「きょうだいリスク」について再び取材を受ける

2年ほど前、「きょうだいリスク」に関するアンケートがあった。
その回答に連絡先を記入したので、記者から取材の申し込みがあった。

障碍者の姉は、福祉団体が面倒を見てくれる予定で、自治体の補助金が取得できれば、実家をグループホームにしたい。
ダウン症の姉は、I型糖尿病を発症して、毎日インスリンを自分で注射している。
血糖値管理のために、食事に留意したり、間食の取り方なども指導しなければならない。

実家に戻って世話をしろ、と言いたい人もいるかもしれないが、それはグループホーム開設が実現しなかった場合に考えることにしている。
それでも、障碍者の支援は、家族がすべてを抱え込まないように、自治体や地域社会に担ってもらいたい。

翻訳の仕事は、どこでもできるかもしれないが、社員としての仕事もあるし、私には教会での人間関係もあるので、60歳までは現状のままを予定している。

姉のことは、父が生前に契約してくれた個人年金もあり、なんとかなりそうなので、それほど心配はしていない。
取材を受けているときに明確になったのは、就職できない弟の存在が、「きょうだいリスク」を象徴していることである。

その取材から2年経過し、私は勤務先が閉鎖されて転職を余儀なくされ、翻訳者として独立し、そして今年は翻訳会社の社内翻訳者となり、なんとか生活を維持して老後に備えようとしている。

しかし、弟の状況は何も変わらず、今回の追跡取材でも、深刻な状況であることが記者には伝わったようだ。
前回の取材後も、似たような状況にある人たちから、出版社あてに手紙やメールが届いたそうだから、私は代表で取材を受けているようなものだ。

年明け頃に記事になるときには、専門家などからのコメントも記載されることだろうから、全国の似たような問題を抱えている家族に何かヒントが与えられることを祈りたい。

(最終チェック・修正日 2017年02月04日)今月の翻訳案件は、今朝の納品でなんとか終わった。翻訳料金は、源泉徴収後で約61万円なので、予算の40万円を上回っている。しかし、このペースで1年間続けるのは大変ではないかと感じた。ワード数が4万を超える英日翻訳が1件あり、これが一番大変だった。1か月前にファイルをもらっていたからスケジュールは楽なはずだったが、他にも独日翻訳やチェックなどを受注したため、本来...
続「きょうだいリスク」を考える:弟を2020年までに自立させられるか?


バブル崩壊後の不景気のときに大学を卒業した弟は、どこにも就職できなかった。
新卒優先の日本社会では、特別な能力や経験がない限り、時機を逸した者が就職することは困難である。

資格がないと就職できないと思ったのか、社会保険労務士の試験を受けると言い出した。
30代前半で合格すると思っていたが、20年近く不合格が続いている。
数年前に今後どうするのか聞いたが、1科目のみ1点から2点足りずに不合格ということが多く、諦めきれないと言っていた。

向いていないのであれば、他の仕事を探せばよいと思うが、本人が何をしたいのかが全くわからない。
福祉や農業もしたくないようだし、例えば、宅配便の荷物の仕分けなど、体力を使うことも嫌なようだ。

社会保険労務士を目指すならば、事務所に見習いで雇ってもらったり、年金相談などのNPOに参加して、実務経験を積みながら受験勉強すればいいと思うが、なぜか何もしない。

必死さが伝わってこないのは、母が生活費を援助していたためかもしれない。
母が払っているのは、弟の国民年金保険料と光熱費+αくらいと思っていたら、家賃も含めて月12万円近くを負担していた。
実家の隣にあるアパートの家賃収入は、月10万円だから、年金から月2万円以上を仕送りに回していたわけで、このままでは実家やアパートの修繕費もなくなり、グループホームにするときに多額の費用がかかる恐れがある。

それで母と相談して、最大譲歩した結果、仕送りを継続する条件として、2020年3月までに、試験に合格するか、社会保険のある仕事に就くことを、一方的に弟に通告した。
しかし、今年の試験も、1科目で1点足りずに不合格になった。

それで、今後どうしたいのか、勉強法を変えるために通信教育を申し込むのか、それとも試験対策講座を受講したいのか、または事務所の見習いをするのか、何も反応がない。
電話をしても出ないことがあるので、母が手紙で聞いても、反応がない。
考えることもできなくなったのか、試験勉強だけが生きるモチベーションなのか。

もし来年、運よく合格したとして、会社での勤務経験がない人に、誰が仕事を頼むだろうか。
誰でも資格があれば、人生の大逆転ができるのだろうか。

来年の予算を計算したところ、私の収入のみで弟への仕送りを維持することは不可能であることが判明した。
母の折半分は、今年は手を付けずに積み立てておく方針にしていたが、来年は月4万円から6万円を引き出すことになるだろう。

それに、以前は週3日くらいはアルバイトをしていると言っていたが、住民税の非課税証明書を見ると収入がゼロになっていた。
月8万円くらい収入があっても扶養家族にはできるだろうから、少しは働いてほしい。
他にもいろいろあるが、仕送りを停止して、生活保護申請にでもならなければ、目が覚めないのかもしれない。

このように、自分の現在の生活が破綻する危機にさらされるだけではなく、老後の準備もできなくなり、家族が共倒れするのが、「きょうだいリスク」の深刻なところだ。
自治体だけでなく、就労支援のNPOなどを利用したいが、無理やり連れていくことになるのかもしれない。

とにかく私は、自分の翻訳の仕事を地道に続けて、ドイツ語専門のキャリアを積んで、一生収入を得られるようにしておこう。

年明けに出る予定の記事を楽しみに待ちながら、弟の意識が前向きに変わることを祈りたい。

テーマ : 生き方
ジャンル : ライフ

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Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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