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英語 fur、ドイツ語 Fell:「毛皮」でなく「被毛」

岩手大学農学部などの研究チームが、ネコのマタタビ反応の謎を解明した。
岩手大学と京都大学のプレスリリースのリンクは、それぞれ以下の通り。
www.iwate-u.ac.jp/cat-research/2021/01/003871.html(岩手大学)
www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-01-21 (京都大学)

ScienceAdvances に掲載された論文のリンクは次の通りで、無料で読める。
advances.sciencemag.org/content/7/4/eabd9135

また、ドイツの新聞 Süddeutsche Zeitung の記事のリンクは次の通り。
www.sueddeutsche.de/wissen/katzen-minze-muecken-1.5181764

ここでは、マタタビの話ではなく、マタタビの成分(ネペタラクトール)をこすりつける体の部分の言葉を取り上げたい。

この化学物質はネコの顔や頭の体毛に付着するわけだが、英語論文では fur、ドイツ語記事では Fell を使っている。

毛皮と和訳してしまうと、どうしてもはいだ毛皮毛皮製品をイメージしてしまう人もいるだろうから、別の訳語を探してみた。


リーダーズ英和辞典では毛衣が最初に載っている。
独和辞典だと、動物の毛獣皮毛皮ばかりで、他にふさわしい訳語は見つからなかった。

これは独断だが、英和辞典にも独和辞典にもなかった、岩手大学のプレスリリースでの被毛がふさわしいと思う。
辞書に載っているかどうかよりも、研究者が実際に使っている用語を採用する方がよいと思う。

マタタビの話ではないが、医薬メーカー子会社で社内報の編集を手伝っていたとき、「広辞苑に載っていない言葉を使っている」という指摘を受けたことがある。
そのときは私が調査して、「厚生労働省の文書に出てくる用語です。リンクは次の通り」と、実験の合間に説明をすることになった。

今回の「被毛」も、似たような指摘を受けるかもしれないが、常に根拠を示すことができるように、ブログ記事にすることも含めて、資料を残しておこうと思う。

テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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