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Genussmilchsäure(食品用乳酸)の機械翻訳その後

機械翻訳は日々学習しているようで、しばらくすると出力が変化することが多い。

2020年11月9日にドイツ語の複合語 Genussmilchsäure(食品用乳酸) DeepLGoogle で試した。

それから約3か月後の本日、2021年2月3日に変化があるのかどうかを確かめてみた。

まずは Google から。

Genussmilchsäure  Google
          2020年11月9日    2021年2月3日
      英語  Pleasure lactic acid  Pleasure lactic acid

     日本語  プレジャー乳酸    快楽乳酸

「プレジャー」が「快楽」に変わっているが、誤訳のままだ。
英訳が誤訳の pleasure lactic acid のままで、これを和訳しているのだから仕方ない。
英訳が正しいものにならない限り、和訳も使えないということだ。

DeepL では、かなり変化があった。

Genussmilchsäure   DeepL
          2020年11月9日        2021年2月3日
      英語    Lactic acid         Pleasure Lactic Acid
    (他の候補)  Edible lactic acid                Enjoyment Lactic Acid
          Lactic acid for consumption

      日本語 乳酸            プレジャー乳酸
                     (他の候補)昴の乳酸
                      昴乳酸
                      快感乳酸


和訳は改善されていない。
ただ、昨年は「乳酸」で、Genuss の部分が反映されていなかったが、本日は、「プレジャー」や「快感」などと、なんとか訳そうと頑張っている。

「昴」が出てきた理由はわからない。

もしかすると、Pleasure の前半部分 Ple- が共通する Pleiades(プレアデス)の方が正しいつづりだと推測して、これを「昴(すばる)」に和訳したのかもしれない。

このように、人間翻訳者ではありえないことをするのが、機械翻訳の特徴でもある。

英訳で昨年、他の候補に出てきた Edible lactic acid が一番合っていたのだが、本日は消えてしまった。

機械翻訳の出力が変化することは確かめられたが、改善するとは限らないこともわかるだろう。
誰かが正しい翻訳に直してフィードバックすれば、学習して向上するのかもしれないが。


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Genussmilchsäure(食品用乳酸)は機械翻訳ではどうなるか


テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Genussmilchsäure(食品用乳酸)の機械翻訳その後2

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Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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