ベルリンでの食品・農業関連展示会に鯨肉料理が出品された

いつもこの時期になると、日本の南極海調査捕鯨関連のニュースが出るので、反捕鯨国のドイツやイギリスの報道もチェックしている。

ドイツのニュース週刊誌SPIEGELのオンライン版を見ていたら、ベルリンのインターナショナル・グリーン・ウィークという食品・農業関連の展示会で、鯨肉料理が紹介されたため、税関が押収したとあった。
www.spiegel.de/wirtschaft/gruene-woche-berlin-zoll-beschlagnahmt-illegales-walfleisch-a-945130.html

この違法鯨肉販売を暴露したのは、
地元ベルリンのBerliner Zeitungで、その記事は次の通り。
www.berliner-zeitung.de/polizei/gruene-woche-illegales-walfleisch-auf-gruener-woche,10809296,25970694.html

英語報道として、例えば Guardian紙の記事は次の通り。
www.theguardian.com/environment/2014/jan/24/whale-meat-snacks-seized-german-trade-fair

ノルウェーの報道は次の通り。
www.nordlys.no/web-tv/article7127096.ece

このノルウェーの鯨肉料理紹介ブースについて、反捕鯨団体のWDC(Whale and Dolpfin Conservation)が抗議している。
uk.whales.org/blog/vanessawilliams-grey/2014/01/green-week-whale-meat-fiasco-causes-red-faces
whale_meat_dish_centre_on_sale_at_berlin_green_week_food_fair_2_credit_wdc.jpg
ベルリンのグリーン・ウィークで販売されたミンククジラ肉料理(中央の列・一皿2ユーロ)

ベルリンで1月17日から26日まで開催されているインターナショナル・グリーン・ウィークでは、有機農業の農産物や非遺伝子組み換え(non-GMO)の作物だけではなく、再生可能エネルギーの利用なども紹介している。
www.gruenewoche.de/en/
 (英語サイト)

引用した写真のように、ノルウェー北部の水産会社 Fjord社が、ノルウェー特産の水産物を使ったデリカテッセンとして、スモークサーモン料理と共に、ミンククジラ肉を使った料理を提供した。
一皿2ユーロで販売していたため、鯨肉の輸出入と販売を禁止しているドイツの法律に違反していた。
ジャーナリストが見つけて告発したため、ドイツ税関職員がやってきて、残りの鯨肉 2.5 kg を押収した。

展示会への出品を手配したコンサルタント会社 Innovasjon Norge は、ドイツに鯨肉を輸入できないとは知らなかったようだが、このような「事件」を起こしたことを残念に思っているとのことだ。
www.innovasjonnorge.no/no/Nyheter/innovasjon-norge-beklager-a-ha-innfort-hvalkjott-til-tyskland/#.UuTWBPuAbDc

WDCの英語声明では、「謝罪、釈明」という意味の apology を使って引用しているが、ノルウェー語では、「残念に思う、後悔する」という意味の動詞 beklager を使っている。
beglager を英語にすると、sorry や regret になるので、謝罪とまでは言えないと思う。
しかも、残念に思っていることとは、ドイツの法律を知らずに持ち込んだことであって、鯨肉料理を提供したこと自体ではない。
まあ、反捕鯨団体としては、ノルウェー国内での鯨肉消費にも反対しているので、鯨肉販売自体が罪であると印象付けたいのかもしれない。

とにかくドイツ国内法では違法行為ということで、現在はベルリン検察が担当しており、もしかすると罰金刑または5年以下の懲役刑になる可能性があるそうだ。

それにしても不思議なのは、入国のときに「鯨肉」として申請しているのに、ドイツ税関はそのまま通していたことだ。
詳細は不明だが、わずか 7 kg しかなかったため、販売用とは思わなかったのかもしれない。

ところで、展示会に持ち込んだミンククジラ肉は 7 kg あったのに、押収量は 2.5 kg だったということは、4.5 kg も売れたということだ。
EU諸国などが反捕鯨国と色分けされているものの、それは政府の方針であって、国民一人一人を拘束するものではない。
実際に反捕鯨団体の呼びかけにもかかわらず、アイスランドへの観光客が、地元のエスニック料理を楽しみたいということで、クジラステーキを食べているし。

これからは日本が買うだろうから、わざわざドイツで売ろうと無理しなくてもよかったのではないだろうか。

この展示会でミンククジラ肉を食べた人の話が見つかったら、追記しておこう。

テーマ : 食に関するニュース
ジャンル : ニュース

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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