを今年でやめると決めていたのも、実家の母を高齢者住宅に移すか、実家を売却するのか、実家に戻るのかなど、様々な問題の解決を始めなければならないとわかっていたからだ。

とにかく今取り組んでいる翻訳の品質に影響しないように、ストレスマネジメントをしようと思う。

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ナフタレンをナフタリンと呼ぶのもやめよう

(最終チェック・修正日 2021年02月05日)

ベンゼン環2個が縮環した化合物の名称は
naphthalene ナフタレンで、ドイツ語では Naphthalin

以前はナフタリン
という日本語名称も使われていたが、現在はナフタレンのみだ。

ただ、検索すれば明らかなように、21世紀になっても「ナフタリン」で特許申請が行われているので、和訳されたドイツの特許にナフタリンが出てきても、誤訳と決めつけることはできないかもしれない。

ただ、特許は文学作品ではないのだから、今は廃止された旧称をわざわざ使うこともないと思う。
ドイツ語由来の日本語名称を大切にしたいのかもしれないが、日本語での化合物命名法を知らないと疑われてしまう。

有機化学を勉強すると、芳香族化合物として基本の六員環のベンゼンを必ず学ぶ。
そして大学ならば、2個のベンゼン環が縮合したナフタレンも学ぶ。

縮合(fusion)とは、2つの環がそれぞれ1つの結合と、その結合に直接付いている2つの原子とを共有して、共通の結合を作ることである。

それぞれの構造式と名称(英・独・日)を以下に示したので確認してほしい。
benzene_naphthalene.jpg 

英語名として benzenenaphthalene を示した。
ただし、より正確に言えば、IUPAC 命名法による 
優先IUPAC名(PIN)である。
基本的に英語を原語として命名する規則のため、ほとんどの化合物名は英語名と同じになる。

この英語を原語とする PIN から、各国語に翻訳して、それぞれの言語での PIN の表記とする。

日本語名称のつくり方は複数あるが、この場合はいずれも、発音を無視した規則に従ってカタカナに字訳する。
そのため、benzene は「ベンゼン」のみで、「ベンゾール」ではないし、naphthalene は「ナフタレン」のみで、「ナフタリン」ではない。

ドイツ語の場合、元々のドイツ語名称と、PIN をドイツ語風に表記した名称の両方が存在する。
benzene では Benzol の他に Benzen も使われ、naphthalene では Naphthalin の他に Naphthalen も使われている

最近の専門書や論文、特許などでは、PIN 由来の Benzen や Naphthalen が増えてきた。

初期の有機化学の発展に多大な貢献をしたドイツでさえ、英語を原語とする PIN に合わせるように変化しているのだから、日本で旧称の「ナフタリン」を復活させようとしなくてもよいだろう。

ということで、Naphthalin は代表的な独和辞典ではどうなっているのか、参考までに5つ列挙しておこう。
他の独和辞典も含めて、新しく発行されたときには調べてみよう。
翻訳者が頼りにしている辞典もあるが、最新の化合物命名法を採用しているわけではないことを知ってほしい。

1) 小学館独和大辞典第2版(コンパクト版)8刷  ナフタリン
2) 三修社アクセス独和辞典第3版第9刷     (なし)
3) 大修館書店マイスター独和辞典3版       ナフタリン
4) 三修社新現代独和辞典新装版第1刷       ナフタリン
5) 郁文堂独和辞典第2版第13刷         
ナフタリン

ちなみにオンライン辞書から補足しておこう。
6) Linguee ナフタリン
ナフタレン


追記(2021年02月05日):
7) コンサイス独和辞典第5版第6刷        
ナフタリン

(最終チェック・修正日 2018年09月06日)有機化学を勉強すると、芳香族化合物で必ずベンゼンを学ぶ。6個の炭素原子が六角形の環を作るように互いに結合しているのが特徴だ。化合物の名前は、昔から使われている慣用名や通称、別名などがたくさんあるので、混乱することもある。ベンゼンでも、ドイツ語の Benzol に由来すると言われる「ベンゾール」を使う人がまだいる。独和辞典で Benzol の訳語に 「ベンゾール、ベンゼン」と...
ベンゼンをベンゾールと呼ぶのはもうやめよう

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海外の翻訳会社からMTPE(機械翻訳+ポストエディット)の打診があった

2年くらい前から、機械翻訳(MT)の精度が上がったということで、その出力をチェックして翻訳を完成させるポストエディット(PE)が話題となるようになった。

訳文が既に入力されているものの、MT特有のエラーが含まれるので、PE作業は期待されたほど楽ではない。
文脈を反映しない想定外の誤訳も出現するので、かなりストレスが溜まる作業だ。

運よく高精度のMT出力に当たれば、作業時間が大幅に削減されるが、たいていは10%から20%程度の短縮と考えた方がよい。
高精度になったとしても、全文を細かくチェックするので、ざっと流してみるようなことはできないのだ。

案件によってPEの手間は大きく変動すると思われるため、料金設定はワード数換算ではなく、時給制の方が合っていると思う。
これは、人間翻訳(HT)のチェックと同じことだ。

しかし、ワード数から一律ディスカウントした方が計算が楽なので、CATツールによるマッチ率ディスカウントと同様の値下げ圧力が働いているようだ。

今月、ある海外の翻訳会社から、MTPE案件について受注を希望するかどうかの問い合わせメールが来た。
言語ペアは不明で、料金についてのみ提示されていた。
具体的な料金設定を書けないが、全部HTだった場合の50%よりは高く、80%よりは低い料金と言っておこう。

MT出力の精度が低い場合は、通常の翻訳案件に切り替えて、料金も100%になるという。
ただし、MTPEからHTへの変更は、コストアップになるのだから、クライアントが同意した場合に限られるようだ。

MTPEは、大量の文書を翻訳しなければならないのに翻訳者が足りない場合に、有効な方法と期待されている。
それでも、作業時間がいくらか短縮可能だとしても、半分になることは滅多にない。

ストレスが溜まる仕事でもあるので、もしディスカウントするとしても、時間短縮分を考慮して、HTの場合に対して最低でも80%の料金を確保すべきではないか。

低料金でも受注する人はいるかもしれないが、優秀な翻訳者ほどMTPEを断るため、翻訳品質が確保できなくなるだろう。

英語話者から見て日本語は、最も習得が困難な言語に分類されているのだから、料金は高くてもよいはずだ。
アメリカ合衆国国務省の次のサイトで、カテゴリーIVであることを確認してほしい(スクリーンショット添付)。
www.state.gov/foreign-language-training/

日本語困難度

だから、クライアントから値下げを要求された翻訳会社も含めて、翻訳関係者は協力して対応すべきではないだろうか。
MTPEを受けないと決めている翻訳者も、できれば協力してほしいものだ。

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雷保護関連のドイツ語: Ableitung (引き下げ導体、ダウンコンダクタ)

2日連続で雷が鳴った。
昨日は音が聞こえただけだったが、今日は雨も降った。

ということで、今月担当したドイツ語和訳チェック案件から、雷保護システムに出てきた単語を1つメモしておこう。

Ableitung 女 - / -en 引き下げ導体,引き下げ導線,ダウンコンダクタ(英: down conductor)

Ableitung の基本的な意味は「わきへそらすこと、導くこと、排出すること」。
この中心的語義から派生して、電気関係では「漏電、リーク、アース」、そして「アース線(Ableitungsdraht)」の意味も持つようになった。

今回の Ableitung は、建物の雷保護システムなので、「雷撃の電流を大地に誘導する導線」のことである。
それで落雷対策の試料を探してみると、「引き下げ導体、引き下げ導線、ダウンコンダクタ」が見つかった。

翻訳者は、単に「導体」としていたので、「引き下げ導体」に修正して納品した。

この Ableitung も多義語なので、今後の案件でも気を付けたい。

テーマ : ドイツ語
ジャンル : 学問・文化・芸術

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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