元素名の「窒素」を「ニトロゲン」と和訳したのはなぜだろう
(最終チェック・修正日 2013年01月04日)
今まで何度も書いていることだが、新聞・雑誌・テレビ番組の日本語版で、誤訳や字幕表記のミスに、毎月必ず1回は遭遇している。
私の本職は化学研究職ということもあり、主に自然科学・環境関連の記事や番組に興味がある。
専門だからなのかもしれないが、英語原文を確認しなくても、和訳だけで違和感を持つことがある。
そして問い合わせをしてみると、たいていは私の指摘が正しいと認められて、記事や字幕、ナレーションの修正が行われている。
これも何度も書いているが、自分の翻訳の勉強のために日本語版を利用しており、決して翻訳者やチェッカーの批判をするためではない。
休日中心の副業翻訳をしているため、納期に追われるニュース翻訳も映像翻訳も担当できないので、将来の準備のために利用したいのだ。
auひかりTVで視聴できるディスカバリー・チャンネルは、翻訳会社と共同で映像翻訳者養成講座のプロジェクトを実施したので、和訳は信頼できると考えていた。
しかし、本日12月28日20時から放送された「なるほど百科テレビ:アルミニウム」では、元素名のナレーションに違和感を持った。
新しい防弾ガラスについて説明している部分で、窒素を含む酸化アルミニウム素材のアロン(ALON)を紹介している。
構成元素名のところで、窒素のことを「ニトロゲン」または「ニトロジェン」と言っているように聞こえた。
録画はしていなかったので、来年1月4日の再放送で確認しておこう。
(追記:2013年01月04日6時からの再放送で確認したところ、ナレーションは「ニトロゲン」となっている。)
ディスカバリー・チャンネルのHPで番組紹介を見たところ、2010年11月14日付けのレビューが2件登録されていた。
ただし、元素名についての指摘はなかった。
ということは、2年以上もそのまま放置されていたことになる。
酸素を「オキシジェン」としていないのに、窒素だけ英語読みになるのは変だ。
この件は問い合わせ中なので、回答が来てから追記しておこう。
今まで何度も書いていることだが、新聞・雑誌・テレビ番組の日本語版で、誤訳や字幕表記のミスに、毎月必ず1回は遭遇している。
私の本職は化学研究職ということもあり、主に自然科学・環境関連の記事や番組に興味がある。
専門だからなのかもしれないが、英語原文を確認しなくても、和訳だけで違和感を持つことがある。
そして問い合わせをしてみると、たいていは私の指摘が正しいと認められて、記事や字幕、ナレーションの修正が行われている。
これも何度も書いているが、自分の翻訳の勉強のために日本語版を利用しており、決して翻訳者やチェッカーの批判をするためではない。
休日中心の副業翻訳をしているため、納期に追われるニュース翻訳も映像翻訳も担当できないので、将来の準備のために利用したいのだ。
auひかりTVで視聴できるディスカバリー・チャンネルは、翻訳会社と共同で映像翻訳者養成講座のプロジェクトを実施したので、和訳は信頼できると考えていた。
しかし、本日12月28日20時から放送された「なるほど百科テレビ:アルミニウム」では、元素名のナレーションに違和感を持った。
新しい防弾ガラスについて説明している部分で、窒素を含む酸化アルミニウム素材のアロン(ALON)を紹介している。
構成元素名のところで、窒素のことを「ニトロゲン」または「ニトロジェン」と言っているように聞こえた。
録画はしていなかったので、来年1月4日の再放送で確認しておこう。
(追記:2013年01月04日6時からの再放送で確認したところ、ナレーションは「ニトロゲン」となっている。)
ディスカバリー・チャンネルのHPで番組紹介を見たところ、2010年11月14日付けのレビューが2件登録されていた。
ただし、元素名についての指摘はなかった。
ということは、2年以上もそのまま放置されていたことになる。
酸素を「オキシジェン」としていないのに、窒素だけ英語読みになるのは変だ。
この件は問い合わせ中なので、回答が来てから追記しておこう。
数年前、ドイツ語特許和訳のチェッカーをしたとき、「ケイ素」が「シリチウム」になっていて驚いた。
このときの担当翻訳者は理系ではないとのことで、「芳香族」が「芳香属」になっていたり、化合物の命名法が間違っていたりと、修正作業に予想外の時間がかかって大変だった。
また、あるニュースサイトの和訳記事では、「ケイ素」を「シリコン」としていた。
シリチウムよりはまだ良いかもしれないが、サイエンス記事ならば、成分の元素名は「ケイ素」という日本語表記にしてほしい。
シリコンを使うと、どうしてもデバイス関係の記事という印象を持ってしまう。
理系知識を持たない翻訳者が担当したとしても、チェッカーやマネージャーには理系人材を確保しておくべきだろう。
このときの担当翻訳者は理系ではないとのことで、「芳香族」が「芳香属」になっていたり、化合物の命名法が間違っていたりと、修正作業に予想外の時間がかかって大変だった。
また、あるニュースサイトの和訳記事では、「ケイ素」を「シリコン」としていた。
シリチウムよりはまだ良いかもしれないが、サイエンス記事ならば、成分の元素名は「ケイ素」という日本語表記にしてほしい。
シリコンを使うと、どうしてもデバイス関係の記事という印象を持ってしまう。
理系知識を持たない翻訳者が担当したとしても、チェッカーやマネージャーには理系人材を確保しておくべきだろう。