ライン川の長さが90km短くなった?
ドイツのメディアは毎日チェックしており、ドイツ語の勉強をマイペースで続けている。
すると、ライン川の長さが90kmも短くなったというニュースが気になった。
http://www.sueddeutsche.de/wissen/981/507145/text/
http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/0,1518,686012,00.html
すると、ライン川の長さが90kmも短くなったというニュースが気になった。
http://www.sueddeutsche.de/wissen/981/507145/text/
http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/0,1518,686012,00.html
百科事典や教科書、そして公式文書で、ライン川の長さは1320kmとされていた。
しかし、本当の長さは、約1230kmだったとのことだ。
これは測量の間違いではなく、数字を転記したある時点で、百の位と十の位の数字が入れ替わったためだ。
ケルン大学の生物学者 Bruno Kremer が公的な地図を用いて計測したところ、ライン川の長さは1233kmだった。
(水源は Quell-Ast、河口はオランダの Hoek van Holland)
Süddeutsche Zeitung のインタビュー記事は次の通り。
http://www.sueddeutsche.de/wissen/940/507105/text/
19世紀の記録では1230kmだったのに、1960年頃に1320kmと誤記した資料が出回り、この誤記された資料がそのまま引用され続けて、現在に至ったのだという。
過去の資料をさらに調査すると、1932年に Knaurs Lexikon で誤記が始まったことが確認された。
Brockhaus では、1903年に正しい値で出版していたが、1933年の版では1320kmに変えてしまった。
そして公的機関の資料でも、数字の根拠について、誰も確認をしていなかったため、間違った値のままとなった。
指摘を受けて、コブレンツのライン博物館では、既に表示を1230kmに修正している。
また、ドイツの Wikipedia では、報道より前の今年1月に修正されていた。
ライン川流域水文学委員会では、4月に開催される会議で、ライン川の長さを1232kmに決定する予定とのことだ。
日本国内の報道として、時事通信の29日配信記事は次の通り。
(いつものことだが、日本語報道では学者や事典の名前など、知りたい情報が省略されていて残念だ。)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010032900037
現代の多くの百科事典や教科書は、全長1320キロと記しているが、ケルン大学の学者が20世紀初頭の事典に1230キロと書かれているのに気付き、自分で分析したところ、1233キロ前後との結論に達した。ライン川沿岸のコブレンツにあるライン博物館はこれを受け、館内の表示を全長1230キロに修正した。
1932年に初めて1320キロと記載された事典が出版されており、百と十の位を書き間違えたうっかりミスが原因で、誤った数字が定着したとみられる。】
追記(4月4日):
先日購入したドイツ観光ガイドブックは、間違いが発覚する前だから、ライン川の全長を1320kmで紹介している。
国際会議参加のためにドイツに行く10月にまでに、改訂版は出るだろうか。
まあ、予定ではライン川ではなく、ゲーテ街道に行くつもりなので、古い数字のままでもかまわないが。
ライン川と言えば、ドイツ留学を終えて日本に戻る直前に、マインツに宿泊して、日帰りでリューデスハイムを訪れた。
やはりヨーロッパの大河であることを実感した。
他の街としてボンには、バレーボールの試合と、ボン大学の教授を訪問したときの2回行った。
ケルンは休暇で、そしてミュンスターは試合で訪れた。
(最終チェック・修正日 2010年04月04日)
しかし、本当の長さは、約1230kmだったとのことだ。
これは測量の間違いではなく、数字を転記したある時点で、百の位と十の位の数字が入れ替わったためだ。
ケルン大学の生物学者 Bruno Kremer が公的な地図を用いて計測したところ、ライン川の長さは1233kmだった。
(水源は Quell-Ast、河口はオランダの Hoek van Holland)
Süddeutsche Zeitung のインタビュー記事は次の通り。
http://www.sueddeutsche.de/wissen/940/507105/text/
19世紀の記録では1230kmだったのに、1960年頃に1320kmと誤記した資料が出回り、この誤記された資料がそのまま引用され続けて、現在に至ったのだという。
過去の資料をさらに調査すると、1932年に Knaurs Lexikon で誤記が始まったことが確認された。
Brockhaus では、1903年に正しい値で出版していたが、1933年の版では1320kmに変えてしまった。
そして公的機関の資料でも、数字の根拠について、誰も確認をしていなかったため、間違った値のままとなった。
指摘を受けて、コブレンツのライン博物館では、既に表示を1230kmに修正している。
また、ドイツの Wikipedia では、報道より前の今年1月に修正されていた。
ライン川流域水文学委員会では、4月に開催される会議で、ライン川の長さを1232kmに決定する予定とのことだ。
日本国内の報道として、時事通信の29日配信記事は次の通り。
(いつものことだが、日本語報道では学者や事典の名前など、知りたい情報が省略されていて残念だ。)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010032900037
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【スイスやドイツ、オランダを流れるライン川について、南ドイツ新聞は先週末、全長が定説の1320キロより90キロ短い可能性があると報じた。現代の多くの百科事典や教科書は、全長1320キロと記しているが、ケルン大学の学者が20世紀初頭の事典に1230キロと書かれているのに気付き、自分で分析したところ、1233キロ前後との結論に達した。ライン川沿岸のコブレンツにあるライン博物館はこれを受け、館内の表示を全長1230キロに修正した。
1932年に初めて1320キロと記載された事典が出版されており、百と十の位を書き間違えたうっかりミスが原因で、誤った数字が定着したとみられる。】
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追記(4月4日):
先日購入したドイツ観光ガイドブックは、間違いが発覚する前だから、ライン川の全長を1320kmで紹介している。
国際会議参加のためにドイツに行く10月にまでに、改訂版は出るだろうか。
まあ、予定ではライン川ではなく、ゲーテ街道に行くつもりなので、古い数字のままでもかまわないが。
ライン川と言えば、ドイツ留学を終えて日本に戻る直前に、マインツに宿泊して、日帰りでリューデスハイムを訪れた。
やはりヨーロッパの大河であることを実感した。
他の街としてボンには、バレーボールの試合と、ボン大学の教授を訪問したときの2回行った。
ケルンは休暇で、そしてミュンスターは試合で訪れた。
(最終チェック・修正日 2010年04月04日)