シーシェパードのワトソンの不思議発言:「ノルウェーの乱射事件はフェロー諸島の残虐行為に触発されたもの」
7月22日にノルウェーで起きた爆弾テロと銃乱射事件の全国追悼式典が、8月21日午後3時からオスロ・スペクトラムを会場にして行われる。
ノルウェー政府の発表と、ストルテンバルク首相の声明は次の通り(英語版)。
www.regjeringen.no/en/sub/memorialceremony.html
【On 21 August, we will gather to remember those who died in the Government buildings and at Utøya.
To honour the victims and all those who helped during and after the attacks.
To take care of each other and show compassion.
この追悼式典に先立ち、19日にはウート島銃乱射事件での生存者と親族に、首相や医師などが同行して再び島を訪れ、犠牲者を追悼した。
英語報道としてBBCを、日本語報道としてAFP日本語版とNHKを引用しておこう。
www.bbc.co.uk/news/world-europe-14591013
www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2821335/7658571
www3.nhk.or.jp/news/html/20110820/t10015025571000.html
【(NHK):
…先月22日、ノルウェーの首都オスロの中心部で爆弾テロが起きたのに続き、郊外にある島で開かれていた与党・労働党の青年大会で銃が乱射され、若者を中心に合わせて77人が死亡したもので、逮捕されたアンネシュ・ブライビーク容疑者(32)が犯行を認めています。事件から1か月を迎えるのを前に19日、事件のあと初めて、犠牲者の遺族らおよそ500人が乱射があった島を訪れ、若くして亡くなった家族らの死を悼みました。遺族らは家族が亡くなった場所について警察から詳しい説明を受けたということで、遺族らの精神状態に配慮して心理学者や聖職者も付き添ったということです。…】
ウート島での犠牲者の中には、イラクからのクルド難民の少女も含まれていた。
まだフセイン大統領が統治していた当時、北部のクルド人居住地域が化学兵器などで攻撃され、ノルウェーが難民として受け入れた。
家族はその後ノルウェー国籍を取得したから、出身国がイラクでクルド民族であっても、ノルウェー人であることに変わりない。
彼女は成績優秀で家族や親族の通訳も担当し、将来は政治家を志望していたため、労働党のサマーキャンプに参加していた。
この爆弾テロ・銃乱射事件は、多文化理解教育を進めていたはずのヨーロッパ各国が、以前から抱えていた移民問題・外国人排斥運動などで、未だに意見が分かれていることを象徴している。
今年も続いている経済混乱による若者の失業率は、例えばスペインでは40%を超えており、EU諸国もチュニジアなど北アフリカからの難民を受け入れる余裕はない。
ローマ法王のマドリード訪問で、警備などに税金を使うことに反対する人たちがいるくらいだから、人道目的でも、難民・移民の生活・教育に税金を優先的に使うことを許さない人もいるだろう。
そんな中で、ブライヴッキ容疑者のニュースを検索していたところ、8月11日付けのデンマーク紙とアイスランド紙で、シーシェパード(SSCS)のワトソン代表の不思議発言に出くわした。
アイスランド紙から引用した画像の下段にあるように、「フェロー諸島での残虐行為がおそらくアネシュを触発したようだ」と記している。
このフェイスブック上の発言を報じたのは、次の2紙である。
ekstrabladet.dk/112/article1599604.ece (デンマーク語)
www.ruv.is/frett/likir-faereyingum-vid-anders-breivik (アイスランド語)
グリーンランド紙の報道もあったが、主にデンマーク紙(Ekstra Bladet)の引用だったので、ここでは省略する。
ノルウェー政府の発表と、ストルテンバルク首相の声明は次の通り(英語版)。
www.regjeringen.no/en/sub/memorialceremony.html
【On 21 August, we will gather to remember those who died in the Government buildings and at Utøya.
To honour the victims and all those who helped during and after the attacks.
To take care of each other and show compassion.
Prime Minister Jens Stoltenberg 】
この追悼式典に先立ち、19日にはウート島銃乱射事件での生存者と親族に、首相や医師などが同行して再び島を訪れ、犠牲者を追悼した。
英語報道としてBBCを、日本語報道としてAFP日本語版とNHKを引用しておこう。
www.bbc.co.uk/news/world-europe-14591013
www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2821335/7658571
www3.nhk.or.jp/news/html/20110820/t10015025571000.html
【(NHK):
…先月22日、ノルウェーの首都オスロの中心部で爆弾テロが起きたのに続き、郊外にある島で開かれていた与党・労働党の青年大会で銃が乱射され、若者を中心に合わせて77人が死亡したもので、逮捕されたアンネシュ・ブライビーク容疑者(32)が犯行を認めています。事件から1か月を迎えるのを前に19日、事件のあと初めて、犠牲者の遺族らおよそ500人が乱射があった島を訪れ、若くして亡くなった家族らの死を悼みました。遺族らは家族が亡くなった場所について警察から詳しい説明を受けたということで、遺族らの精神状態に配慮して心理学者や聖職者も付き添ったということです。…】
ウート島での犠牲者の中には、イラクからのクルド難民の少女も含まれていた。
まだフセイン大統領が統治していた当時、北部のクルド人居住地域が化学兵器などで攻撃され、ノルウェーが難民として受け入れた。
家族はその後ノルウェー国籍を取得したから、出身国がイラクでクルド民族であっても、ノルウェー人であることに変わりない。
彼女は成績優秀で家族や親族の通訳も担当し、将来は政治家を志望していたため、労働党のサマーキャンプに参加していた。
この爆弾テロ・銃乱射事件は、多文化理解教育を進めていたはずのヨーロッパ各国が、以前から抱えていた移民問題・外国人排斥運動などで、未だに意見が分かれていることを象徴している。
今年も続いている経済混乱による若者の失業率は、例えばスペインでは40%を超えており、EU諸国もチュニジアなど北アフリカからの難民を受け入れる余裕はない。
ローマ法王のマドリード訪問で、警備などに税金を使うことに反対する人たちがいるくらいだから、人道目的でも、難民・移民の生活・教育に税金を優先的に使うことを許さない人もいるだろう。
そんな中で、ブライヴッキ容疑者のニュースを検索していたところ、8月11日付けのデンマーク紙とアイスランド紙で、シーシェパード(SSCS)のワトソン代表の不思議発言に出くわした。
アイスランド紙から引用した画像の下段にあるように、「フェロー諸島での残虐行為がおそらくアネシュを触発したようだ」と記している。
このフェイスブック上の発言を報じたのは、次の2紙である。
ekstrabladet.dk/112/article1599604.ece (デンマーク語)
www.ruv.is/frett/likir-faereyingum-vid-anders-breivik (アイスランド語)
グリーンランド紙の報道もあったが、主にデンマーク紙(Ekstra Bladet)の引用だったので、ここでは省略する。
このワトソンの投稿は、自身のフェイスブックではなく、Whale Wars のフェイスブックでのコメントと言われている。
私は探し出せなかったが、引用したアイスランド紙が画像として残していたり、転載している人もいるので、大量のコメントのどこかに埋もれているはずだ。
seashepherdlies.proboards.com/index.cgi
www.facebook.com/WhaleWars
先に引用したデンマーク紙(Ekstra Bladet)が、ワトソンに直接取材をしていたので、投稿を探すよりも、インタビュー内容を確認してみた。
エコテロリストと定義されるワトソンのくせに、イルカ・クジラ保護運動はノルウェーでのテロ事件とは無関係ということで、このような取材を受けて不機嫌な様子だったそうだ。
デンマークのメディアの取材だから、フェロー諸島のことだけを話したかったのだろうから。
それでもいろいろな質問に回答する中で、動物虐待と児童虐待の関連性についての心理学研究を引用し、ブライヴィーク容疑者の場合も同様の残虐性を持つ可能性を示唆している。
ということで、フェロー諸島でのイルカ漁(虐殺)に触発されて大量殺人を考えた、という仮説につなげたかったのかもしれない。
フェロー諸島でのイルカ漁(虐殺)を批判するためならば、テロでの犠牲者や親族の気持ちなど考えることもないのだろう。
まあ、いつも不思議発言ばかりのワトソンだから、無視するのが一番かもしれない。
ノルウェーのテロ関係ニュースの1つとして、一応残しておくが、フェロー諸島で何か妨害行為があれば、捕鯨関係記事として取り上げておこう。
私は探し出せなかったが、引用したアイスランド紙が画像として残していたり、転載している人もいるので、大量のコメントのどこかに埋もれているはずだ。
seashepherdlies.proboards.com/index.cgi
www.facebook.com/WhaleWars
先に引用したデンマーク紙(Ekstra Bladet)が、ワトソンに直接取材をしていたので、投稿を探すよりも、インタビュー内容を確認してみた。
エコテロリストと定義されるワトソンのくせに、イルカ・クジラ保護運動はノルウェーでのテロ事件とは無関係ということで、このような取材を受けて不機嫌な様子だったそうだ。
デンマークのメディアの取材だから、フェロー諸島のことだけを話したかったのだろうから。
それでもいろいろな質問に回答する中で、動物虐待と児童虐待の関連性についての心理学研究を引用し、ブライヴィーク容疑者の場合も同様の残虐性を持つ可能性を示唆している。
ということで、フェロー諸島でのイルカ漁(虐殺)に触発されて大量殺人を考えた、という仮説につなげたかったのかもしれない。
フェロー諸島でのイルカ漁(虐殺)を批判するためならば、テロでの犠牲者や親族の気持ちなど考えることもないのだろう。
まあ、いつも不思議発言ばかりのワトソンだから、無視するのが一番かもしれない。
ノルウェーのテロ関係ニュースの1つとして、一応残しておくが、フェロー諸島で何か妨害行為があれば、捕鯨関係記事として取り上げておこう。