ドイツ・フランクフルト空港の税関での体験:ノートPCが私物かどうか質問されたことがある

8月16日に世界的バイオリニストの堀米ゆず子さんの「ガルネリ」が、ドイツ・フランクフルト空港の税関で押収された。
バイオリンの所有証明書を所持していなかったため、税関当局は輸入申告のない密輸品扱いとして没収、そして19万ユーロの関税の支払いを求めていた。

税関での押収事件を報じた記事の中から、ウォールストリートジャーナル日本語版を引用しておこう。
jp.wsj.com/japanrealtime/blog/archives/13577/
【…
堀米さんが保有する1741年製のガルネリ(時価約1億円)がドイツの税関当局に押収された。…同当局は、返還に際して19万ユーロ(1900万円)の輸入関税を求め、さらに罰金を科す可能性もあるとしている。

…当局は堀米さんが16日に経由地のフランクフルト空港を出発する際、正式な所有者であることを示す書類がないとの理由でバイオリンを押収した。

堀米さんによると、通常旅行する際は必要書類を携帯しているが、今回は家に置いてきてしまった。翌日急いでブリュッセルの家に書類を取りに帰り、ドイツの税関に提出したが、バイオリンは戻ってきていない。所属事務所によると、申告をすべきだったというのが税関側の考えだという。

堀米さんはその後、弁護士を探している。生活に欠かせないものだということが証明できれば、税金や罰金を払わずに済むことも考えられる。
…】

その後、弁護士を通じて所有証明書や各種書類を提出して交渉した結果、ガルネリは本人に返還されると決まった。
朝日新聞の記事は次の通り。
www.asahi.com/national/update/0921/TKY201209210655.html
【独フランクフルト国際空港の税関で押収されていた、ベルギー在住の世界的バイオリニスト、堀米ゆず子さんの愛器「ガルネリ」が返還されることがわかった。…
…輸入税19万ユーロ(約1900万円)の支払いを求められたが、無償で返還されることになった

堀米さんは、正当な購入や所有を証明する書類、自らの財産目録などを提出し、弁護士を通じて交渉を重ねていた。「状況が悪化するばかりだったので、今はホッとしたというより信じられない気持ち」と堀米さん。…】

ドイツの空港に限らず税関では、旅行者の荷物が本当に私物かどうか質問されることがある。
つまり、大量のタバコなどの商品を持っていたりすると、それが輸入品の扱いになるかどうかを確認するためだ。
そのため、私物ならば購入時の保証書を携帯したり、お土産ならばレシートを残しておくことが必要だ。

私はフランクフルト空港の税関で、私物のチェックを2回受けたことがある。
ただしテロ対策前の1990年代でということで、日本人はマークされていないためか、4回のうち2回だけだった。
しかもその2回というのは、旅行客が少なくて、時間に余裕のあるときだった。

最初は、ドイツで開催された国際会議に参加したときで、初めての海外渡航であった(ついでに留学予定先を訪問した)。
ドイツ人の知人に国際会議に参加することを連絡したところ、彼の友人たちから、日本製プラモデルをぜひとも入手してほしいと頼まれていたとのことだった。
それで私は、生産中止となったそのプラモデル(偵察機シュトルヒ)を専門店で3箱探し出して、ドイツに渡航した。
フランクフルト空港の税関で、大きな紙袋を持った私は呼び止められ、職員は中身の確認を始めた。
私が友人へのプレゼントだと説明すると、「ああ、プラモデルか。これならOK。」ということで、何事もなく通してくれた。

2回目はドイツ留学中に、ドイツ国外で行われた学会から戻ったときであった。
このときは旅行者が誰もいなかったため、職員数名が雑談していた。
私が近付くと、ノートPCを入れていた少し大きめのバッグに気付いた職員の一人が、中身の確認をしたいと言った。
私はバッグを開けてノートPCと、たまたま携帯していた保証書を見せた。
保証書は日本語で書かれているが、製造番号と日付を見て、私物であると判断できるとのことで通してくれた。

そのとき職員は、「保証書をPCと一緒に持っている人はほとんどいない。」と言っていた。
私が保証書を持っていたのは、もし学会参加中にPCが壊れた場合に、修理をしてもらうには必要だから。

希少なバイオリンといった高価な品物だけではなく、ノートPCでも税関でチェックされることを知っていた方がいいだろう。
ドイツの税関職員は暇なときには、いろいろと意地悪とも思えるようなことをしてくるから。

テーマ : 海外旅行
ジャンル : 旅行

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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