アメリカ国務省もアイスランドからの鯨肉持込み禁止の注意喚起をしている

アイスランド・ケフラヴィーク国際空港の売店 "Inspired by Iceland" で、外国人旅行者向けにステーキ用ミンククジラ肉が販売されていることを、クジラ・イルカ保護団体のWDCSと動物保護団体のAWIとが共同で確認し、映像も公開して国際法違反行為だと糾弾した。
www.wdcs.org/stop/killing_trade/story_details.php
www.awionline.org/content/illegal-trade-whale-meat-icelands-international-airport-exposed
www.youtube.com/watch (YouTube で公開された告発映像)

その後イギリス政府が、国内に鯨肉を持ち込む行為は違法であり、鯨肉は没収されること、場合により5千ポンド以下の罰金刑および禁固刑になるという警告を行った。
www.fco.gov.uk/en/travel-and-living-abroad/travel-advice-by-country/europe/iceland

【Whale meat is available in Iceland but tourists should be aware that its importation into the UK/EU is illegal under the Convention on International Trade in Endangered Species. Any importation of whale meat to the UK will result in seizure of the goods, possibly a fine of up to £5,000 and a custodial sentence.】

この告発と警告があってから、その空港売店からは、ミンククジラ肉が完全に撤去された。

イギリスに続いてアメリカ国務省は、アイスランドへの渡航者への注意事項に、鯨肉の国内持ち込みは、いかなる場合も違法行為であり、鯨肉は没収され、場合により刑事訴追されると禁固刑および1万ドル以下の罰金刑になることを追加した。
travel.state.gov/travel/cis_pa_tw/cis/cis_1138.html

IMPORTATION OF WHALE MEAT TO THE U.S.: All persons are barred from importing whale meat to the United States. Even though whale meat is sold throughout Iceland, the Marine Mammal Protection Act makes it illegal to bring back whale meat into the U.S. Any importation of whale meat to the U.S. will result in the seizure of the goods and possible criminal prosecution. Penalties include jail time and fines of up to $10,000.

クジラ・イルカ保護団体のWDCS(Whale and Dolphin Conservation Society)を中心に、アイスランドの捕鯨を潰そうという運動が継続的に行われている。水産物も含めたアイスランド製品のボイコット運動だけでなく、観光客に対して現地でクジラ料理を食べないように訴えている。www.wdcs.org/stop/killing_trade/index.phpまたアメリカ政府内部(商務省)では、アイスランドの鯨肉輸出
アイスランド・ケフラヴィーク国際空港売店でミンククジラ肉が違法販売されているという



このイギリスとアメリカの対応を受けて、WDCSは11月10日に、勝利宣言のような声明を出している。
www.wdcs.org/news.php

【An undercover investigation into whale meat on sale at Iceland’s Keflavik airport that prompted the Foreign Office to issue a warning to Britons who risk breaching international law, has now resulted in the US government following suit.

It is impossible that Iceland is unaware of laws that prohibit imports of whale meat,” said Chris Butler-Stroud, CEO of WDCS. “Iceland is making a mockery of international law.
…】

アイスランドは留保の権利を行使しているので商業捕鯨はできるし、ノルウェーや日本などとの間で鯨肉輸出入もできる。
不愉快な行為であっても、独立国家の主権を尊重した留保を認めるのが、残念ながら現時点での国際ルールというものだ。

しかし、アイスランドが商業捕鯨を放棄するまで、WDCSなどは反捕鯨キャンペーンに加えて、アイスランド産水産物などのボイコット運動を続けることだろう。
今でもオバマ大統領宛てに、アイスランドへの経済制裁を求めるメールを送るキャンペーンを続けているし。

アイスランドのEU加盟の条件として、イギリスやオランダなど強硬な反捕鯨国が商業捕鯨の放棄を求めているから、WDCSの活動とは無関係に、アイスランドの商業捕鯨は終わりを迎えるかもしれない。

ただしEU加盟国には、独自の文化に根ざした国内法を優先できる権利もあるため、ミンククジラだけの小規模商業捕鯨ならば残せるかもしれない。
例えばマルタでは、国民のほとんどがカトリック教徒のため、最近まで離婚を禁じていた。



ところで、11月4日に更新されたアイスランドの輸出統計を見ると、日本への鯨肉輸出は9月にも行われていた。
www.hagstofa.is/temp/Dialog/varval.asp

いつもの品目「02084002その他冷凍クジラ製品」約127トンに加えて、「02084001冷凍鯨肉」635kgが初めて登録された。
キロ当たり単価を比べると、「冷凍鯨肉」は約500円で、いつもの「その他冷凍クジラ製品」の半分以下である。

ということは、ミンククジラ肉を日本に輸出したのかもしれない。
そのうち通販サイトなどで、アイスランド産ミンククジラ肉が販売されるかもしれない。
また、国際空港から撤去された鯨肉も含めて日本が受け入れるようにと、鯨肉愛好家たちは運動しないのだろうか。
反捕鯨国や団体に文句を言うよりも、捕鯨国への支援を考える方が建設的活動だと思うが、どうだろうか。

テーマ : 海外ニュース
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Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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