ドイツ語:2015年の言葉第1位は「Flüchtlinge(難民)」

先日は「新語・流行語大賞」の発表があったが、私が全く聞いたことがない「流行語」が入賞していてびっくりした。
来年には死語となる運命の新語もあるだろうが、今年何が注目されたのかを振り返るきっかけにはなる。

ドイツ語でも、ニュースをチェックしていると新語に出会うし、昔からある言葉でも、使用頻度が急に高まったものもある。
Gesellschaft für deutsche Sprache (ドイツ言語協会)が、2015年の言葉のランキング、1位から10位を発表した。
第1位は「Flüchtlinge(難民)」で、現状では当然の選択だろう。
gfds.de/aktionen/wort-des-jahres/
gfds.de/wort-des-jahres-2015/

選考理由を読んでみると、今年のテーマとなった言葉というだけではなく、言語学上の興味があるとのことだ。

選ばれた名詞 Flüchtling は、動詞 flüchten (逃げる, 避難する) と、接尾語 .. ling から作られ、「危険から逃れてきた人 = 難民」の意味である。
ただし、この接尾語 .. ling を用いる造語では、言葉に敏感な人たちは、軽蔑の意味が込められていると感じるそうだ。
念のため、独和辞典で接尾語 ..ling について確認してみよう。

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((動詞・形容詞・名詞・数詞などにつけて男性名詞 (-s/-e)をつくる))
1 ((動詞につけて「…される・された人」を意味する))
Prüfling 受験者、 Lehrling 見習い, 研修生、Findling 捨て子, 拾い子、Sträfling 受刑者、Schützling 被保護者、Liebling お気に入り

2 ((動詞・形容詞・名詞・数詞などにつけて「人」を意味する. 軽蔑的なニュアンスを持つことが多い))
Eindringling 侵入者、Emporkömmling 成り上がり者、Schreiberling 三文文士, へぼジャーナリスト
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Flüchtling(難民)という語を聞いたとき、人それぞれイメージすることが異なるだろうから、軽蔑的ニュアンスと解釈する人もいるだろう。

ということで選考委員会では、代替表現として、Geflüchteten を提案している。

他にも難民関連で durchwinken という分離動詞が第6位に入っている。
これは国境に押し寄せた難民たちを手続きなしで、「そのまま行くように合図して通す」ことだ。

日本の大賞は「爆買い」と「トリプルスリー」だったから、国が違うといっても、あまりにも違いすぎることが印象的だ。

他の語も時間のあるときに確認しておこう。

テーマ : ドイツ語
ジャンル : 学問・文化・芸術

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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