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匿名で記事になっても関係者にはバレバレ

私はこれまでに何度か、雑誌や新聞の取材を受けたことがある。
一般人ということで、記事の中ではすべて匿名(仮名)で登場する。

もし実名で書いてしまうと、過去も含めた勤務先だけではなく、実家までも突き止められて、様々なトラブルが生じるリスクがあるからだ。

以前、ある研究プロジェクトに対する批判を実名で投書したところ、何人かの研究者からは賛同する意見が寄せられたが、学会重鎮から私の指導教授に対して苦情が来た。

「問題点があることは皆知っている。しかし、研究予算を増やしてもよいという雰囲気に、ようやくなってきたのに、余計なことを国民に知らせてならない。」

そのためか、指導教授からは、「意見を主張してもよいが、今後は匿名にすること」と指導があった。

匿名が守られる保証がないことは、廃棄物不法投棄の内部告発のときに経験している。
私が告発者だと判明したため、実家の母に脅迫電話があった。

こんな性格なので、家族に被害が及ばないように、独身のままでいるということにしている。

そんなこともあって、雑誌記事で経歴紹介のところで、「〇〇県にある国立大学で博士号を取得し」とあったが、ゲラ校正のときに県名を削除してもらった。
その県で、博士後期課程まである国立大学は1つ校のみで、出身校が特定されてしまうからである。

その後も記事のライターは、個人が特定できないように配慮して、ある程度ぼかして書いている。
それでも身近な関係者には、私のことを書いている記事だとバレバレである。
ドイツ留学・博士・翻訳・転職・ダウン症などのキーワードがすべて一致する人は、限られているからだろう。

「きょうだいリスク」に関する新聞記事では、同じように家族の問題で悩んでいる人たちが発言できるように、口火を切る役割を果たそうと思って取材を受けた。

その数年前に、類似の内容で雑誌の取材を受けて、その後、書籍になったときも、同様に家族に障碍者を持つ人たちが、その苦悩を編集者宛に、手紙やメールで吐露するようになった。

問題の根本的な解決は、すぐにはできなくても、または解決の見込みがなくても、現在の苦しみを吐露したり、悩みを共有することが、精神的な救済につながることもある。
クリスチャンだからというわけではないが、他者が救われることが、私の喜びとなる。

この新聞記事は、私が椅子に座っている様子を背面から撮影した写真が使われた。
職業と年齢、家族構成、そしてその写真から、大学関係者と教会関係者は、私のことだとすぐにわかったそうだ。
そのため、いろいろな人からメールが届き、教会内の小さな集会でも話題にすることにもなった。

教会だと、「試練のときに祈り続けましょう」 となるだけだが、一般の人から見れば、特に交際・結婚相手として悪条件である。

クリスチャンの知り合いから、ある女性(ノンクリスチャン)を紹介されたが、今月になって、私に関するこの記事が、あるネットニュースサイトで再配信されて、その記事に出てくる男性が私なのかどうか、その知り合いに問い合わせがあったそうだ。

事前に私とその知り合いとは、家族の問題を抱えていることを伝えるべきかどうか話し合ったが、最初は4人でカジュアルなランチをするだけだから、細かい話は、実際に交際を考えてからでもよいのではないか、ということになった。

特殊な境遇の説明を隠したと思われてしまったのか、具体的にどの点が気になったのかは、それは相手も大人なので言わなかったそうだが、やんわりとお断りの連絡ということであった。

紹介した知り合いは困惑しているが、私は特に気にしていない。

この世での私の使命、つまり神から与えられた仕事とは、ダウン症の姉が楽しく暮らせるようにすることと、翻訳者として、そして教会の会員として、他者に仕えることである(と今は思っている)から。

使徒パウロが独身を勧めたからではないが、他者の幸せを優先することが私の喜びでもあるので、教会の活動に時間をさけるように、独身のままの方がよいのかもしれない。

ただし、このような困難な状況でも受け入れるような人と出会うことになれば、共同生活をするかもしれない。
それは私の意思でどうにかできるものでもなく、神の御心として受けとめることになるだろう。

ダウン症の姉のもとに生まれたことも、そこに神の御心があると信じているから、クリスチャンになったのだから。
明日も教会の礼拝で、家族も含めて困難な境遇にある人のために祈ろう。


2年ほど前、「きょうだいリスク」に関するアンケートがあった。その回答に連絡先を記入したので、記者から取材の申し込みがあった。障碍者の姉は、福祉団体が面倒を見てくれる予定で、自治体の補助金が取得できれば、実家をグループホームにしたい。ダウン症の姉は、I型糖尿病を発症して、毎日インスリンを自分で注射している。血糖値管理のために、食事に留意したり、間食の取り方なども指導しなければならない。実家に戻って世...
「きょうだいリスク」について再び取材を受ける

テーマ : 社会ニュース
ジャンル : ニュース

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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