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「検索しても見つからない」というコメント ⇒ 原文誤記でした

これまでも何度か、ネイティブの日英翻訳のチェックについて話題にした。
他人の翻訳の批判ではなく、ネイティブ翻訳を日本人がチェックする必要性について、理解してもらうのが目的だ。

ターゲット言語のネイティブであっても、原文の内容が理解ができなければ、翻訳することはできない。
それは日本人翻訳者と同じである。

ネイティブだからといって、すべての分野に精通しているわけではない。
以前、紫外線と可視光線の波長範囲について誤解があったので、JISの文書も示して修正を提案したことがある。

知っているつもりで調査を怠ると、意外なところで誤訳をしてしまう例だ。
それは日本人も同じだ。

また、翻訳対象の原文に間違いがあった場合、それを指摘したうえで、正しく直してから、翻訳する能力も必要だ。

今週のネイティブ日英翻訳のチェック案件は、原文が間違っている可能性に気づきながらも、修正できずに、時間切れでチェッカーの私に回ってきたものだ。

具体的には出せないが、部品をある中性洗剤で洗浄する工程の説明で、その中性洗剤の商品名について、「検索しても見つからない」というコメントがあった。

そして英訳では、その商品名を書けないため、「中性洗剤」ということにして、それだけを英語にしていた。

原文にある商品名で検索しても、確かに何も出てこない。
有名な商品名ならば、誤記であっても、Google が 「もしかして ……」と候補を出すこともあるが、それもない。

ということで、商品名に続いてカッコ内に書かれた洗浄剤の種類名で検索してみた。
すると、その洗浄剤のメーカーのサイトがヒットし、製品リストを見ると、翻訳対象にある商品名に酷似した名称が見つかった。

よく見ると、翻訳対象に書かれた商品名は、1文字余計に入っていた。
例えば、正しい商品名が 「〇セラ×」とすると、「〇セラン×」と誤記していたということ。

次いで、正しい商品名で再度検索すると、その商品名の英語表記も判明した。
ということで、英訳も修正して、納品できた。

他にも、「どのような操作を表現しているのか不明」というコメントもあったので、いろいろと調査して英訳を修正した。

インターネット検索も高度化して楽になったものの、検索する人間によって結果が異なってしまうのだ。

チェッカーは儲からない仕事だが、これからもネイティブ翻訳のチェックを続けて貢献しよう。

テーマ : SOHO・在宅ワーク
ジャンル : ビジネス

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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