窒素酸化物とも言うけれど
化学の専門教育を受けていない人にとって、化合物の日本語名称は苦手のようだ。
化学分野で学位を持っていなくても、独学すればよいのだが、それでも日本語名称のつくり方のルールは例外もあって面倒だ。
化学で博士号を持つ私でも、念のため命名法の専門書で確認している。
その専門書も、正誤表が100ページを超えており、確認には手間がかかる。
今回紹介する化合物名は単純なものなので、専門書で確認することもないだろう。
ただし、他の用語と混同しているためか、間違った例である。
ドイツ語原文では、Stickstoffdioxid で、英語は nitrogen dioxide、日本語は 二酸化窒素 である。
化学式ならば NO2 で、窒素原子が1個、酸素原子が2個である。
しかし、そのとき見た和訳では、「二窒素酸化物」となっていた。
これだと、窒素原子が2個の酸化物になるので、例えば、酸化二窒素 であれば、化学式は N2O になり、別の化合物だ。
他の窒素原子が2個の酸化物として、酸化剤などとして有用な 四酸化二窒素 N2O4 もあるが、これも別の化合物になる。
「二窒素酸化物」については、例えば、次のリンク先の資料(ニトロ化)を参照してほしい。
www.tcichemicals.com/assets/cms-pdfs/106dr.pdf
化学の知識に自信がなければ、Stickstoffdioxid をネット検索すれば、正しい 二酸化窒素 にたどり着くはすだ。
しかし、単純すぎるので調べなかったのだろう。
また、Stickstoffoxid 窒素酸化物 という用語もあるので、これにつられて、di- に相当する漢数字の「二」を頭に付けて、二窒素酸化物 にしたのかもしれない。
ついでに近年話題の Google翻訳と DeepL に Stickstoffdioxid を入力したところ、どちらも 二酸化窒素 と、正しい日本語名称が出力された。
以前から指摘されていることだが、機械翻訳よりも低品質の翻訳をする人がいるのは事実だ。
加えて、今回の誤訳例は、別の知識が邪魔をして誤訳を誘発したとも言えるだろう。
化学分野で学位を持っていなくても、独学すればよいのだが、それでも日本語名称のつくり方のルールは例外もあって面倒だ。
化学で博士号を持つ私でも、念のため命名法の専門書で確認している。
その専門書も、正誤表が100ページを超えており、確認には手間がかかる。
今回紹介する化合物名は単純なものなので、専門書で確認することもないだろう。
ただし、他の用語と混同しているためか、間違った例である。
ドイツ語原文では、Stickstoffdioxid で、英語は nitrogen dioxide、日本語は 二酸化窒素 である。
化学式ならば NO2 で、窒素原子が1個、酸素原子が2個である。
しかし、そのとき見た和訳では、「二窒素酸化物」となっていた。
これだと、窒素原子が2個の酸化物になるので、例えば、酸化二窒素 であれば、化学式は N2O になり、別の化合物だ。
他の窒素原子が2個の酸化物として、酸化剤などとして有用な 四酸化二窒素 N2O4 もあるが、これも別の化合物になる。
「二窒素酸化物」については、例えば、次のリンク先の資料(ニトロ化)を参照してほしい。
www.tcichemicals.com/assets/cms-pdfs/106dr.pdf
化学の知識に自信がなければ、Stickstoffdioxid をネット検索すれば、正しい 二酸化窒素 にたどり着くはすだ。
しかし、単純すぎるので調べなかったのだろう。
また、Stickstoffoxid 窒素酸化物 という用語もあるので、これにつられて、di- に相当する漢数字の「二」を頭に付けて、二窒素酸化物 にしたのかもしれない。
ついでに近年話題の Google翻訳と DeepL に Stickstoffdioxid を入力したところ、どちらも 二酸化窒素 と、正しい日本語名称が出力された。
以前から指摘されていることだが、機械翻訳よりも低品質の翻訳をする人がいるのは事実だ。
加えて、今回の誤訳例は、別の知識が邪魔をして誤訳を誘発したとも言えるだろう。