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チェッカーの方が負担が大きいかもしれない

私は英日・独日の翻訳を担当することが多いが、チェッカーもする。
チェッカーの場合は、英日・独日だけではなく、日英・日独・独英も経験している。
ということで、両方の立場を理解しているわけだが、チェッカーの方が負担が大きいように感じている。

作業時間は、確かに翻訳の方が長く、辞書に載っていない単語や表現の調査で、数時間経っても1行も進まないこともある。
ドイツ連邦軍特殊部隊の資料を和訳したときは、軍幹部の発言について確認のために、数年前の雑誌記事を探して読むことになった。

翻訳者が十分に調査してくれればよいのだが、調べてもわかりませんでしたというコメント付きで納品される場合がある。
チェッカーに割り当てられた作業時間はぎりぎりということが多いので、再調査があると心理的ストレスは高まってしまう。

特に社内でチェッカーをすると、クライアントへの納品用にワードファイルのフォーマットをしたり、翻訳メモを整えたり、単なるチェック作業以外にも時間が取られてしまう。

特許翻訳の場合、申請する特許庁が指定するフォーマットに仕上げなければならない。
慣れればスイスイ作業できるが、それでも時間に追われて疲れる作業である。

今月担当した英日特許翻訳のチェックでは、翻訳者が請求項に改行を加えていたので、削除する作業が加わった。
改行を入れて構成要素をわかりやすくしたのかもしれないが、原文の構成と異なるので、推敲が終わったら元に戻してほしかった。

チェックするときは、原稿を紙に印刷して、構成要素の区切りに赤ペンでマーキングするなど自分のやり方があるので、改行がなくても大丈夫だ。

今回担当した翻訳者は、和訳のレベルが低いということはないのだが、改行の追加など、本人がよいと思っていることが必ずしも適切とは言えない場合がある。

記入されたコメントも、無駄とは言わないが、なくても何も問題がないことが多く、クライアントには伝えないという判断をしたこともある。

これは連絡がうまくできていないと思われるが、最初に渡したクライアントAの注意事項を、別のクライアントBの案件に適用してしまい、修正箇所がかなりの数になってしまったことがある。

また、別のドイツ語翻訳者のケースでは、クライアント指定の用語集を無視していたり、数字が抜けていたり誤訳もあったので修正依頼をしたが、追加作業が気に入らなかったのか、1つも修正してくれなかったことがある。

それでも納期は待ってくれないので、仕方なく私が全部直して納品した。
そしてその翻訳者には、その後いくら忙しい時にも、依頼することはなかった。
今もどこかの翻訳会社に迷惑をかけているのかもしれない。

こんなこともあるので、チェッカーを希望する人は少ないのだろう。
それとも、もっとお金を払えば、引き受けてくれるだろうか。

テーマ : SOHO・在宅ワーク
ジャンル : ビジネス

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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