小惑星バルバラの形状は英語・ドイツ語からは「落花生型(peanut/Erdnuss)」だが「ひょうたん型」とできるか
チリにあるESO(ヨーロッパ南天天文台)で、超大望遠鏡群を接続した干渉計を用いて、小惑星 (234) Barbara(バルバラ)の特異な形状と大きさの観測が行われた。
ESOのプレスリリース(英語)は次の通り。
http://www.eso.org/public/outreach/press-rel/pr-2009/pr-04-09.html
ドイツ語での解説記事は、例えば次の通り。
http://www.astronews.com/news/artikel/2009/02/0902-006.shtml
今回は天文学の話というよりは、小惑星形状の表現についてメモしておこう。
ESOのプレスリリース(英語)は次の通り。
http://www.eso.org/public/outreach/press-rel/pr-2009/pr-04-09.html
ドイツ語での解説記事は、例えば次の通り。
http://www.astronews.com/news/artikel/2009/02/0902-006.shtml
今回は天文学の話というよりは、小惑星形状の表現についてメモしておこう。
いびつなバルバラの形状が明らかとなり、観測結果に最も適したモデルでは、直径が 37 km と 21 km の2つの部分があり、それらの中心は互いに少なくとも 24 km 離れているという。
ただ、その2つの部分は重なっているそうで、「落花生型」 または 「連星系」 と考えられている。
ESOの記事中には、次のような表現が出てくる。
【"The two parts appear to overlap," says Delbo, "so the object could be shaped like a gigantic peanut or, it could be two separate bodies orbiting each other."】
そしてドイツ語記事で、相当する部分は次のようになっている。
【"Die beiden Teile scheinen sich zu überlappen", so Delbo, "deswegen könnte der Asteroid entweder wie eine riesige Erdnuss aussehen oder es könnten tatsächlich zwei Objekte sein, die sich gegenseitig umkreisen."】
英語の peanut、ドイツ語の Erdnuss は、そのまま和訳して 「落花生」 としてもかまわないだろう。
落花生の殻のざらざらした表面は、小惑星のイメージにぴったりだし。
ただ、「落花生型」 では、殻をむいた状態を想像してしまうおそれがあるならば、 「2つのこぶ状の部分から成る形状」 を強調する 「ひょうたん型」 の方がよいかも。
日本人ならば 「ひょうたん型」 の方がなじみのある表現かもしれない。
ヨーロッパではヒョウタンという植物が一般的ではないので、「落花生」 の方がよいのだろう。
でもヒョウタンは表面が滑らかなので、小惑星のごつごつしたイメージにはつながりにくい。
これは訳語選択での妥協なのだが、原文にある語を優先して、「落花生型」 が無難だろう。
翻訳記事ではなく、日本語オリジナルであれば、「ひょうたん型」 としてもいいだろうし、 「ひょうたん型/落花生型」 と、用語が固まるまでは両方書いてもよいだろう。
後で国立天文台などの広報を見ておこう。
なお、今回の観測をまとめた英語論文では、 "a bi-lobated shape" としている。
http://www.eso.org/public/outreach/press-rel/pr-2009/ms2_pr0409.pdf
また、他の英語表現は、"bone-shaped"、"bifurcated"、"dumbbell"、"two-ellipsoid" があった。
ただ、その2つの部分は重なっているそうで、「落花生型」 または 「連星系」 と考えられている。
ESOの記事中には、次のような表現が出てくる。
【"The two parts appear to overlap," says Delbo, "so the object could be shaped like a gigantic peanut or, it could be two separate bodies orbiting each other."】
そしてドイツ語記事で、相当する部分は次のようになっている。
【"Die beiden Teile scheinen sich zu überlappen", so Delbo, "deswegen könnte der Asteroid entweder wie eine riesige Erdnuss aussehen oder es könnten tatsächlich zwei Objekte sein, die sich gegenseitig umkreisen."】
英語の peanut、ドイツ語の Erdnuss は、そのまま和訳して 「落花生」 としてもかまわないだろう。
落花生の殻のざらざらした表面は、小惑星のイメージにぴったりだし。
ただ、「落花生型」 では、殻をむいた状態を想像してしまうおそれがあるならば、 「2つのこぶ状の部分から成る形状」 を強調する 「ひょうたん型」 の方がよいかも。
日本人ならば 「ひょうたん型」 の方がなじみのある表現かもしれない。
ヨーロッパではヒョウタンという植物が一般的ではないので、「落花生」 の方がよいのだろう。
でもヒョウタンは表面が滑らかなので、小惑星のごつごつしたイメージにはつながりにくい。
これは訳語選択での妥協なのだが、原文にある語を優先して、「落花生型」 が無難だろう。
翻訳記事ではなく、日本語オリジナルであれば、「ひょうたん型」 としてもいいだろうし、 「ひょうたん型/落花生型」 と、用語が固まるまでは両方書いてもよいだろう。
後で国立天文台などの広報を見ておこう。
なお、今回の観測をまとめた英語論文では、 "a bi-lobated shape" としている。
http://www.eso.org/public/outreach/press-rel/pr-2009/ms2_pr0409.pdf
また、他の英語表現は、"bone-shaped"、"bifurcated"、"dumbbell"、"two-ellipsoid" があった。