東京電力および関連会社が有力国会議員のパーティー券購入

日本の原子力発電は、政治主導の国策として推進されているため、学者も住民も大半が、金の力で無力化されてしまった。
そして原発が危険だと指摘したり、国の審査体制に不備があると発言しても、そのような意見は無視され、存在しないとされた。
2011年3月11日以降の大惨事を経験したのに、未だに原発全廃を決定できない政府・政治家も、実は金の力に負けていたようだ。

朝日新聞の記事によると、東京電力と関連会社が、有力国会議員のパーティー券を購入していたそうだ。
www.asahi.com/national/update/0107/TKY201201070496.html

東京電力が電力業界での重要度を査定し、自民、民主各党などで上位にランク付けしてパーティー券を購入していた計10人の国会議員が判明した。電力会社を所管する経済産業省の大臣経験者や党実力者を重視し、議員秘書らの購入依頼に応じていた。1回あたりの購入額を、政治資金収支報告書に記載義務がない20万円以下に抑えて表面化しないようにしていた

また、東電の関連企業数十社が、…多数の議員のパーティー券を購入していたことも判明した。

…電力業界から見た議員の重要度や貢献度を査定し、購入額を決める際の目安としていた。2010年までの数年間の上位ランクは、…自民では麻生太郎甘利明大島理森石破茂石原伸晃の5氏、元自民では与謝野馨(無所属)、平沼赳夫(たちあがれ日本)の2氏。民主では仙谷由人枝野幸男小沢一郎の3氏だった。】

1回当たりの購入金額は少なくても、政治家に原発廃止と言わせないように、電力業界から金をもらっていたという実績作りが重要なのだ。
資金援助の見返りを期待したかどうかは知らないが、原発推進の発言をさせようという意図はあったと思われる。

甘利明は経済産業大臣の経験があり、大島理森は核施設が集まる青森県選出だから、電力業界は率先して金を渡すはずだ。
石破茂は核武装のために原発推進を支持しているから、プルトニウム利用の核燃料サイクル事業にとっては重要人物だ。
石原伸晃も原発全廃が非現実的だと発言し、反原発派のことを集団ヒステリーとまで酷評している。

自民党議員だけでなく、民主党議員のパーティー券も買うという手法は、他の業界でも同様に行われている。
もし自分たちの業界に不利な法案などが出た時に、国会の場で与野党どちらも発言できないようにするための予防策というわけだ。

枝野幸男が官房長官だったときに原発事故が起きたが、「ただちに人体に影響はない」などと連日言い続けたこと、そして事業仕分けで、プルトニウム利用の「もんじゅ」が廃止されなかったのは、パーティー券購入実績が関係したのかもしれない
今は経済産業大臣として原発問題に取り組んでいるものの、年頭所感で安全対策強化については発言しているが、全原発廃止と言わないのも、パーティー券購入の効果なのか。
www.meti.go.jp/speeches/data_ed/nentou2012.html (平成24年(2012年)年頭所感 ~経済産業大臣 枝野幸男~)

【…昨年12月、東京電力福島第一原子力発電所の全ての原子炉が冷温停止状態となり、いわゆるステップ2は完了しました。しかしながら、原発事故で避難を余儀なくされた方々に豊かで活気ある暮らしを取り戻していただくまで、この戦いは終わりません。発電所内では、「中長期ロードマップ」に沿って廃炉に向けた作業が始まります。長い道のりですが、一日でも早く達成できるよう、安全・安心を第一に取り組みます。…

事故の反省に立ち、全国の原子力発電所の安全確保を強化することも喫緊の課題です。原子力安全規制の強化に道筋をつけ、本年4月に設立が予定される原子力安全庁(仮称)にしっかり引き継いでいきます。ストレステストについては、原子力安全委員会やIAEAと協力して適切に実施します。点検済の原子力発電所の再起動は、地元の御理解が得られることが前提であるとの方針に変わりはありません。…】

原発推進派の東京電力と政府が、事故後にどのように情報を出してきたのか、あるいは出そうとしなかったのか、その検証については、岩波新書「震災と情報」(徳田雄洋著)を参照してほしい。


もう少し時間が経てば、「原子力守旧派という抵抗勢力」が息を吹き返し、いつの間にか原発推進政策が復活するかもしれない。
私の出身地であり、母と姉、そして多くの知人が住む東北地方を、これ以上苦しめないでほしい。

テーマ : 脱原発
ジャンル : 政治・経済

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Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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