ドイツサッカー・ブンデスリーガの試合で対戦相手ファンを大音量スピーカーで攻撃?

日本代表の香川が所属するボルシア・ドルトムントは、8月13日にTSG1899ホッフェンハイムと対戦したが、0:1で負けてしまった。
昨季の優勝チームが2戦目で既に1敗し、しかも期待の香川はまだ無得点ということで、今シーズンは厳しいスタートとなった。

この試合結果よりも、ドイツメディアのスポーツ欄を賑わせている話題がある。
ホームのTSG1899ホッフェンハイムの従業員が、ドルトムントファンが陣取るアウェー席の下に大音量スピーカーを設置して、不快なビープ音などのノイズを浴びせて攻撃したというスキャンダルだ。

ドイツ語記事としてSPIEGEL Online、ZEIT Online、kicker online から、英語記事として SuperSports.com から、そしてドルトムントファンのレポートを引用しておこう。
www.spiegel.de/sport/fussball/0,1518,780423,00.html
www.zeit.de/sport/2011-08/hoffenheim-dortmund-gestaendnis
www.kicker.de/news/fussball/bundesliga/startseite/556555/artikel_tsg-bestaetigt-fruehere-akustik-attacken.html
www.supersport.com/football/germany/news/110816/DFB_to_investigate_Hoffenheim
www.schwatzgelb.de/

応援やブーイングの邪魔をしたのではなく、ホッフェンハイムの主要資金源となっているIT長者の Dietmar Hopp(ディートマー・ホップ)を批判するスローガンなどの連呼をかき消すために、不快なノイズを浴びせて聞こえないようにしたという。

ただ、ホップを批判する声を消すことはできたかもしれないが、侮辱するプラカードや垂れ幕は映像として残っている。
下に引用した写真では、ホップがIT企業SAPの共同設立者であるため、企業名SAPが大きく書かれている。
そして金持ちホップが支援しているため、クラブ名の「1899 Hoffenheim」を、「18,99€ Hoppenheim」とからかっている。


Hoppenheim.jpg 
この事件について、TSG1899ホッフェンハイムの公式見解は次の通りで、クラブや役員などの組織的関与は完全否定している。
www.achtzehn99.de/stellungnahme-der-tsg-1899-hoffenheim-zum-vorwurf-des-einsatzes-von-hochfrequenztoenen/

ある従業員が独自の判断で勝手に、Hopp に対する批判や侮辱の言葉が誰にも聞こえないようにしたかったそうだ。
この大音量スピーカーを含む音響装置は、既に警察に押収されているが、スタジアムに設置したのは2月だったという。
つまりドルトムントファンだけを狙ったわけではなく、ホップを批判する対戦相手ファンがいれば、いつでも使えるようにしていたわけだ。

ドイツサッカー協会(DFB)は調査を開始したそうだが、警察の捜査を待っているのか、公式HPには8月16日時点で、まだ公式見解は出ていない。
www.dfb.de/index.php

IT企業のSAPを共同設立したホップが、なぜ批判されているのかというと、資金援助手法や保有選手の他クラブへの移籍について、UEFA規則を違反していたのではないか、という疑惑があるからだ。

大金持ちが、自分好みのサッカーチームを作ろうとする例は他にもあり、金の力で戦力補強をすることなどは通常見られることだ。
ホップはスタジアム改修費用も援助しており、クラブ側は擁護する姿勢を見せているが、UEFA規則違反疑惑が晴れていない現状では、他チームファンから罵声を浴びせられても仕方ないだろう。

それにしても、一従業員が誰からの指示も受けずに、独自の判断でスタジアムに騒音発生装置を設置するだろうか。
装置は2月に設置されていたのに、警備員など他の従業員が、その不思議なスピーカーについてクラブ側に報告しなかったことは信じられない。

日本人選手の活躍を伝えるニュースを期待しながら、この事件の続報もチェックしておこう。

(最終チェック・修正日 2011年08月17日)

テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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