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社内翻訳者として再スタート

昨年7月に英語・ドイツ語の翻訳専業として独立し、8月に個人事業主として開業届を出した。
そして1年ほど経過した今月から、社内翻訳者として特許翻訳に集中することにした。

私は元々、呼ばれたところで働く主義で、必要とされる場所へ派遣されているという意識である。
そのため、肩書がフリーランスでも社内翻訳者でも、仕事は翻訳なので、どちらでもよい。

個人事業主の場合、青色申告の節税メリットがあるものの、年金や健康保険などをすべて自己負担で準備する必要がある。
確定拠出年金(iDeCo)と中小企業共済があるが、これは一生もらえる年金ではないし、掛け金の総額が多くても、運用結果で金額が変動するリスクがある。

民間保険会社の年金保険では、一生もらえる年金にできる商品もあるが、弟に仕送りをする最長2年半は、追加の投資はできない。

社会保険に加入する社員として働くのが、老後を考えると一番現実的な選択である。
公的年金がもらえる65歳まで働くならば、厚生年金の期間が10年以上増えるため、年金額は1.5倍くらいになるだろう。

また、弟に仕送りをしている間、私が加入する健康保険組合で扶養家族にできるため、年間の保険税約5万円の節約にもなる。

実質的に無職と言ってもよい弟の存在が、社内翻訳者になるきっかけだったように思われてしまいそうだが、翻訳を長く続けるためにも社員になる方がよいかもしれない。

個人事業主では、どうしても仕事を多く受注してしまい、土曜日や祝日にも作業をしてしまうので、体力的にも精神的にも負担が大きくなる。
今はなんともないが、60歳くらいになると無理がたたって、病気になってしまうかもしれない。

社員のメリットとしては、他のメンバーと情報交換をしたり、これまでの社内での蓄積を参考にできるため、個人で働くよりもスキルを磨くことが可能だ。

また、会社のHPやブログ、そして翻訳関係の展示会など
での情報発信も仕事として公式にできるため、匿名のブログで単語帳を公開するよりは、社会に還元できるだろう。

教会の奉仕があって1日中忙しいときもあり、日曜日に行われる検定試験などを受験しようとも思わなかったが、業務で必要な資格であれば、誰かに奉仕を代わってもらって受験できるかもしれない。

加えて、個人事業主だと平日も暇だと勘違いする人がいて、あれこれと頼まれて困ることもあった。
今は社員なので、有給休暇を取得できれば別だが、無理な要望を断ることもできるだろう。

ただ、社内翻訳者になっても変わらないことが、現時点で1つある。
それは、ドイツ語和訳の担当者が、実質的に私一人ということだ。

これまでも複数案件を同時処理できないため、他の翻訳者に和訳してもらって、私がチェックすることがあったのだが、修正が多すぎるなどの理由で頼めないのが現状である。

私もタイプミスや見落としをしてしまうので、他者のチェックが必要なのだが、そういったレベルの話ではなかった。
機械翻訳のポストエディットの方が、気分的に楽かもしれない。

ドイツ語翻訳者がトライアルに応募するのを待つよりは、英語翻訳者にドイツ語を学んでもらった方が早いだろう。

ということで、この個人ブログだけではなく、会社の仕事として、将来はドイツ語特許を使った教材を作成・公開するかもしれない。
そのためにも経験を積んで、特許関係の講座や会合にも参加して、教える側に立てるようにしたいものだ。

ところで教会の会員の中には、ドイツ語聖書が読めるからなのか、私を牧師にしようと考えている人がいる。
ミッション系の学校の宗教科教師ならば可能性があるが、牧師にはならないと思う。
ただ、呼ばれたところで働く主義と言ってしまったため、本当に牧師になるために神学校に行くかもしれない。

そのために学費を貯金しなければならないので、一生懸命働こう。
神学校に行かなくても、その貯金は老後資金になるので無駄にはならないから。

明日の朝からまた一日中、ドイツ語特許の和訳に取り組んで、適切な訳語の選択に悩みながらも確実な仕事をしていこう。

テーマ : 翻訳いろいろ
ジャンル : 就職・お仕事

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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