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職場でのワクチンハラスメントは防止できるか

新型コロナワクチンの接種券が届いたが、健康な人は後回しということで、8月になってから今後のスケジュールが判明するという。
ワクチンの供給が予定より遅れそうなので、年内に1回接種できれば運がよかったと思うことにしよう。

翻訳の仕事では在宅勤務なので、外出の機会が少ないから、未接種でもなんとか切り抜けられそうだ。
ただ、日曜日の教会では受付をしたり、他人と接する機会があるから、ワクチン接種は必須だろう。

アレルギー反応については心配していない。
何かあれば、その場ですぐに対処してくれるから。

乳児のときは卵アレルギーだったが、いつの間にか大丈夫になっていた。

小学生の頃は山道でウルシの木のそばを通っただけで肌が真っ赤になり、今でも湿布や絆創膏で肌荒れすることもあるが、我慢できないほどではない。

中学生の時にランニング中にハチに刺されたことはあるが、新型コロナワクチンの副反応には無関係とのことだから、心配しなくてよい。

副反応よりも心配なのは、職場でのワクチンハラスメントという人間の行為の方だ。

ワクチン接種を強制できないため、説明を聞いて本人が理解して納得するまで粘り強く待つしかないが、未接種者を罪人のように糾弾するような職場もあるだろう。

コンプライアンス研修などが行われていても、残念なことにハラスメントが完全に消え去ることはないだろう。
社風がいきなり変わるわけでもないので、社内で誰かがワクチンハラスメントを起こしてしまいそうだ。

そのように考えるのは、実際にインフルエンザワクチンのことで経験しているからだ。
派遣社員としてある有名化学メーカーの研究所で1年間勤務したときの話だ。

その研究所の雰囲気は、外部の私から見れば異様であり、その前の派遣先の医薬研究所とも全く異なっていた。
わずか1年で派遣先変更となった原因はいろいろあるが、ワクチンハラスメントもその1つだ。

その派遣先では、会社の健康保険組合が費用負担して、毎年インフルエンザ予防接種を実施していたそうだ。
それでほとんどの正社員が接種したと思われていたところ、ある研究員がインフルエンザにかかって1週間ほど休んでしまった。

人間として普通の反応は、「しっかり休んで治してください。その間の仕事は私たちで分担します」だと思っていた。
しかし、派遣社員も含めて全員に対する通知として、その社員を糾弾するメールが配信された。

「1日も無駄にできない忙しい研究をしているのに、予防接種を受けずにインフルエンザにかかった者がいる。会社が費用負担しているにも関わらず……」

インフルエンザにかかった社員の体調を気遣うのではなく、休んで会社に損害を与えた罪人のように糾弾するというのは、人権侵害ではないかと感じた。

その後、労働組合が抗議したかどうかは、派遣社員の私にはわからない。
それよりも、インフルエンザ予防接種を受けていない派遣社員の私も、同様に糾弾されるのだろうかと心配になった。
もしインフルエンザになって休んだら、契約を更新しないと言い出すのではないか。

私は乳児のときに卵アレルギーだったので、インフルエンザ予防接種をしないようにと両親から言われていた。
小学生のときには既に卵アレルギーではなかったが、接種してよいものかどうか判断できなかった。
それで、そのまま一度もインフルエンザ予防接種をしていない。

最近の研究では、卵アレルギーであっても、鶏卵を使ったインフルエンザワクチンを接種してかまわないという報告があったが、派遣社員だった時期にはまだ発表されていなかった。

卵アレルギーだったことを説明しても、このような雰囲気の職場では理解してもらえそうにないと感じた。
その研究所の雰囲気が変わっていることを祈ろう。

テーマ : コロナウィルス関連
ジャンル : 心と身体

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MarburgChemie

Author:MarburgChemie
製薬メーカー子会社の解散後、民間企業研究所で派遣社員として勤務していましたが、化学と語学の両方の能力を活かすために専業翻訳者となりました。

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