ドイツ語の韻はやはり和訳できない(Forsche oder Porsche)
私が自分で選んで読むドイツ語は、ここで紹介している用例を見るとわかるように、自然科学関係が中心だ。
日本語でも小説をあまり読まないので、ドイツ語で無理して文学作品を読むこともないだろう。
大学教養課程では、グリム童話や現代作家の作品を読んだので、もういいだろう。
去年買った、科学者としてのゲーテについて書いた本は、ゲーテなどの手紙の引用があるため、18世紀のドイツ語を知らないと理解できない部分もあり、拾い読みをするだけにしている。
今日、マックス・プランク財団のHPを見ていたら、大学教育関係のTV番組紹介があった。
http://www.mpg.de/bilderBerichteDokumente/dokumentation/pressemitteilungen/2009/pressemitteilung200905293/index.html
金融危機対策でドイツ連邦政府は、銀行や自動車産業に資本援助し、失業者対策に予算を割いている。
しかし、教育・研究予算が後回しになると、魅力が薄れたドイツの大学の再建が遅れると、番組は警告している。
バイエルン放送局の "Forsche oder Porsche" という番組の紹介は次の通り。
http://www.br-online.de/bayerisches-fernsehen/faszination-wissen/faszination-wissen-bildung-abwrackpraemie-ID1243449531209.xml
詳細は省略するが、いわゆる 「頭脳流出」 についても触れている。
ドイツの大学に残ってもなかなか教授になれないので、アメリカに渡って教授になるドイツ人が増えたそうだ。
ドイツに留学した者として興味ある内容なのだが、今回は番組タイトルの話にしよう。
まあ、自然科学専門の私はタイトルの和訳などできなくてもよいが、翻訳の練習ということで考えてみた。
"Forsche oder Porsche" は、韻をふんでいるのは明らかだが、和訳で表現するのは無理だろう。
後ろの 「ポルシェ」 はそのままカタカナで表記できるが、「Forsche」 は諦めた。
最初は、「forschen(研究する)」 からの造語で、「研究かポルシェか」 と訳すのかと思ったが、
Forsche という名詞(俗語)は、「力,強さ;元気,大胆;向こう見ず,粗野」 という意味だそうだ。
「活力かポルシェか」 としてみたが、これでは何の番組なのか全く想像できない。
「教育投資か経済対策か」 というタイトルにしてみたが、何の面白みもない。
結局は、元々のドイツ語の韻など消えてしまい、発音したときのリズム感も再現不可能だ。
ということで、原語で読めるという利点を、逆に認識した一日だった。
http://www.br-online.de/bayerisches-fernsehen/faszination-wissen/faszination-wissen-bildung-abwrackpraemie-ID1243449531209.xml
詳細は省略するが、いわゆる 「頭脳流出」 についても触れている。
ドイツの大学に残ってもなかなか教授になれないので、アメリカに渡って教授になるドイツ人が増えたそうだ。
ドイツに留学した者として興味ある内容なのだが、今回は番組タイトルの話にしよう。
まあ、自然科学専門の私はタイトルの和訳などできなくてもよいが、翻訳の練習ということで考えてみた。
"Forsche oder Porsche" は、韻をふんでいるのは明らかだが、和訳で表現するのは無理だろう。
後ろの 「ポルシェ」 はそのままカタカナで表記できるが、「Forsche」 は諦めた。
最初は、「forschen(研究する)」 からの造語で、「研究かポルシェか」 と訳すのかと思ったが、
Forsche という名詞(俗語)は、「力,強さ;元気,大胆;向こう見ず,粗野」 という意味だそうだ。
「活力かポルシェか」 としてみたが、これでは何の番組なのか全く想像できない。
「教育投資か経済対策か」 というタイトルにしてみたが、何の面白みもない。
結局は、元々のドイツ語の韻など消えてしまい、発音したときのリズム感も再現不可能だ。
ということで、原語で読めるという利点を、逆に認識した一日だった。