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ドイツ語: Butterbrotdose (バターパンの缶) は「ランチボックス」

今月はすでに、30ワード程度のドイツ語和訳1件を納品し、ドイツ語和訳のチェックを2件受注している。
会社では4月末にドイツ語和訳案件を納品して以来、1か月以上も英日翻訳しかしていないので、ドイツ語に触れ続けるために重要だと思う。

今日は夕食後に、そのチェック案件の1件目を始めた。
雑誌記事なので、すぐに読みたいものなのかと思ったが、納期は週明けということで、珍しくのんびりした案件だ。

私も完璧ではないのだが、今回も誤訳やタイプミスが目立っており、ドイツ語翻訳者が足りないという現状を再認識している。

ドイツ語専門のはずなのに、人名や地名がドイツ語の発音に全く似ていないカタカナ表記になっている。
カタカナ表記で完全に表現できるものではないが、それらしく聞こえるように、母音の長短などを反映してほしいものだ。

気になって調べた単語を1つ紹介すると、Butterbrotdoseランチボックスだ。

翻訳者はバターパンの缶と和訳していた。
私も最初は、「こんな缶詰があったかな? ドイツ留学中に見たことないな」くらいの反応だったが、違和感があったので調べた。

Butterbrot は、「バターやマーガリンを塗ったパン、バターパン、ブッターブロート」である。
DUDEN のオンライン辞書には写真も出ているので、次のリンクから確認してほしい。
www.duden.de/rechtschreibung/Butterbrot

それで Dose「缶」なので、Butterbrotdose「バターパンの缶」となりそうだ。

ただし、Butterbrot は、バターを塗ったままだけでなく、チーズやハム、野菜をのせてオープンサンドイッチとして食べることが多い。
いくつかの独和辞典では、バターパン以外にも、「簡単な食事、サンドイッチ、オープンサンドイッチ」を載せている。

次に独英辞典を見ると、sandwich box もあるが、たいていは lunchbox だ。
そのため、ランチボックスに修正した。

記事中に出てくる人が持っていた Butterbrotdose の写真も挿絵もないが、「弁当箱」よりは「ランチボックス」の方が無難だろう。

詳しくは言えないが、その場面とは、アジアのある国に商談で行ったときに見た工場労働者の帰宅場面である。
アジアの国で工場労働者ならば、「弁当箱」の方が雰囲気に合うという意見もあるだろう。

ただ、話者はドイツ人であり、ドイツ人がそれを見たときに Butterbrotdose と認識したので、その認識を表現する「ランチボックス」の方がよいと思う。

私はドイツ語翻訳をしているが、化学者として科学用語が得意なのであって、ランチボックスなどの日常語を知らない場合もある。
知らない場合、誤訳をそのまま残してしまうかもしれないが、「バターパンの缶」には違和感を持って、調べようと思った。
そういった感覚も大切で、疑問点を解決しようとすることは、機械翻訳にはない人間の強味だと思う。

この翻訳者だけではないが、調査や推敲が不十分なままで納品する人に時々出会う。
収入を増やすためには、時間をかけずに納品して、すぐに次の案件を受注できるようにするということなのだろうか。

テーマ : ドイツ語
ジャンル : 学問・文化・芸術

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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