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風景印押印でのエピソードも思い出となる

有給休暇は20日付与されるが、昨年度の未消化分を繰り越しているため、現時点での残りは30日もある。
私は甲種危険物取扱者として、実験室の薬品管理をしているため、自分の実験以外でもストレスはたまる。
ストレス・マネジメントということで、毎月1日は有給休暇を取得して、自分の好きなことをすべきだろう。

では、どこに出かけようかと考える時には、観光情報と共に、郵便局の風景印についても調査している。
景勝地だけではなく、街中であっても、様々な博物館や歴史資料館などの近くの郵便局に、関連した図案の風景印がみつかることがある。
旅行の記念になるし、実家などに絵葉書を送るにも、風景印はぜひ利用したいものだ。

11月30日は東京フリーきっぷを利用して、土曜日でも押印可能な郵便局を回った。
利用可能範囲の西側の杉並局から始めて、東に向かいながら6局訪問した後に、都営バスで深川局まで行った。
その後は南に向かって3局訪問して、さらに大森局まで行って終了した。
そして夕方からはこの日の第二の目的である、都内大学で開催されたコンサートを堪能した。

まる一日かけて10局から20局を訪問しているわけだが、郵頼すれば歩き回らなくても一度に集めることは可能だ。
ただし私は、廃止などでどうしても入手したい場合を除いては、自分で訪問することにこだわりたいと思っている。
その理由とは、実際に郵便局を訪問して押印すると、全ての局ではないものの、何らかのエピソードが生まれるからだ。
まあたいていは、エピソードというほどでもなく、単に私が知らなかった情報が得られたということが多いが。

早稲田大学近くの新宿北局では、押印用に使ったふるさと切手「大隈講堂」の復刻発行版があることを知った。
創立150周年まで19年もあるものの、今のうちに5枚ほどストックしておいてもよいと思った。
また、切手教室が開催されていることも初めて知った。

歌舞伎の切手と合わせるのが通例となっている京橋局では、今年になって印を新調したとのことで、助六の顔や傘などの細い線が鮮明に出ていることを説明してくれた。
また、窓口局員が助六の切手を見て、風景印とほぼ同じことに感心していた。
「助六」の額面は15円で押印条件に足りないので、歌舞伎シリーズ第2集から「武蔵坊弁慶」を選んで並べた。
62円という額面は、郵便には使いにくいのだが、こういった記念押印のときに活躍するので、残しておいてよかったと思える。

   
風景印0024      風景印0025
新宿北局・早稲田大学大隈講堂   京橋局・歌舞伎第2集「弁慶」/古典芸能第1集「助六」


押印用の切手や風景印の図案について局員と話をすることも多いが、訪れた郵便局で生まれるエピソードには様々ある。
今回は、ゆうゆう窓口で並んでいる間に、お年寄りにATM操作法を教えることになってしまった。

この日は予定した10局を終えてから、コンサート開演まで時間的余裕があったため、もう1局訪問することにした。
その郵便局は駅から少し遠いので、今回の予定からは外していた。
郵便窓口は15時までということで、ゆうゆう窓口で押印依頼することになった。

窓口には郵便物を出しに来た人や、不在通知を持って受け取りに来た人など、すでに10人ほどが並んでいた。
すると私のすぐ前にいた高齢の男性は、払込書を持って待っていた。
ゆうゆう窓口は郵便事業会社であって、ゆうちょ銀行が扱う業務は、ATM操作であっても担当できない。

ということで私はその男性に話しかけて、「この窓口は郵便だけなので、機械で手続きすることになります」と伝えた。
するとATM操作法はわからないとのことだったので、私が画面をタッチしながら説明して、送金することになってしまった。
ただ、現金を扱うため、疑われたくない私は、電話番号の入力画面が出た時点で、「あとは電話番号を入力して、お金を入れるだけですから」と言って、ゆうゆう窓口前の列に戻った。

風景印の押印が終わって、ふとATMコーナーを見ると、その男性が困っていた。
どうやら入力に不備があったようで、ATMからは実に機械的なアナウンス、「もう一度最初からやり直してください」が流れていた。
私がもう一度説明していくと、電話番号を入力する画面で間違ったことが判明した。
「市外局番から入力」すべきなのだが、その男性は、「市内に住んでいるから」と言って「03」を付けなかったのだ。
仕方ないので私が「03」と押して、その後に続けて入力してもらった。
現金を入れる時点で私は後方に下がり、控えが出てくるまで待った。

風景印の記念押印に行っただけなのに、困っている人を助けるという、一日一善の実践をすることができた。
風景印の図案とは何も関係ないことだが、このような印象的なことが起きた郵便局は忘れないことだろう。

それにしても、私を信用してくれたのはありがたいが、この世には悪意のある人がいるのが現実だ。
現金を扱う大切な手続きならば、平日の昼間に窓口で行う方が無難だろう。

テーマ : 郵便局
ジャンル : 趣味・実用

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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