自転車専用走行レーン設置の効果は現れるのだろうか

道路交通法は、生活に一番身近な法律の一つであり、自動車などの運転免許の取得よりも前に、学校でも交通指導が実施されている。
例えば小学校では、校庭に白線を引いたりして模擬道路・交差点を設置し、歩行者としての安全確認や横断の練習だけでなく、自転車走行の練習もしている。
また、交通事故防止のための安全教育映画を見せることもある。

ただし学校での交通安全教育を受ける前に、子どもというものは家族や周囲の他人の行動を観察して、自分なりの解釈を持つ。
つまり、安全意識が低い家庭で育ったり、近所の環境によっては、道路交通法を守る意識が低い子どもが育ってしまうだろう。

私が車道の左端を走行中、ある男性が自転車の前後に子どもを乗せて逆走してきた。
私はその男性に、「逆走は危険だ」と何度も大声を出して忠告したが、「何だとこの野郎」という返事だった。

また、私の自転車が邪魔だと怒り狂ったドライバーが幅寄せやジグザグ走行をし、助手席の女性がジュースを私にぶちまけた。
そしてその男女は、「自転車は歩道を走れ。車道に出てくるな。」と、自己流解釈の暴言を吐きまくった。

もう1つ、夜間に私が狭い歩道を歩いていると、前方から何か近づいて来るのに気付いたが、それは無灯火の自転車だった。
その自転車は止まることなく私に向かってきたため、私が抱えていたかばんに接触し、そして塀にも接触して転倒した。
その高校生らしき少年は、「痛えな、謝れ。」と騒いでいたが、私は「ここは歩道だ。お前が止まれ。」と言い返してやった。

上述の3例以外にも毎日いろいろとあるが、道路交通法で自転車の地位が不明確であることも原因の一つだ。
自転車の歩道走行を認めたのは臨時措置で、交通量の増加と共に車道で自転車が事故に遭うことが多くなったため。
臨時の安全確保措置だったが、今度は歩道を自転車優先と勘違いしたためか、歩行者が犠牲となる事故が増えた。
また、歩道から横断帯に飛び出してくる自転車と、左折車との接触事故が増え、事故件数の軽減には効果がなかった。

警察や公安委員会が、歩道走行認可の間違いを認めたからなのかどうかは知らないが、最初の原則に戻り、自転車は軽車両として車道の左端を走行することになった。
例えば警視庁のサイトでは、現時点の法令での、自転車走行マナーについて説明をしている。
www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/bicycle/rule.htm
www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/bicycle/anzen.htm

そして警察庁では10月25日に、「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について」という発表をしている。
www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/taisaku/kouhou.pdf (広報資料)
www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/taisaku/tsuutatu.pdf (通達)

これを受けて警視庁では、東京都内でこれまでも試験的に実施してきた自転車走行帯の表示をより明確にし、自転車の安全確保に取り組むようだ。
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新しい自転車通行帯の道路標示

まずは朝日新聞の記事から要点部分を引用するが、「警官が現認しなければ逆走を認める」という、極めて危険な状況を野放しにしていることが気になる。
これでは自転車同士の正面衝突事故が起きたり、自動車走行車線へ回避したときに自動車にひかれてしまうだろう。

【新たな表示は、自転車に乗る人のイラストと、進行方向を示す3重の矢印を組みあわせたデザイン。自転車道などを整備する幅員がない道路を対象に、道路管理者の自治体と協力して道路左側に自転車の通行場所を約37センチ幅で青く塗り、この表示を白で描く。矢印方向に走行するよう促すものだが、逆走した場合でも交通切符(赤切符)の対象にはならない。しかし、警察官が見つけた場合は指導や警告をするという。】

毎日新聞の記事からは、自動車ドライバーへの啓蒙教育に関する部分を引用しよう。

【車のドライバーも意識変革を迫られる。自転車を追い抜く場合は距離を十分空けてスピードを落とすなどの配慮が必要。自転車の通行路をふさぐ路上駐車対策も不可欠だ。

「すぐ横を猛スピードで追い抜かれ怖かった」「幅寄せされた」。車道を走る自転車利用者からは車への苦情が多く、自転車が歩道に流れる一因だった。

警察庁の対策は、自転車が車の仲間の「車両」であることをドライバーにも徹底させるとし、運転免許更新時の講習で自転車の安全を守る教育の実施に努めることを盛り込む。…】

幅寄せなどの嫌がらせは論外だが、加えて、新しい自転車走行レーン上での違法駐車も絶対に許すわけにはいかない。
警視庁では東京都内ら自転車専用走行レーンを実験的に設置していたが、その運用開始初日に既に、違法駐車車両によって走行不能区間が発生していた。
その後も改善しないため、自転車は残念ながら、後続自動車に気を付けながら右側に車線変更するか、一度歩道に上がって徐行するか歩くしかない。

今回の自転車専用レーンの設置が進んでも、自動車ドライバーとのトラブルは減らないだろう。
私が自転車走行中に違法駐車車両を発見した場合は、即刻警察に通報し、そのドライバーを検挙することを要請することになるだろう。

テーマ : 自転車
ジャンル : 車・バイク

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Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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