「ペストを管理する仕事」と何だろうか

今週は平日に翻訳チェック案件を2件、独日と英日を同時受注した。
いずれもワード数は1,000前後と少なめで、和訳の修正はほとんど必要なかったので、合計2時間で終了した。
このように月に数件のチェック案件を受注しているためか、海外ニュースの日本語サイトを見るときにも、違和感を持った表現を調べる癖がついてしまった。

今年はベルリンの壁崩壊から25年、つまりドイツ再統一25周年で、様々なニュースが流れている。
その中でも、小さなメトラロイト村 (Mödlareuth) も東西に分断されていたことが、再び話題となっている。

この村を取り上げたウォールストリートジャーナル日本語版の記事を読んでいて、意味がわからない部分が気になった。
jp.wsj.com/news/articles/SB12377912224764574491004580262174196541974

記事の後半に出てくる、その部分を転記しよう。
【かつてペストを管理する仕事に就き、ツアー客をメドラロイトに連れてくることも多い人物は…】

ペストを管理する仕事」とは、一体どのような仕事を指すのか、すぐにはわからなかった。
「英語の pest には害虫という意味もあったはず」と考えたが、「管理する仕事」とは具体的に何かわからなかった。

ということで、英語原文で確認することにした。

英語の元記事は次のリンクで、対応する個所も転記しておこう。
online.wsj.com/articles/in-reunited-germany-one-town-remains-divided-1415342290
【.. said Horst Zippel, who often takes groups to Mödlareuth, where he used to carry out pest-control duties.】

ペストの管理の仕事」とは、「pest-control duties」だから、「害虫駆除の仕事」のことだった。

「pest-control」の訳語として、もう少し広い意味にとって、「有害生物駆除」とすることもある。
また、カタカナで「ペストコントロール」ともできるし、実際に「日本ペストコントロール協会」があるので、使ってもよいだろう。
ただし、一般読者に理解しやすい表現は、「害虫駆除」ではないだろうか。

自分の翻訳でも、チェックでも、簡単な語句のときにこそ、きちんと調べるべきだと再認識した。

テーマ : 英語
ジャンル : 学問・文化・芸術

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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