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翻訳用ファイルが読み込めない

私が副業翻訳を始めた2004年当時は、CATツールを使わない案件が多かった。
原稿がワードやPDFで提供され、それを見ながら和訳をワードに打ち込んでいた。
用語統一には苦労していて、数ページの案件でも、毎回エクセルで単語帳を作成しながら作業していた。

CATツールを最初に使ったのは、外資系企業と直接取引を始めた2009年になってからで、Idiom WorldServerだった。
クライアントからソフトもライセンスも付与されたので、高価なTradosを購入しなくて済んだので助かった。
翻訳メモリで過去の翻訳を参照でき、用語統一も楽になったので、ワード数が多くても作業がはかどるようになった。

その後、登録した翻訳会社の都合でMemsourceを使うようになり、個人事業主になったときにTradosを購入した。
海外の翻訳会社に登録すると、MemoQとAcrossを使うようになった。
今では90%くらいの案件でCATツールを使っている。

Trados以外はライセンスを付与されて無料で使えるので、経費がかからずよかったと思っていた。
ただ、サーバーから翻訳用ファイルがダウンロードできないなど、月に最低1回はトラブルに遭遇している。

MemoQでは、CALライセンスがないというエラーが多い。
アクティベーションを試みても無効ということもあった。
ログイン情報を一度消去してから、再度ログインを試みてもだめだった。

コーディネーターからの指示で、以前CALライセンスが付与されていた別のサーバーに一度ログインしてから、クライアントのサーバーにログインすると、なぜかプロジェクトをチェックアウトできて、翻訳ファイルがダウンロードできた。

海外の翻訳会社2社でMemoQを使っていて、それぞれCALライセンスが異なることが原因なのかどうかは不明だ。
理由はよくわからないが、うまくいった方法でこれからも対処することになるだろう。

また、Acrossのデスクトップ版では、今週受注した案件で、サーバーからファイルをダウンロードできなくなった。
代わりにパッケージが送られてきたので、それを直接読み込んだが、ファイルを開いても何も表示されなかった。

Acrossを再インストールするという話にもなったが、新しく作成したcapファイルを使うことになった。
新しいcapファイルからログインすると、今度はファイルがダウンロードできた。

翻訳を開始できたからよいが、このやり取りで約1時間を無駄にしてしまった。
CATツールは便利なのだが、不具合で仕事を開始できないときは生産性が低下してしまう。

数十ワードの短いもので数時間以内に納品だと、不具合の解決に時間をかけるよりも、以前のようにPDFの原稿を見ながらワードに和訳を打ち込む方が早い。

PCが使えなくなった場合も想定して、いつでも紙ベースでの仕事に戻れるように心の準備をしておくことも、リスクマネジメントの1つかもしれない。

テーマ : SOHO・在宅ワーク
ジャンル : ビジネス

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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