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【聖書でドイツ語】 Segen (祝福・恵み・豊富な収穫)

翻訳では、原文の意味を完全に反映しているのか、いつも問題となるし、これは永遠の課題かもしれない。

「翻訳学入門(Introducing Translation Studies)」、ジェレミー・マンデイ (Jeremy Munday) 著、鳥飼玖美子 監訳、みすず書房(2018年)では、英語聖書の翻訳も取り上げている。
77~79ページに、創世記の冒頭について、欽定訳聖書・新英訳聖書・新アメリカ訳聖書を比較した事例がある。

私の教会で使っている日本語訳聖書は新共同訳であるが、読みやすい日本語を目指したためなのか、原文の意味が消えてしまい、残念に思っている人たちも多い。

12日に読んだ今日の聖句で、コリントの信徒への手紙二第9章6節でも、そのような翻訳の問題が出てくる。
「eulogiais (祝福・天の恵み)」という言葉について、ルター訳ではギリシャ語に忠実に Segen と翻訳されているが、新共同訳では「豊か」と意訳している例だ。

Luther 2017: Wer da kärglich sät, der wird auch kärglich ernten; und wer da sät im Segen, der wird auch ernten im Segen.
(訳例:惜しんでわずかしか種を蒔かないものは、収穫もまたわずかとなり、祝福のうちに種を蒔く人は、収穫もまた祝福のうちに豊かである。)

新共同訳:惜しんでわずかしか種を蒔かない者は、刈り入れもわずかで、惜しまず豊かに蒔く人は、刈り入れも豊かなのです。

Segen 男性名詞 -s / - 1 [宗教] 祝福〔のことば・祈り・身ぶり〕. 3 ((比)) (天の)恵み. 4 ((比)) 幸福,繁栄,成功;(豊富な)収穫.

よりギリシャ語原文に忠実と言われる Elberfelder では segensreich (祝福豊かに)を使っている。
ギリシャ語がわからないので、ドイツ語・英語・日本語の聖書を比較しながら読んだり、議解書や牧師の説教を参考にしたい。

今回の個所については、例えば、日本基督教団松本東教会の本城牧師(当時)の説教を参考にしたい(本城牧師の現在の任地は、日本基督教団中渋谷教会)。
matsumotohigashi.org/sermon/2Cor9-1-10-20171105.html

ここでは教会の活動を支える献金の話なのだが、一般社会では寄付金の話に置き換えてもよいだろう。
自分の生活に余裕がない場合もあるが、そのようなときにも、自分に与えられた祝福・恵みに感謝しながら、惜しむようなことなく献金・寄付金をする。
そうすれば、やがて自分にも、より多くの祝福・恵みがさらに与えられることになる。
つまり、互いに支えあう連帯する社会が形成されるのだ。
そのような社会になることを信じて、献金も寄付金も可能な限り続けていこう。

テーマ : 聖書・キリスト教
ジャンル : 学問・文化・芸術

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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